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前世がコミュ障男な僕がVtuberになれますか?  作者: カムカム
13章 コミュ障、3D化!?
155/158

154話 3D狐狐ちゃん③

「本当に大丈夫...?」


「大丈夫...ちゃんと冷やしてるから...」


ドクロちゃんが心配そうに声を掛けてきた。

左手で腰の右側に保冷剤を押し当て、空いた右手を振って大丈夫であることをアピールする。

配信にはリアルの僕の動きがそのまま反映されるので少し恥ずかしい...


「3D化の衝撃が吹き飛んじゃったよ...」


「本当よ...なんとなくドッキリかなって思ってたけれど、喜びより心配が勝ってるわ...」


「ドッキリ失敗かなぁ...」


「配信前からなんかぎこちなかった」


やはり仕掛け人は向いていないみたいだ。

演技もできない上に嘘も下手である。

ドタバタしてしまったが、せっかくの3D化配信だ、楽しみたい。


「と、とにかく!3D化したよ3D化!」


「えぇ、本当におめでとう!」


「今日は記念日...!」


「めちゃくちゃ可愛い!!」


【動きが原作通りで草】

【↑原作ってなんだよw】

【想像してた狐狐ちゃんがそのまま出てきたよなw】

【ちょっと猫背でモジモジしてるのまんま狐狐ちゃんw】


訂正しよう、動きを見られるのはめちゃくちゃ恥ずかしい...

気を取り直して、3D化配信ならではの企画に挑戦しようと思う。

一通りの流れは台本として書き、マネージャーさんにも確認してもらっている。


「3D化配信という事で、ジェスチャーゲームをしようと思います!」


「やった〜!」


「何かご褒美はあるのかしら?」


「楽しみ...!」


「お題を当てることができた人は尻尾をモフらせてあげようかな...?」


「尻尾じゃなくて狐狐ちゃんをモフりたい」


「え...ちょっ...「それで行きましょう」


「待って...「大賛成〜!」


「ちょっと待って...ぼ、僕をモフるの...?」


「抱き枕になってもらう」


「は、恥ずかしいよ...!?」


思わず焦って動きに出てしまう。

配信には恥ずかしさで変な動きをしている僕が映る。


「それくらいのご褒美は用意して貰わないとね〜」


「さて、狐狐ちゃんには頑張ってもらいましょう」


なぜかとんとん拍子で話が進み、ご褒美が僕をモフる権利となってしまった。

おそらく、次のオフコラボで実行されるだろう...

ネット上であれば大丈夫だが、オフで会うとなると未だ恥ずかしさを覚える。

至近距離まで近付かれると尚更だ。


「うぅ...わかった...!

お題は既に用意してあるから、行くよ!」


僕は用意したお題の書かれたカンペを確認する。

最初はチュートリアル風に簡単なお題を用意してある。

1問目はうさぎだ。

僕は手を頭の上に乗せてしゃがみ、ぴょんぴょんと跳ねて見せる。

どうだ...!圧倒的に優しい問題!


だが、みんなの声が聞こえない。

もう一回やって見せるが変化がない。

ほ、放送事故か...!?と慌てて画面を確認するが配信が切れていたりみんながミュートになっていることはなさそうだ。


「えっと...わ、分かった...?」


恐る恐る聞くと、奈女々ちゃんがボソッと口を開いた。


「狐狐ちゃんがすっごい可愛かったから、もっと見たかった...」


「「うん...」」


「なんで!?ジ、ジェスチャーゲームだから当てて貰わないと...!」


「最後にもう一回だけ」


「わ、分かった...」


僕はもう一度うさぎのジェスチャーをする。

一通りの動きを終え、パソコンの画面を確認する。

久しぶりのジャンプに少し息が上がってしまう。

相当体力が落ちてしまっているようだ...


「ど、どう...?」


「やっぱりすっごい可愛かった...」


「なんというかその大きな尻尾がふわふわしててより一層可愛いのよね」


「最強に可愛い」


【狐狐ちゃんの動きも可愛いし尻尾の挙動もめっちゃいい...】

【マジで狐狐ちゃんしてるw】

【全部が想像してた狐狐ちゃんなの凄いわ】


「ほら...!答えは?」


「「「うさぎ!」」」


「正解!だけどなんでみんなで答えるの...?

一応早押しのつもりなんだけど...」


「ほら、1問目は大体練習みたいなものじゃない!」


「次からちゃんとやるからさ!」


「でもその前に、もう一回ジャンプが見たい...」


ドクロちゃんがそう言った。

配信時間も余裕が出るようにしているので、少しの寄り道くらいなら全然大丈夫だ。


「うん、分かった...!」


そう答えた瞬間、みんなが目の色を変えたような雰囲気を感じ取った。


「狐狐ちゃん!ジャンプしてジャンプ!」


奈女々ちゃんに言われ、その場で何度かジャンプする。

ぎこちないジャンプが寸分狂わずモデルに反映されてしまう。


「尻尾揺らしてみて!」


鳴子ちゃんからも指示が飛んでくる。

恥ずかしいが、カメラにお尻を向けるようにして左右に振ってみる。

大きな尻尾の向こうに僕の顔が見え隠れする。


「ここ、スクショタイムだね」


「はぁ...はぁ...」


【エッ!!!】

【狐狐ちゃん体力無さすぎない?】

【狐狐ちゃん体力無いは解釈一致すぎる】

【これはいけない】


流石に疲れたので、尻尾を揺らすのをやめて次の問題に移ろうと思う...


「え、えっと...も、もういいかな...?」


「うん、お疲れ様!」


「ごちそうさまでした〜」


「いっぱいスクショ撮った」


「け、結構...疲れる...」


「もうちょっと運動して体力付けようね」


「そ、そうする...」


僕は息絶え絶えになりながら2問目のジェスチャーゲームを始める。

読んでいただきありがとうございます!

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― 新着の感想 ―
[一言] すべての挙動が解釈一致すぎて可愛いなあああ まあ正解しなくてもモフられるだろうけどねw
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