139話 親子コラボ!?②
「中にチーズ入れるとまた違った感じで美味しいわ〜」
「凄く熱いけどね...」
「伸びたチーズが顔に引っ付いちゃったもんね〜」
いろんなコメントを返しながら、たこ焼きを食べる。
見ているココ友のみんなも自分のご飯を楽しんでいるようだった。
僕はお腹が膨れてたこ焼きを焼くだけの係になっている。
お母さんは喋りに夢中だったせいか全然食べておらず、僕が焼き上がったたこ焼きをお皿に移すとパクパクと口に運んで行った。
そんな時、お母さんがとあるコメントを拾う。
「ん...狐狐ちゃん、Monster Live知らないって人が来たみたいだよ?」
「え、本当?」
「ほら、『Monster Live初です、声可愛いですね』だって〜!」
「う、あ...ありがとうございます...」
「そんな照れなくてもいいじゃない!
そ・れ・よ・り?Monster Live何にも分からない子が来たんだよ〜?
いろいろ教えてあげなくていいの?博士?」
【お母さんからイジられる娘...】
【自慢の娘を見せたいお母さんw】
【やったれ狐狐ちゃん!】
【Monster Live語らせれば右に出る者はいない狐】
コメントでも背中を押される。
しかも初めてMonster Liveを見に来たという人も教えて欲しいとコメントを書いたようだ。
「私たこ焼き食べてるから、狐狐ちゃんに場を任せるね〜」
「もうお母さん...」
熱いたこ焼きを口に入れ思わず顔を歪めるお母さんを横目に、僕はゆっくり話そうと自分に言い聞かせながら話し始める。
「あ、えっと...そうですね、ど、どんなジャンルの動画が見たいかにも寄りますがとりあえず全員推して良いと思います」
【全員w】
【確かにそうよw】
【違うそうじゃないw】
【じゃあ俺は狐狐ちゃんを推す】
とりあえず見たいジャンルを聞こうとしたのだが、伝え方が悪かったのか想定とはちょっと違ったコメントが流れる。
全員の良いところを言っていけば良いのかな...?
「じゃ、じゃあ...少し前にも言ったんですけど、みんなの見所というか...良いところ?を話していこうと思います」
【やった〜!】
【狐狐ちゃんのMonster Live語りでしか得られない栄養がある】
【もう解説の域なんだよね】
「まずは一期生のルドラさん、ニコさん、レミさん、ソラさん。
この4人はファンタジーの世界から配信している人外ライバーです。
ルドラさんはファンの方におすすめしてもらったゲームをよく実況していますね。
ゲームは苦手ってルドラさん自身が言ってて、実際にグダってしまう場面もあるけど、その時間が最高に楽しいんですよ。
何よりルドラさんが本当に楽しそうにゲームをしてるんです、推せます。
ゲームの上手さよりも楽しい空間を感じたい時はルドラさんの配信に行きましょう」
【始まった〜w】
【マジで最高】
【団長マジでゲーム苦手なんだよなぁ...】
【イージーモードでボコボコにされた時は流石に焦ったw】
【グダる方がむしろ面白いまである】
「ニコさんは逆にゲームが上手すぎるんですよね。
最高難易度かつ縛りプレイでノーデスクリアとか人間じゃないです...あ、兎の半獣人だから人間ではないか...
とにかく、上手いプレイや攻略法が分からないゲームがある時はニコさんの配信に来れば1発です。
この前配信者が集まって大会があったんですけど、ニコさん本当に強かったのでアーカイブを見るのをお勧めします。
一応僕もいるんですけど、まあ...あんまりなので...」
【ニコさんマジで苦手なゲームがわからんw】
【アクションパズルなんでも来いだもんな...】
【MG杯は狐狐ちゃんも大活躍やったやろがい!】
【チーム名ここからだぞ?狐狐からだぞ!?】
「ち、チーム名は...まぁ...その...嬉しかったですけど、ちょっとプレッシャーだったりしました...
あ、い...今では良い思い出ですよ...!」
あんまり良くないことを言ってしまったかと思って慌てて訂正した。
チームのみんなで決めたチーム名だ、嬉しくないわけがない。
椿⭐︎【チームここからWIN!】
【チーム名に自分の名前あったらプレッシャー感じるよな...】
【おいなんかおるってw】
【おい椿いるじゃねぇかよw】
【お前自分の配信しろw】
「え、椿さんいるんですか...
後数十分後からローバーさんと協力ゲームするって告知してたけど間に合うんですか...?」
僕はトイッターを眺めている時にさっと目についた告知を思い出した。
かなりバカゲーと噂のゲームをローバーさんと一緒にすると告知している。
椿⭐︎【俺のことも把握されとるぅ!?】
【狐狐ちゃんの頭一回見せてよw】
【なんでMonster Live以外も把握してんだこの狐w】
「ちょっと目に映ったことを覚えてただけですよ...
記憶力はあまり良い方ではないので...」
【嘘すぎる】
椿⭐︎【それでも俺のスケジュール覚えてるって...露骨すぎるよ狐狐ちゃ〜ん!】
【こいつつまみ出せw】
【えっぎぃわこいつw】
椿⭐︎【あ、ロバから脅迫文届いた】
【草】
ローバー⭐︎【まじすんません】
【草】
【なんやこの2人w】
「ぼ、僕のコメント欄でコントしてる...」
つばロバの2人は数回のやり取りをした後配信からいなくなった。
それで思い出したが、僕の配信ももうそろそろ時間だ。
まだまだ語り足りないが、それよりも時間がない。
「もう少しで配信終わる時間なので続きはまた今度ということで...」
【語りだけの配信待ってます】
【Monster Live語り配信お願いします】
【もっと聞きたかった...】
【オタクトークに花咲かせたかったな〜】
なぜか僕のMonster Live語りがココ友から高評価を受けている。
僕自身語るのは大好きなのでドンと来いなのだが、話していると聞いている方がつまらなくならないかなと思ってしまうのだ。
僕の語りの場合、会話ではなく永遠と独り言だから余計にそう感じるのかもしれない。
それでもみんなが聞きたいと言ってくれるのだったら...
「み、皆さんが聞きたいんでしたら、今度枠取ってみますね」
僕の発言に大盛り上がりするコメント欄。
そのコメント欄の盛り上がりと共に、僕とお母さんのコラボ配信は幕を閉じた。
配信後、お母さんがこう言った。
「私も語りに参加すれば、Monster LiveのママとMonster Liveの1番のファンで面白くなるんじゃない?」
「え、参加するの...?」
「狐狐ちゃんが良いって言うなら!」
僕の語り配信も親子コラボになる事が決定した瞬間だった。
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