表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
キャラデータは女帝の夢を見る~女帝、恋愛も世界も征服する  作者: 百鬼清風
第二部 英雄と姫達
81/84

第81話 イルミンズールの危機

 イルミンズールと、その周辺の都市に敵が迫っていた。

 アルビオン軍を退けた宝眼教の一軍と、白百合十字騎士団を全滅させた黒騎士イラドのステルスSA部隊である。

 白百合十字騎士団は結局全滅し、全員封印されていた。


「敵が2方向より迫っております。アルビオン軍と白百合十字騎士団は、壊滅。カイザーブルクは、ブラド軍相手に有利に戦闘中。終わり次第、向かうとの事」


 イルミンズールに防衛隊を展開するアールブとドゥエルブの元に、森エルフの部下が戦況を報告しにやってきていた。


「よし!カイザーブルクが戻るまで、イルミンズールを守るぞ!」


 アールブが、戦車の上に設えられたソファーの上で、部下に檄を飛ばす。

 彼女の部隊は、イルミンズールの周囲に広く砲撃陣地を築いていた。




「ルイーズ殿は、どこにおられるか!!」


 イラドは、そう叫びながらイルミンズール周辺からの砲撃の真っ只中に突入した。

 素早い動きで砲撃を避ける。

 ふくらはぎの兵器庫(ウェポンラック)の中からグレネード弾を次々投下して、砲撃部隊を破壊していく。

 空になった兵器庫(ウェポンラック)には、インベントリから次々にグレネード弾が補充される。


 同じ攻撃を、SAハイドランジアを身に付けたジュデッカ、トロメーア、アンテノーラも繰り返す。

 次々と砲撃部隊が撃破されていく。

 広く展開していても、飛行して肉迫する彼等には有効な対処にならない。


「カイン様に逆らうとはイラドよ!心まで機械に支配されたか!?」


 イラドに、アールブが乗る大型SAティアマットの巨体が激突してきた。


「私は、もうルイーズ殿の(しるし)をあげなければ一歩も前に進めなくなってしまった!!狂っているというなら、言えばよい!!」


 イラドは、ティアマットを押し返した。


「このティアマットが、パワー負けするだと!!」


 アールブは、驚嘆の声を上げる。


「おのれ!イラド!」


 そこに、SAケツァルコアトルを身に付けたドゥエルブが、魔法攻撃でアールブを援護する。

 イラドの体から発する魔法防御が、それを次々と弾いた。


「そんな豆鉄砲では、痛くも痒くもないぞ!」


 イラドは、そう叫ぶ。


「私の知るイラド卿ではない!戦士系だというのに、なんという魔力だ」


 ドゥエルブも、驚嘆した。


 


 そこに空中要塞ドクロ城が到着する。

 宝眼教四天王は、攻撃に加わった。

 城からの砲撃と彼等の攻撃で、イルミンズール側は、さらに大きな被害を受けた。


 その宝眼教軍に、神格転身した虹色の翼の形をしたオーラを纏った、ピンクの鎧のベルタ、白い鎧のアヤが割って入った。

 二人共、鎧の上から赤茶色のSAバヤールを身に付けている。


「スーパートゥインクルハート・メテオスォーム!!」


 ベルタが叫ぶと、雲をかき分けて、4つの40フィートはあろうかというピンクに光るハートが降ってくる。

 それが、四天王にそれぞれ衝突した。


 酒呑童子と青頭巾は、吹き飛んだが何とか生きている。

 晴明は、青い竜の現魔を身代わりに耐えた。


 SAハイドランジアを身に付けた妲己は、それを楽々弾き飛ばすと、ベルタに向かって突っ込んでくる。


「ひえええ!」


 ベルタが、悲鳴を上げた。


「カキィイイン!」


 妲己の刀を、アヤのナイフが受け止める。

 アヤは、弾かれて後退した。


「早い!」


 妲己が、思わず叫ぶ。


「さすが、SAバヤールとアヤちゃんの組み合わせは、めちゃ(はや)ね!」


 ベルタが、アサシンであるアヤのスピードを褒めた。


「ふふふ、しかしパワーは、こちらが上だ。大人しく落とされるがいい」


 妲己は、不敵な笑みを浮かべる。




 その時だ。


 後方に移動したガンスミスと、ドクロ城の艦橋にいた幻魔斎に、ノド本国から通信が入った。


「ノドの城が、攻撃を受けている。イルミンズール攻略にあたっている部隊は、迅速に救援に参られたし…」


 ガンスミスはイラドに、その旨を伝え、撤退命令を出した。


『何故だ!!イルミンズール攻略は目の前。今なら、ルイーズの(しるし)をあげられたかもしれぬのに!』


 イラドは苛立ったが、仕方なく後退を開始した。


 宝眼教四天王は、幻魔斎の命令を素直に聞き入れて撤退する。


 宝眼教軍とイラドのSA部隊が撤退後、しばらくしてカイザーブルクがイルミンズール周辺に到着した。


「予想以上に、手ひどくやられたな」


 イルミンズールの惨状を見て、艦橋のルイーズは呟いた。


「新型SAは全てガイア王に送り、こちらは手薄。これでも善戦かと」


 カインが、ルイーズに耳打ちする。


「しかし、ガイア王とプラダは、連絡通り動いてくれた様だ。オリアンド、オーバーワープ回路回復までの時間は!?」


 ルイーズは、オリアンドに尋ねる。


「この距離の転移ならば、2時間はかかります。短距離転移は、かえって回路の負担になりましたので。申し訳ございません」


 艦長席のオリアンドは、頭を下げる。


「謝らずともよい。ぶっつけ本番、充分な戦果もあげた。お前の功績だ」


 ルイーズは、オリアンドに、そう返した。


「そう仰っていただけるとは、ありがたき幸せ」


 オリアンドは、深々と頭を下げる。


「艦ごと転移するのは魔法では難しい、今から言う者は私と一緒に転移魔法でノドの城に向かうぞ!」


 ルイーズは、立ち上がって言った。




「ふふふ、ルイーズよ。GMに隠し事は出来ない。個別チャット以外の情報は、全て筒抜けだ。現実世界に行けるかもしれない、お前の船。いつか必ず頂く。お前かガンスミスの、どちらかが、その技術に辿り着くだろうと思い、監視していた…」


 自らの部屋で、空中に映し出されるモニターの中のルイーズ達の姿を見てデモゴルゴンは、ほくそ笑んだ。

よろしければ、評価、ブックマークいただけると嬉しいです。


励みになります。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ