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異世界に行ったら妹ができた  作者: 紅葉コウヨウ
第七章 とりあえずパシられてみる

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第百十七話

「他のお客さんも泊まってるんだから、あまりうるさくしないでね」


「ほんと……すみません」


「気をつけてくれるならいいけど、あまりうるさいと追いださないといけないからね」


「はい、気をつけます……」


 枕投げから数分後。

 俺は見事に怒られていた。


 全力をもってリンたちに相対したのはいいものの……怒られた。

 見事に怒られた。


 まぁ俺も「はぁあああああああああああああああああああああああっ!」とか全力で叫びながら枕を投げて居たのも悪いし、どったんばったん飛び回って回避していたのも悪かった。


 だが。


「お兄さん……気をつけないとだめじゃないですか」


「あんたのせいで怒られたじゃない」


 店主が出ていったと同時に、怒られるのが嫌で隠れていたクローゼットから出てくるリンとエリスの声。


 うん……。


 こいつらだけには言われたくない。

 こいつらだけには絶対に言われたくない。


「何ですか、その眼は……鬼畜です」


「何よ!」


 ……うん。


 まずリンの行動。

 枕を爆発させたり、枕を光速で飛ばしたりと魔法を使いまくってくれた。


 続いてエリスの行動。

 こちらは魔法こそ使わなかったものの、俺の頑張りが霞む勢いで暴れてくれた――具体的に言うと、壁を使って三角飛びしたりだ。


 故に。


「大変です……お兄さんが黙ってしまいました」


「どうせ自分が悪かったことに気が付いて打ち震えて――」


「違うからな!?」


「「!?」」


 口を『△』こんな感じにして驚いている二人に俺は続ける。


「俺が黙っていたのは、お前らがあまりにも残念な態度だからだよ!」


「残念な態度……どう思いますか?」


「知らない――っていうか、あたしもう寝るわ」


「でしたら自分ももう寝ます……どういう並びで寝ましょうか?」


「とりあえずあいつが真ん中でいいんじゃない?」


 ……聞いてない。

 というか、効いてない。


 もうこいつらダメだ。

 手遅れだ。

 何回も思った事だが、やはり手遅れすぎる。


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