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未来を知った武田勝頼は何を思う  作者: Kくぼ


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科学忍法 火龍降臨改改改

 科学忍法?改改改って何で改が3回もつくのだろう?信平はそんな事を考えながら下を見ています。気球の箱、自分達が乗っている下側から何かが落下していきます。


「徳様、何かが落ちていきます。そう、鳥のような、何ですかあれは?」


「信平殿。あれは火の龍よ。まあ見てなさい。ぼちぼち着火するわよ」


 気球の人が乗っているところ、箱と呼ばれているその下部には倉庫スペースがありました。源二郎がレバーを引くと底が開き、中にあった火龍降臨改改改と呼ばれた何かが地上に向かって落ちていきました。徳が、


「みー、ふー、いー、着火!」


 と叫ぶとそれが燃え始めます。まるで龍が燃えているように見えます。まさに龍が燃えながら大空から落下していきます。


「源二郎殿、隣のレバーも引いて、続けてその隣もよ!」


 計3匹?の火龍が空を落ちていきました。そしてその龍は地面に落ちると大爆発を起こします。それを見た後、徳は前方の林に空から油を落とすように指示して、火龍降臨の小、いわゆる火炎瓶を落とし、桑名へ向かって気球を再び加速させました。


「後は菅原殿に任せておけばいいだわさ。喜兵衛殿のお手並みを見にいきましょう」






 明智左馬助は兵を少し休ませた後、再び進軍を始めました。夜には蒲生氏郷のところに合流できるでしょう。あの氏郷がどんな顔をして出迎えてくれるのかが楽しみです。左馬助はもう勝った気でいます。負ける理由が無いのです。


 その時、兵がざわざわし始めました。


「なにか音がしないか?」


 周りをキョロキョロする兵が多数、ですが音はその方向から聞こえてきているわけではありませんでした。上?そう思って上空を見上げると、


「あれは、なんだ?」


「燃えているぞ!」


「龍?あぶない、落ちてくるぞ!」


 兵は逃げ出そうとしますが、綺麗に列を組んで進んでいたので周りの兵にぶつかってしまいます。段々と音が大きくなり、火の龍が近付いてきます。左馬助も何事かと上を見ると、火の龍が口を開けて左馬助を呑み込もうとしているように見えました。


「な、だ、誰か」


 火の龍は地面に落下し、大爆発を起こしました。



 火の龍は3匹落ちてきて爆発します。明智軍は多数の死傷者を出しました。明智左馬助、筒井定次もこの龍により死亡しました。将を失った兵達が逃げ出そうとするのを生き残った重臣達が何とか抑え、とりあえず蒲生軍に合流しようと桑名方面へ移動しようとすると、


「や、山が燃えているぞ。向こうには行けない」


 進行方向正面に見える山が燃えています。何が起きているのか、この状況では進むのは危険です。火に対して恐怖感が先行しているこの軍は動けなくなってしまいます。結局四方八方、上空までも気にしながらここに留まることになりました。




 気球では徳が上機嫌です。


「うまくいっただわさ。後は龍が本当に飛んでいるように見えれば完璧ね!ルンルン!」


 信平と直政は目の前の出来事に目をキラキラさせています。何なの、あれ?徳が変な、でなく不思議な武器を使うのは武田家の重臣の間では有名ですが、見映えといい威力といい凄いものでした。武田家では徳の兵器の事は秘密事項となっていて噂をしても怒られる事になっています。そのため、兵の間で話が出る事はほとんどありません。ほとんどというのは人の口を塞ぐのは難しく、ある程度は仕方ないと勝頼も諦めています。


 その中で絶対に漏らしてはいけないのが徳徳秘密と呼ばれている新技術です。その徳徳秘密を始めて直に目にしたこの2人、ワクワクドキドキキラキラモードになっています。それに対して源二郎は何とかその状況を視界に収めるのが精一杯でした。とはいえ、源二郎はあの武藤喜兵衛の子、そんななかでも源二郎が発言しだします。


「徳様、お見事にございます。あー気持ち悪い。将を狙い撃ちしただけでなく、前方の山を燃やして敵の進路を塞ぐとは。あー気持ち悪い。それにこうしていれば菅原様が間に合います。あー気持ち悪い」


「さすがは喜兵衛殿の子。その通りよ。でもあー気持ち悪いはいらないだわさ」


 直政は、源二郎という男をすこしだけ、ほんの少しだけ見直しました。頭は回るようだ、と。源二郎は続けます。


「あの改改改というのは爆弾の周りに木で装飾した龍の形をした木彫りのような物を纏わせて、その表面に油を染み込ませておき、電池を使った発火装置で着火。落下時に龍に見えるようにした物とお見受けいたしました。あー気持ち悪い」


 直政はえっ、という顔をしています。直政はスッゲーという感情でしかみていなかったのに、源二郎はあの一瞬でそこまで見抜いていたのかと。徳はニヤっと笑って


「さすがは武藤源二郎。今日から真田幸村と名乗りなさい。あたいが名付け親よ!」


 一同、えっ!いいのそんなこと言って?という顔をしています。武士の名前ってそんなに簡単に変えていいの?源二郎は流石に畏まって、


「徳様。誠に光栄でございますが父上が何といいますか?よろしいのでしょうか?」


「武藤の家は源三郎殿が継げばいいでしょ。あんたは次男なんだし、もっと自由に生きなさい。例えばあたい専属とか?」


 周囲の空気が冷たくなりました。特殊部隊ゼットの初期の頃行われた徳の地獄の特訓話は、武田軍では知らない者がいないくらいの恐怖神話として伝わっています。それがあるから、特殊部隊ゼットの面々は軍で特別待遇を受けていても、変わった任務についていても誰も文句を言わないのです。文句を言う奴はゼットに入れられてその特訓をさせられる、死期が早まると言われているのです。

 実際ゼットの面々は入れ替わりが激しく、初期のチーム丙はほぼ全滅、チーム丁に至っては全員入れ替わっています。


「と、と、とくさま。チ、チチウエ様に相談させてください」


「そんなに嫌?まあいいわ。で、幸村殿にお願いがあるんだけど、あの龍をもっと龍にしたいのよね。手伝ってくれない?」




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