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未来を知った武田勝頼は何を思う  作者: Kくぼ


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爆撃

「鉄砲が止んだが、罠ではないのか?」


英機はこの中では心配性です。一機が撃ち落とされたのは事実であり、武田空軍にとっては脅威です。撃ち落とされたのは上昇中の爆撃機でした。他の尾張出須(オワリデス)はさらに上空にいた為、撃っても弾が届かないので撃つのをやめているのか、それともこっちが降りてくるのを待っているのかと考えています。弦はどうする?と速達(ハヤタ)の指示を待っています。どの道仕掛けるしか無いのです。例え全滅しても。待っていても自然に落下していくだけなのですから。速達(ハヤタ)は、


「殿が何故全部爆撃機にしなかったのかがわかった気がする。さすがは我が殿武藤喜兵衛様だ、この事態を想定していたのであろう」


英機は突然何言うんだこの人?という顔をしている。速達(ハヤタ)は続けて、


「まずは俺たち3機の戦闘機で敵の鉄砲隊を攻撃する。その間に爆撃機が天守を燃やす」


ん?そういうことか、その為に戦闘機を用意したのか。


「なるほど。俺たちに目を向けさせておいての二段攻撃か。だがそれでは俺たちは?」


弦が笑いながら言う。速達(ハヤタ)は笑わずに答えた。死ぬだけだよ、とは言わずに。


「出来るだけ時間を稼がねばならん。ブースターを使って訓練の成果を示すんだ」


とだけ言って爆撃機の全員に作戦を伝えて回った。






勝頼と逍遙軒は小田原城を見上げています。


「叔父上、見えますか?あれが武藤喜兵衛が鍛えた武田空軍です」


「お屋形様。見えますかと申されても年寄りの目には厳しく、空に何かあるのですか?」


「もうじき空から火が降りますぞ。ほうら、あのようにって、違う!」


「おう、燃えておりますな」


「いえ、あれでは無いのです。あれではあるのですが」


勝頼は焦ってわけのわからない説明になってしまっています。勝頼の目には箱根方面から飛んできた機体が上昇中に撃ち落とされたように見えました。つまり北条が空から来る事を知っていて待ち構えていたことになります。


「このタイミングで撃ち落とされるのはおかしいだろ!ちっくしょう、秀吉だな。だが、どうやって?」


「そのダーリングというのはどういう意味ですかな?」


「いえ叔父上、ダーリングではなくタイミングです。それはなんと言うか、あれ?何て言うんだっけ?」


徳のせいで最近言葉がおかしい。それはともかく北条が空からの攻撃を知っていた事に驚いています。北条と秀吉が繋がっていると聞いてから街道を含め、連絡を遮断する策を取らせてきました。西国の者が駿河や甲斐、信濃を通ればわかるように。海上は武田の天下です。どこをどう通って話ができるのか?


小田原城上空ではハンググライダーが旋回しています。あんなに長く飛べるのか、喜兵衛の新兵器は。勝頼は見事なものだと関心しつつ動きを見守っています。


「おお、動くぞ。どうする気だ?」


「あれですな。わしにも見えました。では準備している者たちにぼちぼち構えるよう伝えて参ります」


「叔父上、頼みます」


逍遙軒が去ったあと、勝頼には3機が先行して降下していくのが見えました。チーム丙の面々でしょう。厳しい訓練をしてきた連中です。どういう作戦を取るのか?お手並み拝見といきますか。




チーム丙の3人は速達(ハヤタ)を戦闘に三角形の陣形で急降下していきました。この戦闘機タイプにはボーガンが左右に設置されています。その他に下部には連続射出装置が装備されています。3機は長鉄砲隊が居たと思われる場所を狙って旋回します。そしてまずは英機がブースターを使って急上昇しながら射出装置から桜花散撃を発射しました。そのまま桜花散撃があるだけ城に向かって放ちます。


長鉄砲隊がこちらに気づき鉄砲を構えた時には、桜花散撃が爆発して前側にいた狙撃兵が吹っ飛びます。北条氏直が二の丸の被害にびびって撃つのをやめさせたのが響いています。氏直は後方にいて攻撃を受けた事に驚き声が出ません。固まる氏直を無視してここで生き残っている狙撃兵が命令に背き、銃を構えました。ただ死んでたまるか、何のための鉄砲だ、と。そこに次の飛ぶ奴が向かってきました。弦の操縦する尾張出須(オワリデス)が、


「これで終わりです。そうか、そういう名前だったのか。あっ、しまった、急上昇!」


弦が突っ込んでいくその先から銃口が向けられていました。慌ててボーガンから矢を射ると同時にブースターを使って上昇を仕掛けます。


「ダーン!ダーン!」


英機の放ったボーガンの矢は敵を捉えましたが、鉄砲を避けきれずそのまま地面にまで落下してしまいました。長鉄砲隊は前に出て狙撃をしたいのですが、弦の桜花散撃が撒き散らしたマキビシが邪魔で前に出れません。その時、速達(ハヤタ)はすでに爆撃機に合図を送った後でした。上空から黒い水が城、その周辺にまかれていきます。爆撃機は予定より少なくなっていて城全部を即燃やすのは無理でしょう。ですが火は消さない限り燃え続けます。


「爆弾落下!」


黒い水、相良油田から汲み上げた油をまいた後、全機爆弾を落下させた後、ブースターで加速し城から離れていきます。ですが、


「どっっっっっかーーーーーーーーーん!」


小田原城の天守が一気に燃え上がり爆風が飛んでいた尾張出須(オワリデス)を襲い、吹き飛ばされてしまいました。



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