表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
90/293

ザリアンの疑問

領主様の館の会議室で早速俺は治癒士長のザリアン氏より領主様の息子である二コラ君の足から後遺症を取り除いた事を言及される。


 それに対し俺は治癒士の方々が怪我を治したからこそできたと話し、それに対してザリアン氏が返答をする。


「どうやら貴殿のスキルとやらは治癒魔法とは別の系列の力である事が推測されるな」

「はい、怪我を治すだけでは元の生活に戻るのは困難な場合があります、ですから私は治癒士の皆様にもリハビリの方法を、それも多岐にわたるケースを知ってもらおうと思い、教本を書かせていただきました」

「この会の前に数日かけ貴殿の教本を読ませてもらったが、なかなかに興味深く、長年治癒士をしてきたこの私でも目から鱗であったぞ」

「お読みいただき光栄にございます」


 俺がザリアン氏が教本を読んでくれた事に感謝の意を示すと、ザリアン氏は今度は顔をしかめながら俺に対し問いただすように尋ねる。


「だが、その本には肝心な事が書かれておらん」

「肝心な事?ですか……」

「貴殿のスキルの習得法だ、どのような者に師事し、どのような修練で身につけたかが書かれておらんのだ、どういうつもりか説明を願う」

「……おそれながら申し上げます、私も突如このスマホ、機械に通知が入り習得したとのお知らせがあったので、使用したらできたのです」


 俺の説明に対し、更にザリアン氏が追及をしてくる。


「そう申して、我らに肝心な部分は説明しないつもりか」

「違います!実はこの機械は質問にも答えてくれる機能があるのですが、他の人にも教えるために理屈を聞いたのですが、返答がなかったのです」


 俺の発言を聞いたザリアン氏は隣の領主様に声をかける。


「領主様……」


 呼び寄せて耳打ちをすると、今度は領主様は進行役のゴルという人に向けて言葉を発する。


「ゴルよ!お前がミヤシタ殿の側に移動し、その鉄の板について確認し、我らに報告せよ!」

「はっ!」


 そう言ってゴルさんは自分の席から俺の席の近くまで移動し、俺に近づくと声をかける。


「ミヤシタ様、ミヤシタ様のおっしゃることが事実かどうかを確認しなければなりませぬので、その質問をこの鉄の板にするところを私に拝見させてください」

「はい、分かりました」


 次の瞬間、ゴルさんは小声で俺に声をかける。


「お疑いするようで申し訳ありません、ですがザリアン様はどうしてもこの部分を知りたかったのです」

「いえ、じゃあそこで見ててください」


 次の瞬間、俺はスマホのQ&Aコーナーを開き、以前も質問したが、スキル:最適化(リハビリ)を習得する過程を改めて問うことにした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ