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前世がコミュ障男な僕がVtuberになれますか?  作者: カムカム
13章 コミュ障、3D化!?
156/158

155話 3D狐狐ちゃん④

「クレーン車!」


片腕を必死に上へ伸ばして、手を動かす。

クレーン車と答えた奈女々ちゃんに対して首を横に振る。

声を出せるほど体力が残っていない...

早く当ててほしいと願いながらお題のジェスチャーを続ける。


「キリン...?」


「せ...正解...!」


ドクロちゃんの解答で伸ばしていた手をダラリと垂らした。

筋肉が張っている気がする...


「よ、よく分かったわね...」


「必死に手がぱくぱくしてたから」


【めっちゃ必死だったw】

【もう体力尽きてそうw】

【センサー優秀すぎて全部わかるのおもろいなw】


膝に手を当て、大きく息を吸う。

前世ではもう少し体力はあったはずだけど、ここまで体力が落ちているとは想定外だった。

とはいえ、みんなも楽しんでくれているようでそう思うとキツイけど楽しい。


「こ、これでジェスチャーゲームは...終わりです...!」


「あ〜残念...」


「もっと狐狐ちゃんのジェスチャー見たかったわ」


「おかわりは?」


「おかわりはないけど、このあとポーズリクエストタイムを用意してるよ」


【どんなポーズでもいいんですか!?】

【これはスクショタイム継続です】

【コメントの用意をしろ!】

【弾幕の用意だ!】


コメントもみんなも盛り上がっているが、先に結果発表をしなければならない。

僕は得点をまとめていたメモを確認する。

意外と接戦だった。


「まずは結果発表!実は凄い接戦だったよ...」


「何点だろう...」


「私は結構答えたと思うけれど...」


「私が狐狐ちゃんをモフる!」


【一人だけ気合いがちげぇw】

【奈女々だけ危ない匂いするんだよな...】

【頼む...奈女々だけは勝たないでくれ...】

【狐狐ちゃん逃げて超逃げて】


コメント欄を見ながら苦笑いしてしまう。

理由は簡単である...


「優勝は...奈女々ちゃんです!」


「やったぁ!!」


なんと一点差で奈女々ちゃんが優勝したのだ。

他の2人も近い点数で誰が優勝でもおかしくない状況だった。


「ふっふっふ...お泊まり会が楽しみだね狐狐ちゃ〜ん...」


「狐狐ちゃん、奈女々には後でゲンコツを食らわせておくから安心してほしいわ...」


「その話乗った」


「ふ、2人とも落ち着いて...」


「いくらでも掛かってくるがいい!

私は狐狐ちゃんとあんなことやこんなこと...!」


セブン⭐︎【......】

【あ、まっずい...】

【こーれ奈女々ちゃん消えます】

【気付いて奈女々ちゃん...w】


「あ...奈女々ちゃん...」


ドクロちゃんもコメント欄のお母さんに気付いたのか、奈女々ちゃんに知らせようとする。

だがハイテンションになった奈女々ちゃんは止まることを知らなかった。


「そうだな〜、まずはお風呂一緒に入るでしょ〜?そしておんなじベッドで寝て...

ご飯もあーんとかしてほしいな〜!」


「ぼ、僕を自由にできる権利じゃないからね...?」


「え、ダメなの...?」


「...ま、まぁ少しくらいなら?」


「狐狐ちゃん、そんなこと言うと調子に乗るわよ」


鳴子ちゃんが警告してくる。

完全に調子に乗っている奈女々ちゃんをどん底に陥れようと、ドクロちゃんが静かに口を開く。


「奈女々ちゃん、セブンママ見てるよ」


「え〜?セブンママ...あ、狐狐ちゃんのお母さん...こんにちは...」


セブン⭐︎【こんにちは】

【反応おもしろw】

【絶対冷や汗かいてるぞw】


リアルお母さんの登場に思わず言葉が詰まる奈女々ちゃん。

流石にお母さんが見ている中での発言はよろしくないと思ったのか、その後の奈女々ちゃんは大人しくなった。




ジェスチャーゲームの余韻も落ち着き、配信時間も残りわずか。

パッと目についたコメントのポーズを取ると言うファンサ(?)を始める。


「それじゃあ今からコメント拾っていきますね」


そう告げた瞬間、様々なポーズの名称が書かれたコメントがずらっと並ぶ。

とりあえずいろいろ挑戦しようと思って適当に選んでいく。


「恥ずかしいやつもやってくれるの?」


「奈女々ちゃん期待しすぎ、でも私も気になるかも」


「は、恥ずかしいやつって何...」


「あざといやつとか?」


「あざとい...か...ちょ、挑戦してみようかな...?」


僕は思い切って少し恥ずかしそうなお題を選ぶ。

流石に過激すぎるのはやらないけど...


「四つん這いで猫のポーズ...いきます...!」


「ひゃ〜!」


「奈女々ちゃんうるさい」


盛り上がるみんなとコメント欄を一旦無視して、お題に挑戦する。

両手両膝を付いて、カメラがある方向に向かって手を丸める。

あ、あざとく首を傾けちゃったり...?


「ど...どうだろう?」


「...なんと言うか」


「...無理してる感じが凄いわね」


「あざといを目指してる女児みたい」


「じょ、女児は言い過ぎじゃない...!?」


【確かに無理してるのが伝わるw】

【すっごい「どう?」みたいな顔してるw】

【頑張ってるなぁ...】

セブン⭐︎【後でもう一回やって】

【狐狐ちゃんのあざといあざとくなくて可愛い】

【もうセブンママ隠れる気ないじゃんw】

【娘だからって独り占めする気か!?】

【↑娘だからこそだろw】


コメントもみんなも...後お母さんも...大いに盛り上がってくれたみたいで本当に良かった。

いくつかのコメントを拾ってポーズを取り、大量のスクショタイムを終えて、記念すべき3D配信は幕を閉じることになった。


「それではおつここ〜」


カメラに向かって手を振り、配信は終了した。

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[一言] 妖艶な格好をしようとしてかわいくなるのは凄いなあ
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