第157毛 幕間 気になる彼女
第157毛 幕間 気になる彼女
戦いは、あまり好きではありません。
でも、私のスキル『エクストラダメージケア』は重宝されるので、仕方ないと割り切るべきでしょう。
隣国とはいえ、国外でのお仕事が続くと疲れも溜まります。
今日は早く仕事が終わったから、すぐ宿で休みを…
ん??
雑貨屋さんに、何やら怪しげ…と言ったら失礼ですが、おかしな動きをする人がいます。
同じモノを手に取っては戻し、取っては戻し…そして時折周りをキョロキョロと…
泥棒?? いえ、そんな風にも見えませんが…
エッシェンシャルル「あの…どうかしましたか??」
???「…ハッ!! くせ者!?」
シャ「いえただの通りすがりです。それに、どちらかと言えばアナタの方がくせ者みたいですよ。商品を何度も手に取ったり、キョロキョロしたり…」
???「…ぁっ………すみません…」
シャ「いえ私は気になっただけなので。それで、何かお困りなのですか??」
???「…えっと……ち、知人に…お世話になっている知人に、な、何か贈り物を、と、思っているのですが…これが良いかもと…でも、喜んでくれるかは分からず…」
シャ「なるほど、つまり気になる異性へ贈り物をあげたいけどモノに悩んでいる、と」
???「!? な、なぜ…。ハッやはりくせ者!!」
シャ「いやバレバレですよ。あと大変失礼かもしれませんが、お手に取っているのは女性用です」
???「………え??」
シャ「よく見れば、この棚の上に書いていますよ。ただ、これは確か、男性用もあるはずなので、よかったらお揃いにしてみてはいかがでしょうか?」
???「……な、なるほど…」
結局、その方はお揃いにするため、ブローチを2つ購入されました。
シャ「では、私はもう行きますね」
???「…あ、あの!!」
シャ「はい」
???「ありがとう、ございました」
シャ「いえ。 贈り物、喜んでいただけると良いですね。 では」
そういって、私達は特にお互い名乗らず、別れました。
数日後、ネイチャー王国にて、先日の戦いで疲れた心を癒そうと、教会に行きました。
シャ「久々になりますね。………あら??」
???「………ブツブツ…」
シャ「こんにちは。先日振りですね」
???「!? くせ者っ!!」
シャ「またですか。教会にはそうそうくせ者は入りませんよ」
???「…!! あ、あなたは…」
シャ「どうも。そして、名乗っていませんでしたね。エッシェンシャルルと申します」
???「……あ、…えっと………アサヒっていいます」
シャ「アサヒさんですね」
それから
とりとめのない話をしました。
アサヒさんは、隣国出身のようですが、この国に知人(例の異性、おそらく好きな人)がいるようで、時々来ているようです。
そして、教会の方々とも知り合いのようで、度々私が教会にくるとお会いするようになりました。
お互いに、何をしているのか、不思議と聞かずとも、会話はできました。
私と同い年くらいかと思っていましたが、29歳だと知り、大変驚きました。
ただ、アサヒさんは、変わらず接してほしい、と言ってくれました。
初めて「同性の友人」ができた、とも…。
なんだかいつもソワソワしているしおっちょこちょいな面が目立ちますが
私も、彼女の事を友人と思うようになりました。
そんな折
ふいに彼女が、教会に来なくなりました
思い悩むことがあるのだろうか
いやそれなら、むしろ教会へ来るはず
そんな事を思っていると
とある事件が起きました。
被害にあった人は…
…
……
………
どうして
どうして…
ドウシテ……………
???「シャルル? シャルル〜!!」
シャ「…!! はっ…」
???「どうしたのシャルル?? もうお昼だよ? 珍しくずっと眠ってましたね」
シャ「………夢…?? あ、あなたは…ヒルデ…」
ヨル「あれ?珍しいね。寝ぼけてるんですか?? 今はヨルですよ」
シャ「ヨル…ヨル…ぁあ、そうでしたね……」
私はベッドから起き上がります。
シャ「………ヨル…」
ヨ「!? な、ななななんですか急にアタマを撫でたりして!! ね、ネコの見た目でもネコではないよ!?」
シャ「………ふふっ…そうでしたね…」
ヨ「もう…なんかからかってるね!! 起きたなら、早く来てください。作戦会議をするよ」
シャ「はい…先に行っていてください」
ヨ「はーい」
シャ「………ヨル。今度は、いきなり、いなくならないでくださいね」
※これにて幕間終了です。




