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未来を知った武田勝頼は何を思う  作者: Kくぼ


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皆親戚?

 結局、初めての大名集結は何も決まらずにお開きになりました。徳達は出番を待っていましたがそれどころではなさそうです。


 終会の言葉として、織田信長は宣言しました。


「半年は何もしない。元亀3年、余は天下取りに動く。従わない者は覚悟しておくように」


 それを聞いた各大名は、やってみろと言いながらも各々の考えを整理しています。結局足利義昭が空回りしただけ?の結果でした。ただそれは織田信長、明智十兵衛が各々描いた結果と近いのです。この2人は、今回の大名集結を利用して思惑がありました。十兵衛は信長の思惑に乗ったふりをして別の算段もしていましたが。


 各大名は動き始めます。島津は薩摩までは来れないだろうと考え、毛利は足利義昭に接触し安芸へ連れて行く算段を始めています。どのみち義昭は京に住めなくなるでしょうから早めにゲットする作戦です。


 長宗我部は明智十兵衛を捕まえて何か話しています。最上は上杉に接触し対伊達の備えとすべく、明日の面談の約束を取り付けました。伊達は織田信長に従うそぶりを見せています。


 勝頼には誰も近づいて来ません。後ろに控えている信玄が怖いのでしょうか?勝頼は一応満足していました。武田のアピールはできたと考えています。そこに菊亭晴季が寄ってきました。近衛前久は謙信のところで話し込んでいます。周りに誰もいない事を確認してから、


「勝頼殿、そして義兄上。お会いしたいと思っておりました」


 !!!、義兄上?勝頼は意味がわかっていません。信玄は前に出て、


「菊亭様、父上が押し付けたのではないかと不憫に思っておりました。それがしは妹の顔を知らんのです。しかし縁というのは面白いものですな」


「佐々木殿は不思議なお方です。強引に見えますがその裏には緻密な計算が隠れています。義兄上、今回のこの集まりですが、どう見られましたか?」


「わしは一歩引いて見ておった。武田の棟梁はこの勝頼だからな。円陣の外から見ていると余計な物も視界に入ってくる。明智十兵衛とかな。明智十兵衛は、慌てている振りをしていたようだ。織田に通じているのは間違いなさそうだった。足利義昭を追い出して天下を取るのに、この会合は必要だったという事だ」


 勝頼はまだわけがわかっていない。妹ってどこの誰?まさか爺様頑張ったのか!俺があっちも強いのは血筋だったのか。それはさておき、


「父上。菊亭様とはどういうご関係で?」


「お前には話していなかった。というよりわしも忘れていたのだ。父上が駿河で妹をな、ほら、信友よりも後にだ。で、その妹が菊亭様に嫁いだのだ」


 公家に嫁がせるとはさすが爺様。勝頼は官位には興味がなかった。だが、公方が官位の話をした時に明らかに喜んだ大名がいた。公家に親戚がいるのは今後得になる事が多そうだ。


「そうなのですね。今後ともよろしくお願いいたします、叔父上」


「こちらこそよろしくお願いします。なんせ公家とはいえ貧乏なもので」


 無心かよ!




「父上。織田と明智はこの会合の結果に満足しているという事ですか?貧乏クジを引いたのが公方様だと」


「前者は合っているが、後者はわからんぞ。あの公方、阿呆なくせにしつこい。先ほど毛利と話していたようだが行き場が決まったのではないか?そうなると織田と毛利の戦になる」


「先程の半年というのは休戦協定でしょう。準備期間が必要な意味があると思うのですが?」


「毛利と戦をするのに必要な何かがあるのだろう。予定外であったかもしれんぞ」


「予想外の事が起きたと。そういえば菊亭様。今日の会合の事は誰から聞いたのですか?前の関白まで連れて来られるとは驚きました」


「私は近衛前久様に声をかけていただいたのです。義兄上に会える機会がそうあるとも思えず二つ返事で承諾しました」


「近衛様ですか。近衛様はこの話をどこから?確か織田信長によって京から追放されていましたよね?」


「織田の配下であった木下秀吉という者によって京から追い出されました。そのあと、石山本願寺を頼られたそうです。本願寺には顕如上人という方がおられ、親身になってくれているそうです」


 信玄が、


「顕如の正室はわしの娘だ。勝頼の姉にあたる」


「そうでございましたか。これも縁でございますね。それで、その木下秀吉というものが織田から追放されて、本願寺に立ち寄られましたそうでございます」


「菊亭様。近衛様とお話をしたいのですが、場を作ってはいただけませんか?」


「今呼んできましょうか?」


「ここでない方が。どこかいい場所を知りませんか?」


「この先に本能寺という寺がございます。住職とも親しいのでそこでいかがでしょうか?」


 本能寺?どこかで聞いたような?あっ、! 勝頼が答えないでいると信玄が不信に思いながら、


「お願い申す。今日はなにかとごたついておるので明日でお願いしたい」


 菊亭晴季は、その後近衛前久と一緒に帰っていった。大名も一人消え二人消えと残っているのは、武田、上杉、朝倉だけになった。公方と織田信長は別室にいるようだ。


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