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かまくらいふ!  作者: 岩越透香
夜霧と愉快な仲間たち

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25 お尋ね者③

 将軍担当をつっきーに任せ、三人で屋敷に向かう。ここからは敵も増えるが味方も増えるようだから、もう少し楽になるだろう。


「やった、発見!」

「見つけたわよ、将軍もAsahiも!」

「見つけてしまった……!」

早速三人のプレイヤーが現れる。敵二人と味方一人か。青マーカーの男女、SubaruさんとMonaさんがこちらに向かってくる。二人とは面識がないけれど、前回のイベントで決勝進出した軍の軍長と副軍長だから手強いだろう。MonaさんはAsahiの方へ行ったため、私の担当はもう一人だ。


「つっきー」

「うん」

彼と目配せして、味方の仕事辞めたいさんと一緒に進んでもらう。Subaruさんはそれを逃すまいとつっきーを斬ろうとする。


「やらせない!」

「くっ……」

その攻撃を薙刀の柄で止め、蹴りを入れる。刀から手を離した隙に喉元を掻っ切る。


「Asahi、加勢は?」

「いらない。将軍を追いかけて!」

もう一人はAsahiに任せて追いかける。Monaさんは強そうだけど、Asahiも強いから大丈夫。決勝進出した軍の副軍長というと、Asahiもそうだったし。まだ二人は見えるからすぐに追いつけそうだ。


「遅い、遅いぞ!」

気がつくと、仕事辞めたいさんの腹が槍に貫かれていた。犯人は槍を引き抜くと、追い詰めるようにゆっくりとつっきーの元へ歩いていく。つっきーは片手が埋まっている上に、リーチの差があって上手く動けない。多分、相手は彼が攻めに転じることができないと知って勿体ぶっているのだろう。


 駿足を使って速度を上げるが、これでは間に合わない。出し惜しみなんてしてなければ……!


 仕事辞めたいさんが私に目配せをして刀を持った。私が間に入る時間を稼いでくれるってことか。彼は声を上げながら敵を斬りつける。


「動けるか! ――だが遅い!」

攻撃は防がれてしまうが、これで時間の余裕ができた。――追いつける!


 つっきーが逃げ、それを追いかけようとした所を一撃で仕留める。確実に倒すために首も落としておこう。


「夜霧……あとは、頼んだ……」

仕事辞めたいさんは軽くロールプレイをした後自害していった。HPが減っているから、このままついて行くより戻る方が良いと判断したのだろう。


「頼まれました」

彼の遺品を回収して、私はつっきーの元へ走った。

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