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キャラデータは女帝の夢を見る~女帝、恋愛も世界も征服する  作者: 百鬼清風
第一部 ヴァンパイアロード・カイン
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第18話 美少女JCママ神官&美少女JK姉暗殺者の降臨

「埒が明かない!このままでは、9ランクまでの呪文スロットを使い果たします!」


 モーギスが、ルイーズに泣きを入れる。


「ケチケチせずに、課金アイテムを使って回復させろ!」


 ルイーズが叫ぶ。


「もうやってるんですよ!!正直、残り数が心許ないです!!」


 モーギスが戦いながら答える。


「最後にあれだけ課金ジュエルを受け取ったに買わなかったのか?」


 ルイーズは、言った。


「ゲーム終了間際に消耗品買うとか、ルイーズ様だけですよ!!」


 呆れ顔で、モーギスが言葉を返す。


「仕方ない。間が空いたらやるから耐えろ!」


 ルイーズは、仕方ないという顔で言った。


「それは、無茶ってもんだよ叔母ちゃん!渡す間なんて作れるわけがない」


 次々襲ってくる吸血樹とモンスターを切り払いながらサンシールが言った。


『あいつらを呼んだら、ノドの国との同盟は絶望的になる。コントロール出来ない仲間は呼びたくない。しかし、この状況では、どうせ継続の線はないか?』


 ルイーズが叫ぶ。


 集合の角笛は、パーティークエスト開始時にフレンドやギルド仲間に知らせる、便利系の基本アイテムである。

 仲間が50kmの範囲にいる場合に限って、行った事の無い場所にでも転送出来る。

 もちろん自由参加なので行かない事も出来るし、異界やダンジョンの判定された場所に転送しようとすると、その外までしか転送されない。

 距離的に、ガンスミスの工廠や、パラワン神父とカインがいるであろうボイオカッセ国には通知が届かないはずで、助けてくれるかどうか分からない者を呼んで余計なトラブルになるのは避けられるとルイーズは考えた。

 しかし、この城に着てから近くにいる覚醒している仲間とチャットで交信していたのだが、あまり行儀の良い仲間ではないようだった。


 ルイーズは、少しカインの顔を思い出して躊躇したが、決断を下す。


「サンシール!集合の角笛を吹け!!」


 サンシールは脳内でインベントリを操作する。

 彼の手に角笛が現れた。


「ブゥオオオオオオ!!」


 サンシールは、角笛を吹き鳴らす。


「…」


 3人は周囲を見回しながら戦いを継続したが、しばらく何も起こらない。


「くそっ!誰も来ないのかよ。叔母ちゃん!チャットで催促出来ないの!?」


 サンシールが、言う。


「いや、あの出たがりが来ないわけがない!異界に入るのに手こずっているのかも。少し待て!」


 ルイーズは、サンシールに戦いの継続を命令する。


 その時、霧に隠されて見えないはずの上空から、ルイーズ達にも届くほどの強いピンク色とブルーの光が差し込んだ。


「最強美少女神官!ベルタちゃん、降臨!!」


 上空の雲の合間からピンク色の光が差し込み、ルルワリリスとエノクの前に中学生くらいの女の子、ベルタが光に乗って降りてきた。

 ピンクとホワイトで何故かフリルのついた鎧に身を包み、手にはピンク色の宝珠のついた両手持ちの白いメイスが握られている。

 髪はピンク色のツインテールだ。

 背中からは、虹色の光が羽根の様な形になって噴き出している。


「最強美少女神官のぉお!!神格の輝き(ディバインリディアンス)!」


「ぬぐぅ!!」


 ベルタの放つ輝きが、より強くなった。

 その光にエノクは大ダメージ受け、ルルワリリスはエノクを庇って大きく後退する。

 地上のモンスターや吸血樹も、多数が消滅した。



「母が恥ずかしい事を言ってすいません、母が恥ずかしい事をしてすいません」


 今度は、青い光に乗って高校生くらいの女の子が降りてきた。

 この女の子の方が歳上に見えるが、ベルタを母と言って謝る。

 ブルーとホワイトのフリルのついた鎧に身を包み、手にはダガーを一本持っている。

 青い長髪でストレートの綺麗な髪をしている。


「アヤ!母って言うんじゃない!この世界に中の人はいない!!」


 ベルタが、青い髪の少女に文句を言った。


「分かったわ、お母さん」


「お母さん言うんじゃない!!」


 それに答えるアヤに、ベルタは怒った。


 二人は急に浮遊する力を失い、落下しはじめる。

 異界の影響を受けたのだ。


神格(ディバイン)の浄化(ピュリファイケイション)!!」


 ベルタが叫ぶと、ピンク色の強い光が体から発せられ、場にかかっていた魔法効果が打ち消される。

 飛行や転移魔法の禁止も解かれ、能力低下も消えた。

 ベルタとアヤは、空中で体勢を立て直す。


『やはり簡単に手の内をさらしているな。あの馬鹿妹め!!』


 霧が晴れ、ベルタとアヤの姿を見てルイーズは思った。


「母ちゃん姉ちゃん、ありがとー!」


 サンシールは空中にいるベルタとアヤに手を振りながら、大きな声で礼を言った。


 「母ちゃん言うんじゃねえええ!!」


 空中から物凄い勢いで移動してきたベルタが、サンシールの顔を殴り飛ばす。


「ブフォフゴオオ!」


 サンシールは、何フィートも吹っ飛ばされた。


「ゲーム内では、アヤと私は美少女姉妹。二人共、あなたの妹よ!ましてや、この世界では、中の人はいない!分かったわね!」


 ベルタが、サンシールに注意する。


「今日いち大ダメージだったんだけど。俺の可愛い妹達よ。ありがとう…」


 サンシールは、殴られた顔をさすりながら、しぶしぶ二人を妹と呼んだ。

 現実世界でベルタは、ルイーズの実の妹でサンシールとアヤの母なのだ。


「お姉様!あの蛇女が、チャットで言っていた妖怪嫉妬ババアですのね!さっさと蛇皮の財布にしてやりましょう!」


 ベルタが、ルイーズに訴えた。


「いや、私はそんな言い方はしていないが」


「あの蛇女が嫉妬から暴走しているに決まっています!!」


 否定するルイーズを体を揺さぶりながら、早口でベルタが言う。

 おばちゃんの井戸端会議からくる分析は鋭い。


 そんな事を言っているうちに、倒された周囲の吸血樹が再生し、モンスターが補充される。


「さて、とにかく5人揃いました。これで、このクエストもクリア可能ですね!」


 モーギスが、スタッフを構え直していった。


「やられた分を返さないほど、お人好しではない。きっちり、落とし前をつけてから脱出する」


 ルイーズは、再び銃剣をモンスター達に向けた。

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ベルタ

挿絵(By みてみん)

挿絵(By みてみん)

ファンアート NovelAI

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