第301毛 想い人
シゲルとパンテーンは
宿の外を歩いていた。
「とりあえず表に出ようか」という、シゲルの提案からである。
パ「……………」
シ「……………」
シャ「………」コソッ
キュ「シゲル様、大胆なのです」コソッ
ヨ「…ね、ねぇシャルル、こんな尾行していて、大丈夫??」コソッ
メ「私の『逢魔が時』で認識を曖昧にしているので、きっとバレませんよ…ウフフ…///」コソッ
コー「……………(ぁあ…胸が苦しい……これはきっと姫の………)」コソッ
パ「……ね、ねぇシゲル…」
シ「…む??」
パ「…さっきの……コーボさんの話だけど…」
シ「…ああ。…彼女は、ハルト氏と一緒に『異世界』…つまり私達の世界へ行きたいようだったな…」
パ「…うん……。………あのさ…それって、できると思う??」
シ「う〜む…何とも言えないが、私やハルト氏を召喚した以上、『異世界転移』自体は可能となる。あとは、行き来ができるかだが、個人的には不可能ではないと思うな。というか、魔王の件が解決してから、私やハルト氏が『帰還できる』となれば、複数名の転移は可能なのではないだろうか」
パ「……そっか…」
シ「まぁ、『召喚したものしか帰せない』可能性も十分に考えられるから、希望的観測でしかないからな。あるいは『私の世界から召喚する必要がある』等をしなければならない、とかかもな」
パ「………うん……」
キュ「…っかぁーーー!!ええいもどかしい!!相づちだけでは一向に進まないのです!!」ペシペシ
ヨ「ぉ、落ち着いてくださいキュレルさん……!! あと、叩かないで…」
シャ「……………」
パ「……シゲル」
シ「…どうした?」
パ「…シゲルはさ、元の世界に……その……想い人とかは…いるの??」
隠れた(つもりでいる)5名(+1)「「「「「!!」」」」」
シ「想い人?…恋人や、奥さんのような?」
パ「…うん」
シ「…今はいないな…結婚は、そもそもしたことがない」
隠れた(つもりでいる)5名(+1)「「「「「…ホッ」」」」」
パ「…そっか……ごめんねこんなこと聞いて」
シ「…いや、大丈夫だ」
パ「…あのさ、…シ、シゲルはさ、…もし…もし、誰かが、コーボさんみたいに、一緒に行きたいって言ったら…」
シ「パンテーン」
パ「!!」
シ「…私は、…誰かを連れて行く事はしないつもりだ」




