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第42毛 もう少し
シ「やっと出てきたな」シゲルは呟いた。
パ「え?」
シ「いや、パンテーンが最初言っていただろう。『魔が差す城の調査』だと。魔が差すという要素、意味がずっと気にかかっていた」
パ「あ、ごめんね、よく説明してなくて…。『魔が差す』というのは、メトリー様みたいに、一瞬の気の迷いとかにも使うし、アタシが言ったのは『怪異が出ている』こと自体に対してだったの」
シ「ほう」
ラ「『魔』というのは『気』とつながりがあると言われていまして、何かしらの気配がするとか、気が触れそうになるとかの場合にも『魔が差した』と表現するんです」
シ「なるほどな。ありがとう。理解した」
シゲルはメトリーへ向き直る。
シ「話の腰を折ってしまい、失礼致しました。続けてください」
メ「あ、はい」
メ「あの人は、最初こそ戸惑っていましたが、スキルの事や、私にしか知り得ない事等を話すとすぐ受け入れてくれました。そしてその日、名残惜しさからか、いつもより思い出話に花が咲きました。事前に、少し遅くなるからと、キュレルには話した上で、もう少しだけ、もう少しだけ、と、ずるずる引きのばしてしまいました」




