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前世がコミュ障男な僕がVtuberになれますか?  作者: カムカム
7章 コミュ障、同期の新衣装!?
76/158

75話 ママの登場!?

「それでは改めて」


『チャンネル登録者五万人おめでとう〜!』


先輩達の声が徐々にフェードアウトし、映像が終わる。

僕はフィギュアが可愛すぎて頭の中にずっと残っていた。

早く買いたい...机に並んだ先輩達の二頭身フィギュアに並べたい...


気付けば机や部屋に飾ってあるグッズを見てこれからどんな三期生のグッズが出るのか妄想の世界に浸っていた。


だが、次の瞬間僕はこれまでに感じたことのない感情に包まれる事になる。


「セブンママだぞ〜!」


イヤホンから聞こえた声、僕は聞き間違うはずがなかった。

なぜならその声は十数年聞き続けた声。

間違いなく、本当の僕のお母さんの声なのだ。


「サプライズということで初声出しです!

いや〜、緊張するね〜...

みんなこんな緊張する所で話せてて凄いよ」


【セブンママ女性だったんかい!?】

【声かっわよw】

【普通にVとしてデビューできる声質じゃんw】

【イラストガチプロで声可愛いし最強じゃん】


「ほ、本物のセブンママですわ...!」


「はじめまして、セブンママ!

いつもお世話になっています!」


「ガシャ=ド=クロと言います。

お母様、産んでいただきありがとうございます」


【ドクロちゃん感謝してるのかふざけてるのか分からんw】

【セブンママいい人そうな声してるし、このくらいの距離感でいいんじゃない?】

【確かにw】

【ってか狐狐ちゃん一切話さんw】

【そりゃセブンママの大ファンなんやからな】


みんなが盛り上がる中、僕だけ冷や汗を流している。

大好きなセブンママが、僕のママが本当にママだった...?

理解が追い付かず、頭はショートしたように煙が上がっているだろう。


「狐狐ちゃんの声も聞きたいな〜?」


セブンママがそう言ってくる。

僕は回らない頭でどうにか口を動かした。


「お...母さん...?」


「は〜い、お母さんですよ〜」


【お母さんの大ファンである娘、九尾狐狐】

【よかったね狐狐ちゃん】

【狐狐ちゃん声どうしたw】

【声震えてるw】

【なんか怯えてるような声してる】


「私からのプレゼントは色々あったと思うけど、これで最後のプレゼントになるから受け取って!」


シャベルの三期生グループに各自の名前が書かれたファイルが送られてきた。

僕はマウスを動かして、自分の名前が書かれたファイルをクリックする。

そこには雑談配信用の背景絵が入っていた。

僕のは...


「ぼ、僕の部屋!?」


「そうです、みんなのお部屋を描いてみました!

雑談配信とかで使ってね〜」


「ありがとうございます!」


「めちゃくちゃ嬉しいです!

ありがとうございます〜!」


「嬉しい...!ありがとうございます」


「あ、ありがとう...ございます...」


「短い時間だったけど、私はこれで失礼するね。

みんなチャンネル登録者五万人おめでとう!」


スタッフのアカウントから通話に来ていたのか、通話にいたスタッフさんのアイコンが消える。

僕は改めてお母さんからもらった背景絵を見る。

そして現実の僕の部屋を見る。


(僕の部屋ほぼまんまだ...)


Monster Liveグッズが大量に置かれている薄暗い部屋、パソコンにマイクと見れば見るほど僕の部屋だった。




「配信時間ももうすぐ終わるし、最後にこれからの意気込みをみんなで言ってく?」


「そうね、改めて意気込みを言っていきましょう」


配信終了時間も迫り、締めに一人ずつ意気込みを言うことになった。

奈女々ちゃんがハイハイ!と声を上げる。


「私から行くね!

私は可愛い子達に会いたくてこの世界に飛び込んだんだけど、見てくれるみんなや一緒に配信をする仲間に会えて本当に嬉しいです!


これからMonster Live familyで新しい子達もデビューしていくと思うから、いい先輩になれるようにこれからも配信頑張っていくからみんな見ててね!」


奈女々ちゃんの意気込みを聞き、ファン達はコメントを送る。

僕達は自然と拍手していた。

鳴子ちゃんも奈女々ちゃんに続いて意気込みを言う。


「私はもっともっといろんなことに挑戦していきたいと思っているわ。

みんなが私のやりたい事を応援してくれるから、私も楽しく配信できています。


これからは後輩も入ってくるからコラボとかもやりたいわね。

見てくれてるみんなと楽しい時間を共有できたら嬉しいわ。


Monster Liveはこれからもっと盛り上がると思うからみんなも応援よろしく頼むわよ!」


鳴子ちゃんが話している間静かだったコメント欄が物凄い速度で流れる。

拍手をするコメントもあれば応援コメントを送るファンもいた。


十数秒間止まらなかったコメントの流れがようやく収まった頃、ドクロちゃんが口を開く。


「私は元々話すのが苦手で、最初は配信なんてできるのかなって不安だった。

でも同期のみんな、先輩達、見てくれるみんなが優しくて、気付いたら夢中になってた。


そして今こうして五万人もの人にチャンネル登録してもらって、本当に嬉しい。

まだまだ世界には私の知らないホラー作品があるから、みんなと一緒に楽しんでいきたい。

これからもよろしくね」


ドクロちゃんの言葉にエモさを感じたのか、限界化するファンが何人かいた。

今のドクロちゃんと昔のドクロちゃんを比べると明らかに口数が増えている。

その事を知っているファンはこのドクロちゃんの意気込みを聞いて感極まっているかもしれない。


三人が話し終え、僕の番になった。

僕はお母さんがママだった事実に頭が未だ整理できていないが、この最高の雰囲気の配信を壊すつもりはない。

気持ちを切り替えて口を開いた。

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@_Kamu_Kamu

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[良い点] ママ……お母さん!?
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