表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
未来を知った武田勝頼は何を思う  作者: Kくぼ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

314/471

諏訪原城の諏訪神社

 信玄お披露目イベントの後、再び勝頼が諏訪原城近くに現れました。護衛には特殊部隊ゼットのチーム甲がついています。今回は徳も一緒です。


「お屋形様。今まで何回頼んでも三雄殿との会合に同行させてくれなかったのに、どういう風の吹きまわしだわさ、まあ嬉しいからいいんだけど」


「お前の意見も聞きたいんだ。三雄殿が1ヶ月後にまた来いと言った。何かあると思ってな」


「いっちゃんじゃなくていいの?」


 徳はお市の事件のことを知っています。三雄の世界とお市は夢の中で繋がったことがあるのです。


「お市は孫の世話で忙しいからな。どちらかというと甲斐姫を連れてこようかと思ったのだが、甲斐姫にこの秘密を話すのを躊躇ったんだ。これを知っている人間は少ない方がいい。錠!」


 勝頼はチーム甲のリーダーである錠を呼んだ。錠は徳の弟で、今では武田忍びの総元締めも兼ねている。徳はなんでお市ではなく、甲斐姫なのかわからなかった。最近の勝頼の夜のお相手は甲斐姫が多い。まだ子はできてはいないがすぐだろう。未来と関係があるのだろうか?そう考えていると錠が現れた。


「お屋形様、なんでしょうか?」


「昨日の夜、余に訪ね人があったのだが気付いたか?」


「まさかに。そのような報告は受けておりません」


「そうか、昨日の護衛はチーム乙だったな。やれやれだ。昨日影猫が来たんだ」


「なんですと、またあいつはこっそりと」


「そう言うな。余の指示だ。お前達がサボらないようにたまに来させているんだ。お前の言うようにこっそりな。チーム乙は皆新人だったな、ちゃんと教育しろよ、今度の敵は甘くないぞ」


 チーム乙は以前の戦いで全滅している。戦は甘くはない。特殊部隊ゼットは、それだけ危険な任務についているのだ。今はチーム甲のメンバーだった桃が乙のリーダーを務めている。チーム甲からは桃と紫乃が離脱していて桃がチーム乙、紫乃がチーム丙のリーダーになって訓練生から勝ち上がりゼットの入った者達を統括している。影猫はチーム丁のリーダーだ。もう一つ、チーム戊があるがここには女性しかいない特殊なチームだ。チーム戊は忍びの訓練はそこそこだが、別の分野に長けている。現在は勝頼直属にチーム甲と乙、武藤喜兵衛のところにチーム丁と戊、武田信豊のところにチーム丙が配置されています。信豊は前回の明智との戦で株を上げました。それと、勝頼からの褒美という意味もあります。信豊は以前から新兵器に興味があり、自ら操作するほどの新し物好きです。武田西軍の大将としてゼットの1チームが与えられたのです。その中に、元チーム戊の誰かさんがいるのは………、ご褒美ですね。


 錠はしてやられたか、という顔をしつつ


「桃へは厳しく話しておきます。お屋形様、ではいよいよ西へ?」


「時は満ちつつある。美濃を境に西と東、明智がどうなるかだが。そうだ、影猫には明智を調べてもらっている。秀吉のところへ出した忍びは誰一人として帰ってこないが、明智は警戒が緩い。それに影猫なら大丈夫だろう。お前達を簡単に出し抜くのだからな」


 影猫は桃曰く、ゼット一の手練れでその身の動きは山猫のようだそうです。上杉の忍びに以前甚内という、最高の忍びと言われた男がいましたがそれ以上だというのです。だからといって出し抜かれていいわけではありません。


「面目ありません。秀吉のところは監視が厳しく、昔から根付かせている草との連絡も今はとらないようにしています。何人かやられてしまいましたので。まだ、瀬戸の島々には我々の村も残ってはいますが、動かないようにさせています」


「それでいい。焦らずとも出番はすぐに来る。それで、影猫が面白い事を言っていたのだが、おう、諏訪原城に着いたな。また後で話す。お前達は待っておれ。徳、行くぞ!」


「ハイな!」


 徳は勝頼の後ろを歩いて諏訪原城の門から南へ向かって歩いて行きます。歩きながら徳は勝頼に気になった事を聞きました。


「影猫ってあの子よね、戦さ場で会ったけど可愛い子よね。あの子がそんなに凄いのか、うん、いい事だ」


「何を言ってるんだ?意味がわかんないぞ」


「お屋形様の時代はあたいがヒロイン、次の時代はきっとその子がヒロインね!」


 ヒロインって何だっけ?影猫は徳川家康の忘れ形見です。表に出す気はありません。勝頼と徳は、城に向かう正面ではなく、横道、人が一人歩けるくらいの狭い道を行きます。すると小さな門がありました。門には両開きの襖のような入り口があります。勝頼はその襖を開け、下に落ちた何かを拾いました。徳はそれを見て、


「それって誰か入ったか確認してるの?」


「おう、よくわかったな。その通りだ。ここは立ち入り禁止にしているんだけど、かといって見張りを立てとくとかえって怪しまれるだろう。ここの警備に人を割くのも変だしな」


「諏訪でも回線は繋がるのよね?」


 徳は回線という言葉を使った。三雄から電波についての本を複写させてもらって勉強しているのだ。以前、武藤喜兵衛が使ったラジコンもどきも元は徳の話からヒントを得て出来た代物だ。


「そうだ。まあ敵が神社調べても何も出ないけどな、気持ちの問題だ」


 実際、信濃の諏訪神社は無防備だ。地元の人は普通に参拝している。勝頼は再び襖に付箋のような薄い木を挟んだ。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ