第787毛 記録者ジャック・サンセイによる抜粋 旅の書
---- --- より
一部を抜粋
ヘルセ「っ……………」グググ…
テー(ティー)「っ……どうだ友よ………私、本気で『ラキが私達との交流を通じ、成長をしたのを聞く父親』という背景を『拡張』しているのだが……」グググ…
ヘルセ「……おそらく………ちょっとずつではあるが、拡がっていると思う……。僕の『サーディンは、書斎に訪ねてきた息子の話を聞き、息子の成長を感じた』『息子に悟られたくない内容については、特段話したり、勘付かれたりはしていない』という『植え込み』も、手応えが出てきたよ………」ハァハァ…
ヘラ「……………」ジー
ラキ「……………」ドキドキ…
ヒルデ「……へ、ヘラさま……ベルは………」ドキドキ…
ベル「……………」シーン
ベルは
サーディンのアタマの上で目を閉じ
ジッとしているように見える。
サーディンもまた
俯きがちに目を閉じ
微動だにしない。
ヘラ「……………」ジー
ヒルデ「……………」ギュッ
ラキ「! ……………」
ヒルデは
ラキを強く抱き締める。
やがて
ベル「……………ふんっ!!」パチッ
ヒルデ&ラキ「「!!!!」」ビクッ
ベルは勢いよく目を開ける。
ヘラ「!! …ベル、どう??」
ベル「はい!!アリガトネさんの『空虚な御伽噺』のおチカラもあり、すんなりと『びっくり』してくれました!!『青天の霹靂』成功です!!♪」エッヘン
ベルは
サーディンのアタマで小さな胸を張る。
ヘラ「………そう………良かった………」フゥ…
ヘラはようやく
安堵の息を吐く。
ヘラ「……ふたりとも。もう、大丈夫。チカラは通っている」クルッ
ヘルセ「! はい!!」フゥ…
テー(ティー)「……フゥ……アハハ……ふらふらになったよ友よ……」ヨロッ
ヘルセ「ハハハ…僕も………」
ヒルデ「……………」
ラキ「……あ、あの………」
ヘラ「…とりあえず、いったん部屋を出ましょう。…ベル、お任せできる??」
ベル「はい!!バッチリです!!」シャキッ
ヘラ「…ありがとう……。じゃぁ、ベル以外は部屋を出て……ヘルセウスの家にでも集まりましょう」
ヘルセ「!! はっ、はい!!(また僕の家………)」
テー(ティー)「ハハハ、良かったな友よ!!」バンバン
テーセウスはヘルセウスの左肩を叩く。
ヘルセ「なにが!?」
…
…
そうして
サーディンとベル以外が書斎から出る。
…
……
………
ヘルセ「……ど、どうぞ………」ガチャ
ヘラ「……………」ヌッ
テー(ティー)「邪魔するぞ友よ!!」バーン
ヒルデ「………」イソイソ…
ラキ「……………」トコトコ…
ヘルセウスの家の居間へ集まる5名。
それぞれが椅子へと座る。
ヘラ「……………ラキ」
ラキ「はい!!」ビクッ
ヘラ「……………ここ(ヘルセウスの家)までくる途中で、ヘブンヒルデから、書斎での出来事は聴いた(ヒルデが影に潜んでいたため、ヒルデは全て知っている)…。……あなた、なにか思うところがあったの??」
ラキ「………」
ラキは
ヘラをジッと見つめ…
ラキ「………はい」
他方
ベル「サーディンさん!!起きてください!!」ペシペシッ
サーディン「……ぅ………む………む?? ベル殿………なぜ我…私のアタマの上に??」
ベル「! やっとこ起きましたねサーディンさん!! ラキさんや皆さん、行っちゃいましたよ!!」
サーディン「……む……ぁあそうか……私は……ラキと話をしていて……。ラキの指導をしているテーセウスや、ベル殿も来てくれたのだったな……」
サーディンは
僅かに痛むアタマ(オデコ。ベルが乗っている頭頂ではない)をおさえながら思い返す。
ベル「そうです!!ただ、サーディンさん、なにかお疲れだったようで、立ったままお眠りになってましたよ!! とりあえず私が介抱する形で、残りました!! …もしかしたらなにか、『息子さんや周りのカミさま達に言えない悩みや忙しさ』を抱えているのではないかと思いまして……」
サーディン「!」
サーディンはベルの言葉を聴き
僅かに狼狽えるが
ベル「サーディンさん?」ペシペシッ
サーディン「………そうですか……我…私としたことが、皆の前でそのような痴態を晒すとは情けない……。お気遣い、痛み入るベル殿。………しかし………心配は無用です」
ベル「そうですか………サーディンさん」
サーディン「なんですかな??」
ベル「……行いには、責任が伴います。それは、自分では考えつかないほどの、大きな責任となることも……。忘れないでください。ひとりのチカラは大きくありませんが、なにかを変えることはできる。その『なにか』にまで責任をもつことが、チカラを持つ者の使命なのですよ」
サーディン「!! ……………ベル殿から御言葉をいただけるとは、感無量ですな……。このサーディン、しかとミタマ(この場合、心)に刻みますぞ」
ベル「はい!!♪ …あっ、それともうひとつ!! 息子さんたちについてです」
サーディン「息子がなにか??」
ベル「ドトールさんもラキさんも、立派に成長されてきています!! もう、一人前のカミさまと言ってもいいくらいです。…なのでサーディンさん。息子さん方にも、色々と経験させてあげるべきだと思いますよ」
サーディン「……ふむ……経験、ですか………」
ベル「はい!!『かわいい子には旅をさせよ』と言う言葉がありますよね??」
サーディン「む? ありますな」
ベル「ふふん♪ これを、ベル式にかっこよく言うとこうなります!!」
サーディン「……え??」
ベル「名付けて、『とらベル(Travel / 旅)』!!!!!!」バーン
サーディン「……………」
ベル「……………」バーン
サーディン「……………」
ベル「……………」バ…バーン
サーディン「………ハハハ……そうですな………」
ベル「!!(う、受けなかった………)」ガーン
ヘラ「………(あの子……また変なことしてないか……気になる………)」




