漂流海賊編① 贈り物をしてみようよ
漂流中のグリーンの煩悩からボイ〜〜〜ンと誕生した、漂流海賊パイパイレーツ。(「悩み」と「告白」、再び。・参照)
暑い夏が過ぎ、S.o.D.Aの女神達のクリソニウムが激減し弱まる頃を見計らって、彼女達パイパイレーツは躍動し始めたのだ。
流される事で様々な発見をするグリーンが虜になったのは、漂流者としての宿命だろう。
開拓者でもある好奇心の強さを逆手に取られ、パイオニウム(仮定素材)集めに知らない内に奔走し、漂流海賊に加担してしまうグリーン。
神父さまを始め、信者を増やし勢力を増すパイパイレーツ達を前に、ヒョウリュウジャー達はいつも通りの毎日を過ごす。
「グリーンが何とかしてくれるでしょ♪」
仲間達の信頼は厚い。しかし時は急を要する。糖分が重なり合う為に、寒さもあってクリームソーダに手を伸ばす事をグリーンが躊躇うからだ。
クリソニウム欠乏はS.o.D.Aの女神の存在の危機へと繋がる。彼を女神崇拝者に戻す為、パープル♡シャドウズが立ち上がった。
「合法的にお仕置き⋯⋯パイパイレーツを倒す最良の方法を考えたわ」
サファイア様が目をキラキラさせている。お仕置きは漂流海賊に⋯⋯だよね?
「────彼女達が好きなアップルパイを贈り物にすれば良いわ」
何だろうか、今の間は。サファイア様の作戦は、シルバーの開発したデスアップルパイを漂流海賊へ贈り、弱った所を叩くつもりだ。
グリーンは身を持って威力を知っている。(咫尺天涯戦隊ヒョウリュウグリーンのAPPLE PIEな1日・参照)シルバーに頼んで用意してもらったアップルパイがこれだ。
イラスト提起:澳 加純さま
────出来上がって来たのは、デスアップルパイ。
「ヒョウリュウグリーンお待ちかねマンチニールのアップルパイ。サービスでブートジョロキアと‥‥ハバネロとキャロライナリーパーのミックスソースをかけておきました」
満面の笑みのシルバー。これは約束された幻の三品目のメロンクリームソーダ⋯⋯。
────説明(参照)しよう!
② メロンクリームソーダ、てっぺんマンチニールの実◇咫尺天涯戦隊ヒョウリュウジャーの1日・感想参照)
(レベル4:ヒョウリュウグリーン入りクリームソーダ。てっぺんマンチニールの実の刑だわ。◇パープルシャドウはブラックアメジストを愉しむ・参照)
シルバーは、旧パープルシャドウ時代の、約束の実のことを覚えていてくれたのだ。ブルーが黒ひげ危機一発の玩具のように、グリーンを大砲に詰め込まれるイメージを再現してくれた。グリーンの頭にマンチーニや爆弾を乗せる図は、あの時グラス内でやるかどうか、既に囁かれていたのだ。
「待って、サファイア姉さま。デスアップルパイだけでは疑われますわ」
チェリー嬢も冴えているね。確かに、単品でアップルパイを食べれば喉につまる。もっとも水分を摂るどころではなくなるだろう。
「漂流者の特製クリームソーダはバレるわよ?」
あれは漂流世界に広まり過ぎた。ぐり専用の飲み物を、飲みたがる勇者はいない。
「それならば前に開発したものがあるでしょう」
『ソルティバブルホワイトクリームソーダ』 だ。ホワイトは既にいるので、御蔵入りになったクリームソーダだ。
────説明しよう!
『ソルティバブルホワイトクリームソーダ』 は、アイスクリーム部分がヒマラヤの天然岩塩製のバスボム。ホワイトな炭酸はカルピス原液。塩分最大に溶かし込んだ、洗濯糊がベースだ。
「メイド喫茶 愛しのチェリー」に常駐しているDr.イカーの怨念体こと、マッドサイエンティストのコーラ姫が、余った透明ビーズをくれたので泡に見立てて沈めた代物。
「バズボムの中の、試作型幼生の黒いスクイーズはパワーアップしてるのよ」
バズボムが溶けて割れるとプチ・スクイーズが飛び出し、どこぞの大佐のようにブラックアウトで視界を封じるらしい。
コーラ・フロートの女神としても、自身の存続に関して見過ごす事が出来ない事態なのは同じだった。
「海賊は宴好き。これではまだ足りないわね」
新兵器‥‥新メニューを試したくて仕方ないサファイア様は、新たなメニューを開発していたのだった。
お読みいただきありがとうございます。
何かね、届いたのですよ。以前ネタにしたクリームソーダのパワーアップルバージョンが。(正しくはパワーアップです)
アップルパイに食いついていたのはグリーンのはず⋯⋯。漂流海賊ネタを結局自分が使う事になりました。
長くなるので、続きはまたね、乞うご期待☆‥‥期待薄。
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