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幹事らしく

 ミミの提案でミーザとお母さんの引っ越し祝いと歓迎会を兼ねて料理をふるまう事になり、俺は2人を歓迎会に誘い、2人共、診療所に来てくれる事となった。


 2人が来てくれるという事で、診療所まで一緒に行き、たどり着く。


 まずは俺が扉を開けて帰りの挨拶をする。


「ただいま、ミミ。ミーザ達を連れてきたぞ」


 俺の声に反応してミミが奥から出て、俺達に声をかける。


「お帰りなさい、ユーイチ様、ミーザさんもお母さまもようこそおいでくださいました」

「ああ、お邪魔するよ」

「失礼するね」


 ミミの声に反応し、ミーザ達も診療所内に入っていき、俺はミミに料理がどうなっているかを聞いてみる。


「ミミ、料理は?」

「もうできていますよ、あった食材で急でしたから豪勢な料理とは言えませんけど」


 ミミが豪勢な料理を作れなかった事を申し訳なさそうに言うと、ミーザが言葉をかける。


「いや、あたし達の為に料理を作ってくれるだけでもありがたいよ」

「ありがとうございます、そう言っていただけると助かります」


 そう言ってミミが案内した先には4人分の食事が用意されていた。


 テーブルの中央にはパンが置いてあり、それぞれの椅子の前にサラダとスープ、ミミも少し気をつかったのか、サラダに肉が入っていた。


 そう言えば安い店があったから買っていたんだよな。


 そうして一同がテーブルに座ると、俺はつい歓迎会の幹事のノリでしゃべりだす。


「ええ、本日は皆さまお疲れさまでした。本日は我々の新しい仲間であるミーザさん、そしてそのミーザさんとお母さまの新居への引っ越しをお祝いして……」

「長いよ、早く食べようよ」

「お、おお、そうだな。とりあえず乾杯!」


 軽くではあるが飲み物が入ったグラスをお互いぶつけ合い、食事に移行する。


 俺には歓迎会の挨拶の才能がないのか?それとも単なる文化の違いなのか?


 それはともかく、みんななんか楽しそうだ、よかった、よかった。


 そんな中、スープを口にしたミーザがミミに対して声をかける。


「思ったより味が濃かったけど、確かあんたって聖女見習いじゃなかったけ。あたしはありがたいけど、いいの?」

「これはユーイチ様の普段の味付けに合わせて塩の量を調整したんですよ、ミーザさんも喜んでくれて良かったです」

「でもミミも同じ味のスープを飲んでいるよね、それは大丈夫なの?」

「一応、今は街中で住んでいますし、そこまでの戒律もないので皆さんとご一緒の時は皆さんに合わせるのが礼儀だと思います」


 ミミの料理にミーザも喜んでくれて良かった。

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