第94毛 作法
大男「ま、実際のところはわからねぇが、嬢ちゃんも自分を見つめ直してみな。ってところで、そろそろ良いか。………よし、洗濯完了だ。乾燥もしてるぜ」
私「……ありがとう…ございます」
着替え終わった私は、少々気まずくなりました。
なんて言ってお店をでたら良いんだろう…。
さっきお礼を言ったから、もう良いのかな…
大男「嬢ちゃん」
そんな状態の私をみかねたのか、先に話かけてくれました。
大男「よかったら、また来な。『洗濯』の作法を教えてやるよ。嬢ちゃんも一人でしっかりできるように、な」
私「………また…」
大男「とって喰いはしねぇよ」
私「……………あの」
大男「ん?」
私「…アナタの…お名前は??」
大男「俺か?俺はボールドだ。」
私「ボールド…さん」
ボールド「じゃ、またな」
私「あ、あの…私の名前は、聞かないのですか??」
ボ「ん?教えてくれるのか?」
私「…っ………」
ボ「訳ありなら詮索はしねぇって言ったろ?名乗りたきゃ名乗りゃいいし、難しければそれでもいいさ」
私「………ボールドさん」
ボ「ん?」
私「私……29です。…嬢ちゃんと言われる感じでは」
ボ「そうか!!若く見えるな!!ただ俺にとっては29なんざまだまだ嬢ちゃんだ。お前さんが嫌じゃなきゃ、そう呼ぶぜ」
私「………わかり、ました」
何だか不思議な出会いをしたなと感じながら、私はお店を出たのでした。




