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異世界に行ったら妹ができた  作者: 紅葉コウヨウ
第九章 とりあえず起業してみる

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第百三十九話

俺は大変なことを忘れているのではないだろうか。


 例えば元の世界ならば勝手にお店を開いて商売を始めるのは、色々とまずかったりする――やる事によっては、免許なども必要になるだろうし。


 そう。

 それなのだ。


「この世界って、勝手に商売始めていいのか?」


 目下最大の問題である。

 もし何らかの資格が必要であり、それに戸籍のようなものが必要だとしたら、最初から詰んでいる。


 ここまで考えてきた色々なことが、全てパーになる可能性が非常に高いのである。

 よって。


「その質問を我にするか……」


 俺は今、先ほどの問いかけを眼の前の狐っ娘――マオにしているのだ。


「我は仮にも魔王なのじゃ! そういう質問を受け付ける役柄じゃないのじゃ!」


 などと尻尾をピンと立てているマオ。

 機嫌が悪いのだろうが、全く怖くない……むしろ和む。


「いや、でもお前暇だろ?」


「うぐっ……なのじゃ」


「暇なんだから、これくらい教えてくれてもいいだろ?」


「い、いや! 我だって色々と忙しいのじゃ! 暴れまわっている魔物を沈めたり、色々としているのじゃ!」


「…………」


 沈める?

 鎮めるではなくて?


 うむ。

 なんだかものすごく物騒なことを聞いた気がする。


「その沈黙はなんじゃ! 我はリンと違って本当に忙しいのじゃ!」


「まぁそんな怒るなって! お前がやや忙しめなのは知ってるけど、教える時間がないほどじゃないだろ?」


「や、やや? ややじゃないのじゃ!」


「だから悪かったって」


「むぅ……まぁよい。おぬしにはリンの件で世話になっているしの……特別に教えてやるのじゃ」


 あぁ、やはりリンと違ってマオだと話がスムーズに進む。

 同じ狐っ娘でも大違いだな。


 そう俺が思った瞬間だった。


「こっちにお兄さんが来ていませんか?」


 ひょこりと、リンが姿を見せたのは。


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