138話 親子コラボ!?①
明けましておめでとうございます!
ネット上でどんどん多くなるコメントがあった。
【狐狐ちゃんとセブンママの親子コラボまだ?】と...
最初こそ多少荒れたものの、今となっては面白そうという意見ばかりだ。
とてもありがたいことなのだが期待の眼差しを向けられているようで少し怖い...
とにかく、そういった意見が運営に届くらしい。
その結果...
@九尾狐狐 Monster Live三期生
お母さんでママなセブン先生とコラボします...
なんか、ものすごく恥ずかしいです...
それと僕とセブンママのコラボタグは『七九コラボ』に決定しました
#狐狐ライブ
#七九コラボ
@セブン Monster Liveイラストレーター
狐狐ちゃんとコラボするよ〜!
配信場所は狐狐ちゃんのチャンネル!
まさかまさかのオフコラボだから楽しもう!
私と狐狐ちゃんのコラボタグは『七九コラボ』だからね!
#セブンの作業部屋
#七九コラボ
凄まじい反応が寄せられ、一瞬のうちに話題ランキングの上位にくいこんでしまった。
待ってましたと言わんばかりに爆発したコメント数、ファンだけでなくMonster Liveのみんなもコメントしていた。
「みんな楽しみにしてるね♪」
「コメント数すごいんだけど...」
「ほんとにね〜」
「それで......なんでたこ焼きなの...?」
僕は机の上に置かれたたこ焼きパーティーセットを見てお母さんに聞く。
お母さん曰く、せっかくオフコラボするならオフ特有の企画がいいとのこと。
しかも僕達の場合は親子なので、親子らしいコラボ配信にしたい。
「ってことでたこ焼きパーティーしよ!」
「ってことになるのかなぁ...」
「歩もたこ焼き好きでしょ?」
「好きだけど...まさか配信でお母さんと一緒に食べることになるとは思わなかったよ...」
「私もよ〜、っとそろそろ始めないとね!
間違って本名言わないようにね〜」
「僕はお母さんって呼ぶからね...」
「うん、いつも通りで良いわよ。
私もちゃんと狐狐ちゃんって呼ぶようにするわね」
「気を付けてね」
お母さんが仕事部屋からパソコンを持ってきて、カメラを机に座る僕達に向ける。
これでたこ焼きパーティーをしながらモデルを動かせる。
待機場にはこれまでに無い人数が集まり、配信開始時間を待っていた。
【親子コラボ】九尾一家とたこ焼きパーティーをしよう!【九尾狐狐/セブン】配信中
「...み、皆さんここにちは〜」
【ここにちは〜!】
【きちゃ〜!!】
【ここにちは!!】
【親子コラボだぁあ!!】
「みんな〜ここにちは〜」
【セブンママきちゃ!】
【マジ親子なのかw】
【やっぱり推し同士が並んでるのは良いなぁ...】
【狐と天使が並んでる〜...!】
真っ白な僕とバブみを感じる天使の姿をしたお母さん。
その間にたこ焼きセットのイラストが置かれ、モデルがたこ焼きパーティーをしているように見えるだろう。
「みんなはご飯用意してきたかな?」
「たこ焼き用意してる人いるんじゃないかな...」
【俺たこ焼き買ってきた!!】
【俺はたこ焼き今から一緒に焼くぞw】
【↑おい猛者おるってw】
【カップ麺...】
【たこ焼き買えばよかったぁああ!!!】
「とにかく、私達と一緒に晩御飯食べましょう!」
「そうですね、皆さんも一緒にご飯食べましょう」
「では手を合わせて...」
「「いただきます」」
【いただきます!!】
【いただきます〜】
【いっただきまーす】
僕達の声に合わせていただきますコメントで欄が埋まる。
お母さんは用意していたたこ焼きの元をペットボトルからトレーに流し込む。
焼ける音がうっすらと配信に入っているのか、ご飯を用意していなかった視聴者から飯テロコメントが届く。
「まさかこうして狐狐ちゃんと配信しながらご飯食べることになるとは思わなかったわね〜」
「それは僕も思ってる...」
「狐狐ちゃんが初めてMonster Liveにどハマりした日はお母さんバレないか心配だったのよ?」
「お母さんがセブンママって分かったのは僕がデビューした後だもんね...」
「うんうん、まさか博士になるまで見尽くしてるとは思わなかったけど」
「う、す...好きすぎて...」
【この親子てぇてぇ過ぎないか?】
【狐狐ちゃんが娘ってなんか...良いw】
【↑語彙力ないなってるやついるってw】
「焼いてる間時間あるし、ちょっと雑談でもしようか!」
「もうしてない...?」
「まあまあ、それでお母さん気になることがあるの」
「何かあるの?」
「今の狐狐ちゃんの推しを教えて!」
「お...推しを?」
【確かに視聴者からライバーになったんだし、ちょっとは変わるかな?】
【博士のご意見を!】
【狐狐ちゃんの推しは今どうなってるのかw】
期待に満ちた目を向けるお母さんと視聴者達。
僕は深く考えても変わらないと思い、思ったまま話し始める。
「推しはもちろん全員なんだけど、1番の推しはやっぱりルドラさんかな...Monster Liveを知るきっかけにもなったからね。
とりあえず誰が良いとかじゃなくてみんな良いんだよね。
1人だけの配信でも面白いし、コラボすれば個性が出て面白いから本当にみんな好き。
ルドラさんはちょっとポンコツっぽいけどしっかり者な所が最高だし、ニコさんは淡々とプレイしているようでゲームを本気で楽しんでるし、レミさんとソラさんは2人の息のあった掛け合いがずっと面白い...
ルーさんは...あ、えっと...ごめん...」
無意識に口が止まらないことにハッとなり、思わず我に返った。
「大丈夫、続けて?」
【かまわん、続けろ】
【思う存分話してくれ】
【むしろ聞かせてw】
僕は胸に残った残りの言葉を続ける。
「えと...ルーさんは視聴者さん達に全てを伝えようと細かい説明がありがたいし、イオさんはずっと元気で可愛いし、パンさんはめちゃくちゃ努力していて応援したくなるし、リンさんは雰囲気を和ませる天才...
三期生は鳴子ちゃんはなんでも挑戦する精神がかっこいいし、奈女々ちゃんは好きなことに全力で...ちょっと自重はして欲しいけど...。
ドクロちゃんは見てる人を守るようなホラゲー実況するから安心できる...
Monster Live familyのみんなもまだデビューしたばっかりだけど、みんな好きだよ。
わんこさんは本当に愛犬って感じで可愛がってあげたいし、メアさんは見た目では分からないくらいしっかりしてる真面目さんだし、稲香さんはMonsterLive好き仲間として語り合いたい...!
ファリーさんは小さな姿から滲み出るママみが凄い...
だからみんな最高です...」
【すっげw】
【噛まないマ?】
【オタク特有の早口Lv100】
【この狐流石やな】
「狐狐ちゃん...」
お母さんに呼ばれてコメント欄から視線を移すと、少し俯き気味のお母さんが見えた。
喋り過ぎたかな...
「お母さんは推してくれないのぉ〜!?」
「ぅわぷっ!?」
お母さんに急に抱きつかれ変な声が出てしまった。
お母さんのモデルが僕の方に近づき、固まったことで視聴者にも抱きつかれたことが伝わっただろう。
コメント欄の盛り上がりは言うまでもなかった。
あと、たこ焼きが焦げたのもいうまでもない。
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