第730毛 呆然/茫然/当然
…
……
エクステ「……っ……ラ、ラックスさ」
???「その名で呼ばないでください!!」ゴ…
エ「!!!!」ビクッ
??? から
僅かに『圧』が放たれる。
???「…っふぅ……ハァハァ……す、すみません………。エクステ…さん……だ……だめ………なんです……。『本能』のようなモノが………溢れてくるんです………」
エ「ほ、本能??」
???「…はい……。無性に…………『枯らしたく』なるんです」
エ「!!」
リオン「……………」
???「……俺……『不死』は、ヒトビトの思念などから生まれたんだと思います。母上……いえ、もう『片割れ』と呼ぶべきなのかもしれませんが……。俺達は、常に、様々な想いが聴こえていました。『死にたくない』『生きていたい』『なぜ自分だけ』『どうか助けて』『死にたくない』『死にたくない』『シニタクナイ…』と……ずっと…ずっと………」
エ「……………」
???「そうするとね、なんでかはわかりませんが、そのヒトビトのために…『枯らす』ってチカラが……俺達に芽生えたんです」
エ「え??」
???「…『不死』を分け与えることは、できません。ですが、絶えずヒトビトの『想い』は続く。……すると、おかしな話だと思うかもしれませんが…『元凶を枯らす』という方向に、俺達は成っていったのです」
エ「………元凶…を……」
???「ヒトビトのなかには、理不尽に虐げられている者がいて、そのせいで『生に執着している』者も多い。また、誰か、は関係なく、自身の持病や、不運な事故等も確かにありますが……。『そもそもアクニンが減れば、そのような悲惨な運命に生まれ出でるヒトが少なくなるのでは』という、強引な解釈に、俺達は成っていったのです」
…
……
キュレル「………私……は……」
メトリー「………」ナデナデ
キュ「!!」
メ「キュレル。色んな事がいっぺんに起こっているのに、たくさん、たくさん考えてくれて、ありがとうございます」
キュ「っ……母上………」
メ「………シゲル様」
シゲル「はい」
メ「…シゲル様へは、本当に、感謝してもしきれません。…今のラックスを、しっかりと『ラックス』だと言ってくださり、本当に…っ…ありがとうございます…」グスッ
シ「いえいえ。『当然のことです』」
メ「! …ええ。当然ですよね。……ありがとうございます」
メトリーは目を閉じる。
メ「ラックスはラックスとして、確かに生きてきたと思います。たとえ、数多の衝動や、葛藤があったとしても……。ラックスという名を授かった瞬間から、この世にただひとりの存在となったと。……そして、これからも………」
キュ「……………」グスッ
シャカ「……………」
ラキ「……………」
ヘラ「…………………………」
アリガトネ「……………」
シ「メトリー氏、ありがとうございます。そうですね。ラックスは、不死かもしれませんが、それはラックスに『不死』がくっついているようなものです。ラックスをラックスとして、我々は受け止める必要があります。…キュレル氏」
キュ「!!」
シ「ラックスを、まるごと大切に想っていると……どんなラックスでも大好きだと、言っておられましたね。貴殿のその想いは、非常に重要であり、尊いものです。誇りを持っても良い」
キュ「……シゲル…様………」グスッ
シ「ラックスを、そしてエクステを、信じましょう。キュレル氏」
キュ「はい!!」
アリガトネ「……………」ポロポロ…
ヘラ「……………」
ラキ「………とはいえ、あの状態は……」
シャカ「………かなり厳しいね……。……シゲル君」
シ「はい」
シャカ「……聴くまでもないとは思うけどさ、あの状態のふ…失礼、ラックス君を助ける手段は、かなり限られている。……エクステちゃんが適任ってことは、色んな事情…私情が主かもしれないけど、理解した。…ただね、俺っち……もっというと、『我々』が『適任』だと今、感じている理由は……」
シ「はい。概ね予想はつきます。即ち」
シ「エクステのチカラ『バック・エクステンション(背景拡張/植え込み)』…とりわけ『植え込み』が有効と考えられるかと」




