第803毛 Episode0. 圧倒的プロローグ
『勇者様を召喚したら光り輝いてました』より
一部を抜粋
「ついに…ついにやりましたわ!!」
「…む…ここはどこだ…」
「驚かせてしまい、申し訳ごさ…うッ!!」
「どうした??」
「ま、眩しい…勇者様のお顔が見えません」
「貴殿の目の前にいるが」
「あぁ…さすがは勇者様…後光がさしているのですね!!まさに神の隠したもうお方」
「誰のアタマが神隠しだ」
「ああ!!す、すみません勇者様!!わたくし、つい、興奮してしまいまして………」
「まぁ良い……。…ところで、ここはどこかな?? …なんだか、閑散としているようだが………」
「!!勇者様!!勇者様には…『このセカイ』がどのように見えておりますか!?!?」
「む? ………そうだな………『何もないな』…」
「!!……ぁあ……やはり………」
「………それで、そなたは何者だ??」
ナミーザ「ハッ!! し、失礼致しましたわ!!ええと、私は、ナミーザと申します。勇者様、この度は、いきなりお呼び立てしてしまい、本当にすみません」ペコッ
「ふむ。ナミーザか。…私は………っ………」ズキッ
ナミーザ「!!ゆ、勇者様!?いかがなされましたか!?!?」
「………いや…すまない………?………おかしいな………」
ナミーザ「え!?」
「………何も………思い出せない………」
ナミーザ「!!!?」
ナミーザ「!!そ、そんな………。まさか、私がお呼び出しをしてしまった影響で………!?」
「……わからないが……思い出せないものは仕方ない。…これからできることを成すまでだ」
ナミーザ「……勇者様………」
「む、ところで」
ナミーザ「は、はい!!」
「その、『勇者様』というのは、私の愛称なのか??」
ナミーザ「え?? あ、あいしょう!?」
「む、通じないか。…つまり…」
〘愛称というのは、その者を愛でる意味合いでつけられるあだ名です。勇者様でしたら、『敬称』と表した方がよろしいかと〙
「む??」
ナミーザ「!!あ!!ゴスロ!!」
「ゴスロ??」
ナミーザ「は、はい!!このセカイで、私に色々と教えてくれているのが、ゴスロですわ!!…ゴスロ!!どちらにいらっしゃるのですか!?!?」キョロキョロ…
「……………」
〘ナミーザ様。…私は………『言葉』です〙
ナミーザ「……え??」
〘……私は、言葉。言葉が、私。……貴方様がこのセカイに生まれ出でたとき、私も……『言葉』も、生まれたのです〙
ナミーザ「……え………え??」
〘……つまり、『言葉』としての私は存在しますが、姿形…つまり、ナミーザ様や…勇者様のような形を成している存在ではないのです〙
ナミーザ「!!!?そ、そんな………そんなの、あんまりですわ!!私……ゴスロに………勇者様が『光を照らしてくれたら』、ゴスロの姿を見る事ができると……ぅ……思っておりました……のに………」グスッ
〘………ナミーザ様………〙
ナミーザ「………ぅう………」グスグス…
〘………ナミーザ様……私は、『言葉』として、何時でもお側にいます。貴方様が望むのなら、いつでも、私『言葉』をお掛け致します。……ですからどうか…お泣きにならないで………〙
ナミーザ「………ゴスロ………」グスッ
「……………」
〘………それに、ナミーザ様。……貴方様には、もう、勇者様がいるではありませんか〙
ナミーザ「……………」
〘ナミーザ様。勇者様は、『私達』のセカイに来てくれました。これからは、勇者様のご助力のもと、『サビシクナイ』セカイを創っていきましょう〙
ナミーザ「………ゴスロ………。……はい!!わかりましたわ……!!」
〘良いお返事です。………勇者様〙
「む?? はい」
〘…突然お呼び出ししてしまい、申し訳ございません。…それに、理由は私にもわかりませんが…大切なご記憶も……一時的かとは思いますが、無くされてしまい……〙
「まぁそれはもう良い。して、今しがた話していた内容だが…」
〘はい。…勇者様。このセカイは……ナミーザ様が生まれ出で、私(言葉)が生まれ出で……これから……という時でございます。今、このセカイは、『暗い状態』です。…それを、貴方様の光で照らしてくださいました。……貴方様とともに、私達は、このセカイを創っていきたいのです〙
「……………」
〘本当に突然で、厚かましお願いだとは承知しております。……ですが〙
「わかった」
〘!!〙
ナミーザ「!!」
「……私が選ばれた理由も、このセカイで私が『光り輝いている』理由も、よく分からないが………。『一から創る』事の大切さ、大変さは…なぜか………『知っている』気がするのだ」
〘!!!! ……………〙
「ともかく、ソナタ達のセカイに来たからには、私も、私ができる限りのことはやろう。……『サビシクナイセカイ』とやらを、ともに創ろうではないか」スッ
ナミーザ「!!!!」
「……………」
〘ナミーザ様。片手を差し出されたら、ご自身も、片手…差し出されたほうと反対の手を出し、握り合うのです。これが『握手』というもので、同じ志…やりたいことが一致している者同士、頑張ろうという意思の疎通なのです〙
ナミーザ「!!な、なるほどですわ!! …じ、じゃぁ……し、失礼しますわ!!///」スッ
ガッチリ
ナミーザ「ゆ、勇者様……これから、よろしくお願い致しますわ!!!!///」ガシッ
「ああ。よろしく」ガシッ
〘……………〙
〘この空間
このセカイが
一歩
動き出した瞬間でした〙




