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鑑定使いの冒険者  作者: 空野進
第八章、魔族との戦い
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vs.ミグドリー(2)

 部屋の中には拘束され身動きの取れない満身創痍のグランと以前の面影がまるでない、漆黒の角を生やし、長い爪を持った男がいた。




『ミグドリー・アグコート、レベル28』

【魔族】

【白色冒険者、レベル7】

【爪術、レベル15】

【闇魔法、レベル18】



 【詳細鑑定】を使って見ると相手はあの魔族で間違いないようだ。



「誰だ!?」



 俺たちが扉を開けたことで魔族の男は驚きの声を上げる。



「お前はあの時の……。そうか、お前が邪魔したんだな」



 魔族の男は怒りを露わにするとその姿が更に変貌する。

 まだ人間らしい顔立ちだったのが、赤黒い皮膚に変わり、角や爪は更に大きく、着ていた服は筋肉の肥大化により破け散ってしまった。



「お、おい、早く逃げないと——」



 グランが声を荒げて叫ぶ。

 しかし、その声を遮るように甲高い金属音のようなものが響く。



「あぁ? 何かしたか?」

「にゃっ!? 手が痺れるにゃ」



 あまりに速くて俺にはわからなかったが、魔族の男が角をさすっているところを見るとニャーがその部分を攻撃したようだ。


 ただ、強化魔法は使用済みだが、それでもまだ攻撃力が足りないようだ。



「ニャー、フォローするわ。ハク、ボーとしてないでシャルたちに指示を出して!」

「あ、あぁ……」



 ニャーの次に正気に戻ったミーナから注意される。

 そうだな。突然の変形に呆然としてしまったが、気を取り直し、改めて変形後の魔族を【詳細鑑定】してみる。



『ミグドリー・アグコート、レベル28』

【魔族】

【白色冒険者、レベル7】

【爪術、レベル15】

【闇魔法、レベル18】



 って、能力は変わってないのか!?


 い、いや、もしかするとこの状態の能力が表示されていたのかも。

 それなら対処の仕方は先ほどの指示通りでいいだろう。


 ただ、ニコルが心配そうにチラチラとグランを見ている。

 今、満身創痍のグランに攻撃がいっても危ないか……。



「ニコルはグランをフォローしてくれ!」

「あ、ありがとう」



 嬉しそうにグランの方へと駆けていくニコル。

 ニコルがいないとなると弱点は俺自身か。


 いつ攻撃が来てもいいように身構えておく。



「ちょこまかと鬱陶しい奴だな!」



 自慢の爪で何とかニャーを捉えようとするが、ニャーの動きが速すぎて当たる気配がない。

 それにしびれを切らせた魔族が片手を上に向ける。



「あ、危ない! わ、私の近くに!」



 俺の前に立ったシャルがそう叫ぶ。



「ふふふ……、遅いわ! □□□□□□◯□□◯□□、シャドーフレア」



 魔族の男のその声と同時にその周囲に黒煙が吹き、それが爆発する。



「……□□□◯、聖なる守り(セイントガード)

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