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未来を知った武田勝頼は何を思う  作者: Kくぼ


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小田原城攻略作戦B

「さあて、行くわさ。小田原城攻略作戦B 発動よ!いってらっしゃい、弟よ!」


大型空母 朝霧の甲板に設置された発射台。それに細長いロケットのような機体が乗せられていました。途中に節3つあり、先端に人が一人乗れる操縦席のようなところがあります。そこには徳の弟であり、特殊部隊ゼットのチーム甲のリーダー、錠が乗っていました。


「姉ちゃん、これ開くよね、絶対開くよね?」


「大丈夫だわさ。5回に1回くらい怪しいけど大体開くから大丈夫」


「そんなんでいいの?大事な弟をそんなのに使っていいの?」


「あんただから任せられるのよ。いいから行くよ!みー、ふー、いー、」


「ちょ、ちょっと待った、うわあああああ」


「発射!」


徳の声に合わせて兵がスイッチを押しました。ロケットの噴射口から火が吹き出すと同時に発射台の縄が切られます。発射台はただの台ではありませんでした。バネの力でロケットを空高くレールに沿ってうちあげます。そしてその勢いで空中に浮かんだロケットは空中で本格的な噴射を始め猛スピードで小田原城へ向かって飛んで行きました。



「ひえええええええええええええええーーーーーーーーーー!飛んだ。何回やっても生きた心地がしないよ。おっと、そろそろだな。二段目、噴射!」


錠は空中で態勢を整え、心も整え、冷静に下部第一ロケットを切り離し、二段目ロケットを点火します。あっという間に小田原城が近づいてきました。下を見ると北条の船がボロボロになってかろうじて浮かんでいます。戦艦駿河マークIIの船首が空洞になっていたのでドリルミサイルを使ったようです。ありゃ卑怯だよな、あんなの食らったらひとたまりもないじゃんね。誰が考えたんだろう、って一人しかいねえか。


なんて考えていたら二段目の燃料もなくなりました。すでに二の丸間近です。錠は二段目も切り離し慣性飛行に入りました。そして、二の丸上空で三段目を切り離します。


「油投下!」


一段目と二段目は飛行用の燃料が詰まっていました。ですが、三段目は飛行用ではなく、城を燃やすため用の油が積んであったのです。小田原城攻略作戦Bとは、チーム丙が失敗した場合、海からの攻撃で城を燃やす事でした。積載されていた油はハンググライダー尾張出須(オワリデス)よりも多く二の丸を燃やすのには十分でした。三段目部分は落下と同時に蓋が開き、空から満遍なく油を二の丸にふりかけていきます。


小田原城では、本丸の火を消そうと兵士が躍起になって働いています。錠は上からそれを見て、


「ごめんな。これもお役目なんだ。せっかく頑張って消しているのに申し訳ないが、またもっと燃えちゃうんだよ」


と、一応詫びながらボーガンで火矢を二の丸の屋根めがけて放ちました。


「ブオ!」


変な音がして二の丸が一気に燃え始めます。相良油田から汲み上げた油はガソリンに成分が近く、よく萌えるのです。それを見届けた錠は脱出行動に入ります。すでに慣性飛行といえば聞こえはいいですが、実際はもう落下モードに入っています。このままこれに乗っていては死んでしまいます。


「頼む!開いてくれよ」


錠は操縦席の横から大きな木の部品が組み合わさったようなものを取り出しました。これは、ワンタッチ折り畳み傘、ではなくてワンタッチハンググライダーです。ボタンを押すと部品が広がってハンググライダーになるのです。上手くいけばですが。


「よし、開いた。あっ、これじゃ片翼じゃん。もう飛ばないとやばい」


錠は空中に飛び出して、開かなかった片側を直します。なんとかハンググライダーを完成させてそのまま上空から監視活動に入りました。


「やっぱり開かなかったじゃん、俺じゃなかったら死んでたよ。そうか、だから俺なのか。はあ」


二の丸に火がつきました。一気に燃え上がります。本丸の火を消していた兵は慌てて二の丸の火を消すために近づこうとしますが、火の勢いが強く近寄れません。中には氏政、氏直がいるのです。


その氏政は海から脱出しようと二の丸から出るところでした。そこにいきなり炎が立ち塞がります。そこになんとか氏政を逃がそうと兵が現れ氏政の周囲を取り囲みます。


「このまま進みましょう。我らが炎の盾になります。中央の大殿までは火は届かせません」


「それではお前たちが死んでしまう」


「ここにいても同じ事でございます。それなら大殿をお守りするのが我らの役目」


「すまん、必ずお前たちの恩には報いる。氏直はどうした?」


「同じようにいたしまする。ご安心を。行きます!」


氏政を中心に兵が球状に囲います。外側の兵が水を被り、進み始めました。建物から出るまでに一人、また一人倒れていきます。外へ出た時には守っていた兵は数名しか残っていませんでした。それも火傷をしています。氏政は軽い火傷ですみました。外で休んでいると氏直が同じように外へ出てきました。顔に火傷を負っています。


「氏直、無事か?」


「兵が守ってくれました。ええい、武田め。許さんぞ!」


「落ち着け氏直。こういう時こそ冷静に振る舞うのだ。外にいる兵が少ないな、どういう事だ?」


氏政は外の兵に聞いた。ざっと三千しかいない。あと五千はいるはずだがどこへ行った?


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