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第84毛 雰囲気
その日
忍び込んだ時には
事切れていました
流行り病にかかったという噂を
確かに耳にしていました
私が入ったとき
彼は
立ち尽くしていました
久しぶりの再会ですが
悲しいことに
一瞬で状況がわかりました
そして彼は
私にたずねたのです
教えてくれる? と
何か
何か違う
雰囲気がありました
私はかける言葉が見つからず
途方に暮れていました
彼は
兄弟がいたと言われたこと
幸せに生きてほしいと言われたこと
それらを私に話してくれました
その上で
教えてほしい、と
知っていることを全て
彼は
まだ5歳
でも
知る必要はある
私は
私は…




