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かまくらいふ!  作者: 岩越透香
夜霧と愉快な仲間たち

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9 作戦会議④

「初戦の相手を確認しておきましょう」

確認できるのは役職持ちだけらしい。一戦目は猫被り隊、二戦目は白葉隊、三戦目は赤江隊、四戦目以降は未定と書かれていた。一戦目は今日の夜、二戦目と三戦目は明日の夜にやるらしい。


「あー。そこか……」

「南無……」

微妙な反応を見て、モブ太が「空気が読めない奴として袋叩きにされる」と言っていたことを思い出す。


「初戦はプレイヤーが一人だったはずなので問題はないでしょう。二戦目は?」

「二戦目は白葉隊、三戦目は赤江隊、その後は未定って書いてあるよ」

「白葉隊は軍の指揮はほぼしない所なので、まあ勝てるでしょう。NPCは指示を出さないと烏合の衆。大した脅威にはなりませんから」

代わりに指揮を引き受けてくれる和歌子には尚更感謝しなければ。オフライン版でも特定のキャラが大将だと雑魚敵にも苦戦していたのは敵が統率を取れていたからだったんだなあ。


「それよりも、問題は三戦目です」

彼はそう言ってため息を吐く。よほど三戦目の相手が嫌らしい。


「どんな隊なんだ? そんなに嫌そうにするなんて」

「赤江隊はほぼ確実に配置券を取ります。そして彼らの主戦場は、海」

普段とは違う戦い方を強要されるのは厄介だ。Yuraによると、りゅーさん達の隊らしい。


「₣、参上!」

初戦開始十分前に₣がやってきた。たいさは今日、都合が悪く不参加らしい。彼はスキルと対戦相手を聞くと、俺に任せろとサムズアップをした。


「初戦に勝って、勢いをつけよう!」

私に応える掛け声と共に初戦開始のアナウンスが聞こえる。宿屋にいたはずが、いつの間にか何処かの城に居た。ここがおそらく私たちの拠点の一つだ。


 和歌子に軍長権限を移す。彼は一度目を瞑り千里眼を使ってから宣言した。


「総員、攻めましょう!」

私たちは競うように先頭を走って突撃する。途中、矢の雨が降るが、全軍を突撃させた影響で攻撃がばらけていたから簡単に防ぐことができる。私たちが狙うのはプレイヤー本人。一人しか居なければ、その人を倒すだけで勝てるイージーゲームだ。


 敵城内はこちらと似た雰囲気だが、広く道も複雑で敵の居場所が分からない。そうこうしているうちに、アナウンスが鳴る。


「猫被り隊の軍長がプレイヤー₣によって撃破されました。銀夜隊の勝利です」

私が迷っている間に倒されてしまったらしい。物足りなさを感じつつ元のマップに戻った。

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