第795毛 Marionette
…
……
………
遠い
遠い記憶
それでいて
鮮明に覚えている
とても
とても暗い
とても寂しい
そんな場所に
そんな場所で
…
ひとりはイヤだ
…
ひとりはイヤだ
………ひとりは………
そう
私には…
私には……
『おとうと』がいるはずだ
そう
そばに
今も
そばにいるはずだ
声を聞かせて
姿をみせて
ほら
ほら
ホラ……………
…
……
………
「暗いよ……怖いよ……」シクシク…
「大丈夫よ!!きっと、誰かが来てくれる。きっと、誰かが助けてくれる!!だから、泣かないで……お姉ちゃんが、あなたを守るから…」ギュッ グニャッ
「……お姉ちゃん………」
「大丈夫………」
フワッ
「……?? なにか………香りが………」
???「こ〜んに〜ちは〜〜〜❀❀❀❀❀」ポワポワ…
「!!!?!?」ビクッ
ギュッ
グニャァ…
???「あら〜〜〜???❀❀❀ここはどこかしら〜〜〜〜〜?????❀❀❀❀❀なんだか暗いです〜〜〜❀❀❀」ポワポワ… キョロキョロ…
「!?!?!?」ビクッ
その
お姉さん?は
こんな暗い場所に似つかわしくないような
妙に落ち着いた
妙に間延びした声で
辺りを見回していた。
???「あら〜〜???❀❀❀せっかく来たのに〜❀なんだかゆっくりできなさそうです〜〜〜❀❀❀」ポワポワ… シクシク…
「……………ぁ…ぁの………」
???「う〜ん……どうしましょ〜〜???❀❀❀ ………あら〜〜〜〜〜?????❀❀❀❀❀」ポワポワ…
「!!」ビクッ
お姉さんは
ゆったりと
ゆっくりと
私『たち』を
そう
私たちを見る。
「……………」ギュッ グニャッ
???「こ〜んに〜ちはぁ〜〜〜❀❀❀❀❀」ポワポワ… トコトコ…
「!!!!」ビクッ
お姉さんは
ゆっくりと
ゆったりと
私たちに向かい歩いてくる。
???「どうしたの〜かしら〜〜???❀❀❀ここは〜〜❀とっても〜〜❀暗いですよ〜〜〜?????❀❀❀❀❀」ポワポワ…
「…っ………ぁ、あの………」
私は意を決し
「…お姉さん……私…私たちを………助けてくれませんか?? …私たち…生まれ出てすぐ…捨てられたんです」
ピクッ
一瞬
お姉さんの両肩がピクリと跳ねる。
お姉さんは
『私のおとうと』を
一瞬
見て………
???「あらあら〜〜❀❀❀なんてかわいそう〜〜〜❀❀❀❀❀私でよければぁ〜〜〜❀ここから出してあげますよ〜〜〜❀❀❀❀❀」ポワポワ…
「!!本当ですか!?あ、ありがとうございます!!」
???「あらあら〜❀❀❀♡♡♡じゃぁ〜〜❀❀ここを出てからは〜〜❀『あの子』あたりに頼もうかしら〜〜〜❀❀❀」ポワポワ…
「……(あの子??)」
???「それじゃぁ〜〜❀ヘガテーお姉様に〜〜〜❀❀掴まってくださ〜〜い❀❀❀❀❀」ポワポワ
「(ヘガテー……お姉様……)あっ、はい!!」
「お姉ちゃん……怖いよ……」
「大丈夫。絶対助かるからね!!この、へ、ヘガテーお姉様を信じよう!!」ギュッ グニャッ
「う、うん!!」
ヘガテーお姉様「……そうですよ〜〜〜❀❀❀」ポワポワ
ヘガテーは
優しい眼差しを
その
『おとうと』と呼ばれている塊に向ける。
ヘガテー「こ〜んな暗くて寂しいところぉ〜〜❀はやく出ちゃいましょうね〜〜〜❀❀❀」ポワポワ
「は、はい!!ね、はやく出よう」
「うん!!お姉ちゃん!!」
『幼い少女ひとりの口が2回分動くのを』優しく見守るヘガテー。
ヘガテー「よ〜し〜〜❀❀❀じゃぁ〜〜いきますよ〜〜〜〜〜❀❀❀❀❀」ポワポワ
フワッ
「!!!!」
ヘガテーたちが
『花粉』に包まれる。
ヘガテー「よいしょ〜〜〜❀❀❀『指定しての移動』だから、気合いをいれなきゃ〜〜〜❀❀❀❀❀え〜い!!❀❀❀❀❀」ポワポワ…
ブワッ
…
…
そして
その空間から
『ふたり』と『塊』は消えた。




