表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
かまくらいふ!  作者: 岩越透香
夜霧と愉快な仲間たち

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

75/84

19 結果

「お疲れ様でした!」

全八試合が終わった後もまたメンバー全員で集まっていた。平日の試合は隔日で行われていたが毎試合出ていたため、かなり疲れてしまった。楽しかったけれど、このイベントは数ヶ月に一度くらいがちょうどいい。


「夜霧、結果は?」

このイベントでは、八試合で獲得した勝利点をベースに、様々な要素をかけ合わせてランキングを出すらしい。集計は終わっていたようで、もう見ることができた。点数は公表されておらず、順位と軍の名前だけが載っていた。


「この、枠が黄色くなっている人たちは?」

「決勝進出者だな」

決勝進出者は上から八チームらしい。決勝では勝ち上がりのトーナメントで優勝を決めると教えてくれた。


 私たちの銀夜隊は上から三分の一程度の場所にいた。五勝三敗だからそんなものだろう。


「初参加にしては良いですね」

順位を聞いた和歌子が呟いた。彼は扇を閉じ、次回への意気込みを語る。


「次はもっと皆さんを使いこなします」

「使いこなすってなんだよ。俺たちは道具か?」

「なんとかと鋏は使いようと言いますから」

「馬鹿扱いは酷いなあ。泣くぞ?」

Yuraと和歌子の軽口の叩き合いは今まで通りだ。今日で解散するとは思えないくらいにいつも通りだ。


「Yura。終わったらどうすればいいの? 解散とか……」

「あー。俺ら、何かしちゃった?」

「……おね、夜霧さん。私たちを見捨てるんですか……?」

「な、なんでそんな話に!?」

どうやら、軍はこのイベント以外でもできる要素らしい。今は持っていないけれどメンバー共通の施設を作ることもできて、やり込み要素になっているのだとか。実は元寇の時の報酬にもその施設の家具があったらしい。


「いやあ、ビビったぜ。てっきり嫌われたかと」

「私はこのゲームを引退するのではないかと思って不安になりました……」

「二人ともごめん……。教えてくれてありがとう」

せっかく一緒に遊べたのに、それっきりなんて少し悲しいから良かった。そうだ、一応みんなともフレンドになっておこう。


「お、お姉様が……フレンドに……!」

巴は大げさに喜んでくれ、他は事務的なフレンド登録だったが嫌がられていないようで安心した。


 破裂音がした。見上げてみると、夜空に花が咲いていた。


「綺麗……」

どこかでプレイヤーが打ち上げているのだろう。眺めていると、すぐ隣で破裂音がなった。


「見て、ヨル! 手持ち花火!」

「そんなのもあるんだ! って、HPが減っているんだけど……」

「……逃げろー!」

逃げたシュウを追いかける。彼との鬼ごっこに周りも巻き込み、いつの間にかいつも通りの鎌倉になっていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ