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新たなイベントボスが登場しました。

『無能の悪童王子は生き残りたい』第2巻発売まで、あと5日!


あとがきもぜひご覧くださいませ!!!

「そ、それまで! この勝負は引き分けだ!」


 初めての試合以降、僕はコロッセウムで毎日試合に明け暮れている。

 既に二十戦以上試合をしているから、ここに来てもうすぐ一か月になろうとしていた。


 ただ。


「ちくしょう! なんだよ、今日こそ当てられると思ったのに!」

「へへ、残念だったな。俺は稼がせてもらったぜ」


 そう……今では僕が相手の攻撃を受けるかどうかが賭けの対象になっていて、意外にもコロッセウムの目玉の一つになっていた。

 コロッセウムの運営側もそのほうが盛り上がると判断したようで、試合形式も一時間という制限時間が設けられるようになり、僕の待遇も少しだけよくなった。おかげでキャスに満足に食事を与えることができるし、何よりだ。


「ハル! お疲れ様!」

「はは、ありがとう」


 牢屋に戻り、僕とキャスは拳と前脚をこつん、と当てる。

 この生活にも慣れてきたけど、かといってこの状況のままでいるわけにはいかない。


「きっとサンドラ達が、僕の捜索をしてくれていると思うけど……」


 この一か月の間で、僕はできる限りの情報を集めた。

 まずコロッセウムはバルティアン聖王国の隣に位置する、ロマニア帝国にあるということが分かった。


 その他にも、僕達をここへ連れ去った女が血塗られた赤い瞳を持つ銀髪の絶世の美女であること、特徴として左目の下に二つの泣きほくろがあることも知った。


「あとはこれらの情報を、サンドラ達に伝える手段があればいいんだが……」


 脱出して聖王国に逃げることも考えてみたが、SPが封じられている上にここからだとかなり距離がある。さすがに現実的じゃない。

 かといって連絡手段が何一つない以上、ここで手をこまねいているわけにもいかないんだよな……。


 ちなみに、これらの情報をどうやって入手したかというと。


「よお、今日も一発も食らわなかったな」


 毎日僕達に食事を届けにくるヒャッハーな男……〝オブル〟が教えてくれた。

 最初は見た目がヒャッハーなだけに暴力的な性格をしているのかと思いきや、意外にも剣闘士へのケアがしっかりしていた。時々僕の愚痴を聞いてくれたりするほどだ。


 そんなオブルにつけ込み、僕は泣き脅しをしてできるだけ情報を聞き出してやったとも。


「それにしても、初日であっさりとやれちまうんじゃないかと思ってたが、防御に関しては一級品だな」

「はは……防御に関しては、ね」


 サンドラと死ぬほど特訓をしてきたんだ。ただのモブ敵にやられたりするはずがない。


「ただまあ、それもあと十日だけどな」

「あと十日、って……?」

「これから観りゃ分かる」

「うおっ!?」


 オブルに強引に腕を引っ張られ、牢屋に帰ってきたばかりだというのに、またコロッセウムの舞台……ではなく、何故か観客席に連れられた。


「あれを見な」

「あれって……」


 オブルが顎で指し示す先を見ると、二人の剣闘士が向かい合って試合開始の合図を待っている。

 一人はこの一か月でよく見るパターンの屈強な男の剣闘士、もう一人は褐色の肌を軽装の防具に身を包んだ、両刀使いの女剣闘士……っ!?


「あれは……」

「ほお、お前もあれほどの防御をするだけあって、あの女の実力が分かるか。そうだ、あいつこそがコロッセウム最強の剣闘士〝デスピナ=ノマデス〟。十日後のお前の対戦相手だ」


 ああ……最悪だ。

 ウィルフレッドを倒し、テミスを倒し、ようやく死亡フラグを回避できたと思っても、『エンハザ』のヒロインやイベントボス、レイドボスはまだまだ残っている。


 そして、よりによってコロッセウムに配置されたイベントボスと、『漆黒盾キャスパリーグ』がない状態で闘わないといけないなんて。


 そう……『エンハザ』のコロッセウムでは対プレイヤー戦がメインとなっているが、実は乱入イベントなるものが用意されている。それが、剣闘士デスピナとの決闘イベントだ。


 コロッセウムで二十連勝を飾ると強制的に乱入イベントが発生し、主人公とデスピナとの一対一の戦闘が行われる。もちろん、パーティーメンバーのヒロイン達は戦闘に参加できない。


 デスピナの基本能力はイベントボスの中でも屈指の実力で、そのスピードを駆使し一ターンで三回の攻撃を仕掛けてくる。

 主人公のレベルを最低でも八〇以上上げておかないととてもじゃないが太刀打ちできず、ほとんどのプレイヤーがデスピナに倒されてしまう。


 しかも厄介なことに、デスピナに敗北したプレイヤーはコロッセウムでのランキングが二階級も下がってしまい、原状復帰するために地道にランキングバトルを繰り返す必要がある。

 紳士淑女諸兄にはお分かりだと思うが、一日に行えるランキングバトルの回数は五回。それ以上行うとなるとアイテム又は課金によるバトル回数の回復を行うしかない。なんとも懐泣かせな仕様なのだ。


 つまり、何が言いたいかというと。


「……今の僕じゃ、とても倒せるとは思えない」

お読みいただき、ありがとうございました!

第2巻発売記念として、完結後の続きを今日から毎日更新していきます!


先月に第1巻が発売されたばかりですが、

『無能の悪童王子は生き残りたい』第2巻が、GA文庫様から8月9日発売です!

第1巻をまだお買い上げでない読者様も、2冊合わせて一気読みのチャンスです!


本屋でお見かけの際は、ぜひお手に取ってくださいませ!


いよいよウィルフレッドとの直接対決!

キャスと手にする『称号』イベントやリゼットルートなども、大幅改稿して読み応え充分!

web版をお読みいただいた皆様もきっと楽しんでいただけると思います!


また、

・アニメイト様、メロンブックス様では特典SS

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があります!


さらにさらに! 書籍帯裏には、web版では絶対に読めない特別SS後編のQRコードが!

『エンゲージ・ハザード』の本来のシナリオでは、サンドラがどんな末路をたどったのか、必見です!


しつこいようですが、『無能の悪童王子は生き残りたい』第2巻は8月9日発売!

下のリンクからAmazon様のページに移動できます!


どうか……どうか、お買い上げくださいませ!!!

何卒よろしくお願いします!!! お願いします!!!

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▼8/19に書籍第1巻が発売します! よろしくお願いします!▼

【余命一年の公爵子息は、旅をしたい】
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