第272毛 側
オ「それにしても、アナタ、あの勇者様に対して、かなり素直になれたようね。師匠としては喜ばしいことだわ」
モ「……師匠としては、ですか?」
オ「あ、どちらかというと、私としては、かしらねぇ」
モ「…ボタニストとしては、肩入れし過ぎていること、認めます…」
オ「あら良いのよ。ただ、『監視者』はしつこく内部に入ろうとしていましたよ」
モ「!! …やはり『テンカイ』は、見過ごしたくないのか…」
オ「まぁとりあえず、羽虫みたいなものだったから、追っ払っておきましたよ」
モ「……お手間をかけさせてしまい、申し訳ありません」
オ「いいえ〜。手間ということでしたら、これからの方がちょっと骨が折れそうねぇ」
モ「と、いうと……!!まさか師匠…」
オ「…ええ。やっぱり昨今の流れは『異常』。元とはいえ、ボタニストの長だった身としては、黙っているわけにもいかなくてねぇ」
モ「…師匠、あなたが引退なされたのも、一番『干渉力』が強い、バンテリン共和国の『教会』を見張るためだったのでは…?」
オ「あら、相変わらず鋭いわねぇ。まぁ、教会は『祈りを捧げる場所』であり、スキルの宝庫。アヤツラが最も『導きを正当化』できる場ですからねぇ」
モ「………やはり……」
オ「モイスチャー・ミルクに命じます」
モ「!!」
オ「あなたは、あの勇者シゲル様達に、ついて行きなさい」
モ「!?」
オ「元々担当みたいなものなのだから、あまり変わらないでしょう。アナタは勇者シゲル様の側で、あの方を見極めつつ、『チカラを貸しなさい』。私が許可します」
モ「…しかし…師匠は…それじゃぁ」
オ「オホホ。私は私で、やることがあるのでねぇ。………モイスチャー、任せましたよ」
モ「……………はい!!わかりました!!」
オ「あら良いお返事ねぇ。期待してますよ」
そしてモイスチャーとわかれたオルビス。
オルビス「…さーてさて……ちょっと面倒だけど、少し顔を出してきましょうかねぇ…『テンカイ』へ」
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どこでも無い世界
ノヨウデ
どこにでもあるセカイ
???「ウフフ…やはり、私の勇者…私のシゲルは、他とは違う。シゲルなら…きっと…」
第十一部 完




