第601毛 ハザマ/狭間
……………
暫しの間
皆
一言も発しなかった。
やがて………
パチ
パチパチ
シ「………」
ラキ「いやはや、恐れ入ったよ。さすが、皆が一目も二目も置く勇者様だね」パチパチ
シ「…それは光栄です」
ラキ「うんうん。………皆、呆気にとられ………いや……そうでもないか………」
ラキは室内の一同を見回す。
面を食らったような者も若干いるが、おおよそは落ち着いているように見える。
ラキ「……なるほどね……結構みんな、予想はついていた感じか………」
キュレル「………」
メトリー「………」
アーデランス「……………」←面食らい派
エクステ「……………」←面食らい派
モイスチャー「……さすがは……シゲル様です…」
シ「いえ。してラキ氏。あらかたは考察通り、でよろしいのでしょうか?」
ラキ「……うん。そうだね…。こうもハッキリと、的を得た考えだとは思わなかったけど……うん、この認識で構わない。つまり、スキルを主として、何らかのチカラのほとんどは、『異世界』に関わるものなんだよ」
シ「なるほど」
ゴーコン「……………」
ラキ「うん。こうなると、他の疑問についても、紐解いていけるかな。まずは…」
ラキは、キュレルを見る。
キュレル「!!」
ラキ「キュレルちゃん。君、ことハザマについては、この中で一番関わりが深いし、だからこそ色々と考えてるよね。さっきは中途半端だったけど、君の意見も聴きたいな。ハザマを、君はどういうふうに捉えているのか」
キュ「! …は、はい」
メトリー「…キュレル……」
キュ「……えっと、ここに来るまでの道すがら、色々考えていました。そして、今このときまで。…シゲル様のお話を聴いて、キュ…私も、ハッキリと感じたんです」
ラキ「うんうん」
キュ「………ハザマって、『異世界との狭間』なのではないですか?? …そして、『魔』の者は…異世界の者か…そっちに『染まっていっている』者か、だと思うのです」
メ「……………」
ラキ「………素晴らしいね。…そして君やメトリーさん、ぁあヨルさんもそうか。『そっち側』に染まりつつある、と言うことかい??」
キュ「……はい。…何となくですが……『ソトに出たい』という想いが、ずっと、母上も私もあるのです。…きっと、ヨルさんも。…これは……『このセカイのソトに行きたい』という意味では…ないかと……」
ヨル「……………」
ラキ「ふむふむ。非常に興味深いよ」
キュ「え?」
ラキ「いや、ボクであっても、『魔』に導かれたリーブの民と話す機会は、そんなに多くないからね。何より、みな、話すのを躊躇う。『半魔』は知っての通り、忌み嫌われるからね」
キュ「……………」
ラキ「話してくれてありがとう。じゃぁ、キュレルちゃんと、シゲル君の考察について、補足していき……ん??」
ラキが『それ』に気付くとほぼ同時に
……♪
…♪……♬
皆にも『それ』が聞こえ始めた。




