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前世がコミュ障男な僕がVtuberになれますか?  作者: カムカム
10章 コミュ障、戦場に行く!?
125/158

124話 MG杯決勝戦①

遂に始まったMG杯決勝戦。

負けてしまったチームはどちらが優勝するのかを見届けるミラー配信が許可されており、全てのチームが決勝戦を見ている様子を配信するそうだ。

それだけ多くの人に見られる中、試合は始まった。


「決勝戦だぁ!」


「だな」


「待ってろ流れ星〜!」


「初戦のリベンジですね」


「優勝目指そう...!」


「コレ、勝ったら伝説なるね!」


「もう既に伝説にはなってるから上書きしちゃうか!」


キャラ選択が終わり画面がマップへ切り替わる。

決勝戦は3マップ先取で勝敗が決まり、最初のマップは僕達が選択した。

もちろん僕の索敵矢のレパートリーが豊富なマップ。

相手はアタッカーサイドを選択し、試合が始まる。


最初の防衛は1番攻めやすいAに人数を集めてラッシュを防ぐ作戦だ。

どこを攻めてくるか分からない以上、一箇所にまとまるのはリスクが高い。

相手の実力的にリテイクは相当難しくなるだろう。


カウントダウンが0になりファーストラウンドが始まった。

開幕は異様な静けさに包まれる。

敵の姿がどこにも見えないのだ。

顔も出さず、スキルも使わない。


「狐狐ちゃん索敵矢打てる?」


「分かった、Aの通路に打つね」


僕はアタッカーサイドからAサイトに来る通路に索敵矢を打つ。

だが、その索敵矢は壁に刺さると同時に破壊され、それが合図になるように凄まじい足音がAサイトに向かっているように聞こえた。


「これ釣られたか!?

小豆さんスモーク!」


「あいさ!」


入り口を防ぐようにスモークが炊かれる。

ディフェンダーサイドから顔を出せないように相手のスモークも炊かれた。

ニコさんがAに駆け寄り、ローバーさんは裏を詰める。


Aサイトでは相手のスキルがスモークから放たれ、エントリーが始まる。

ここで小豆さんがスモーク抜きで1人落とした。

だが、銃声から居場所がバレたのか別の敵に抜き返され人数状況は4:4となる。


僕は入り口にダメージ矢を打ち、少しでもダメージを稼ぐ。

それでもエントリーは止まらず、サイト内での撃ち合いとなる。

椿さんが1人落とすが相手がカバー、僕も咄嗟に椿さんの近くにいた敵を倒すも別の角度から撃たれて人数状況2:2。


「サイト2、ハーフ削ってる!」


ダメージ矢に直撃したのか残った相手2人はHPが半分削れていた。

ローバーさんは相手の裏側に到着し、ニコさんと息を合わせて敵を挟み込もうとする。

相手はそれを読んでいたのか、2人で裏を警戒しておりローバーさんが落とされた。


「そこで裏見るの偉すぎだろ...

2人共通路まで引いてる」


「了解です」


ニコさんがサイトに入り、足音を立てずに通路まで向かう。

ローバーさんが倒されて場所まで行くと、こちらを見ている敵と裏を警戒している敵がいた。

ニコさんは吸い付くようなエイムで目の合った敵をヘッドショットで倒す。

だが、裏を警戒していた敵がこちらを振り向くと同時に撃った弾がニコさんの頭を撃ち抜いた。


「はぁ!?何だそれ!?」


「今のは強すぎましたね...」


「絶対ミラクルショットだろ...」


「仕方ない仕方ない、次ワンチャンス狙っていこうよ!」


「索敵矢を誘われたな...」


「いやあそこは俺がもうちょっと考えればよかったかもしれない...」


「次はエコなので出来る限り削りましょう」


ファーストラウンドを落としてしまったが、雰囲気が悪くなることはない。

むしろこれでこそ倒すべき相手だと言わんばかりに、みんなから闘志が感じ取れた。




ラウンドは進み折り返しとなった。

ラウンド数は2:8、いくらアタッカー有利マップとはいえかなり大差が付いてしまった。

それでも闘志は全く消える気配がない。


「6ラウンド差なんてあってないようなもんだからな!」


「むしろ2ラウンド取っちゃってすんませんって感じよ」


「今から本番だしね!」


「...皆さん負けフラグ立ててます?」


「勝つための布石よ!」


「う、うん...!まだまだここから!」


「お!チーム名回収だな!」


「それじゃあ、“ここから”始めますか〜」


「わざとらしい〜...」


負けている状況を感じさせない雰囲気に自然とリラックス出来る。

アタッカーサイドで追いつき、逆転したい。

攻守交代後のファーストラウンドが始まる。


おそらくラッシュしてもスキルを合わせられるだろう。

なので、相手のスキルを使わせるような立ち回りをしていく。

椿さんが自慢のキャラコンでBサイトを覗き相手のスモークを誘う。

ローバーさんやニコさんも広がってエリアを多く取れるように立ち回っていく。


つばロバの2人がAサイトに足を進め、サイトの入り口まで来たところで僕は索敵矢を放つ。

角待ち対策の索敵矢だ。

サイトの奥は確認できないが、入り口の角は索敵できる。

それに合わせて小豆さんのスモークが炊かれつばロバのエントリーが始まった。


サイト内の安全が確認でき、爆弾を設置する。

裏ではニコさんが接敵し、撃ち合いが始まる。

ニコさんが数発胴体にダメージを入れるが、倒しきれず一旦引く。


「すみません、エイムがズレてしまいました...」


「大丈夫大丈夫、爆弾設置できたし守っていこう」


「...!裏2詰めてきてます!」


その報告と同時に2色のキルログが流れる。

ニコさんが削っていた相手を倒したが、そのカバーで一緒に裏を詰めてきた敵に落とされてしまった。


僕達はディフェンダーサイド、裏のどちらも警戒しなければいけない上に通路とサイト内周りのエリアが徐々に詰められているので、逃げ道もない。


「出るわ」


椿さんがそう言うと一瞬だけ顔を出すと一発だけ撃つ。

その弾は真っ直ぐ相手の頭に吸い込まれていった。


「うえぇ!?」


「お前自分でビビんなやw」


「今のはやばかった...」


これで裏はないと判断してサイト内で守りを固めていた。

だが、裏にもう1人詰めてきておりその1人がキラリさんだった。

完全に裏を突き、戦力の高いつばロバの2人を落とした後小豆さんを撃ち合いで落とし、僕も応戦するが簡単に頭を撃ち抜かれてしまった。


キラリさんのスーパープレイで大事なファーストラウンドを取られてしまった。

ラウンド数は2:9となりもう後がない状況になってしまう。


そこから逆転するのは難しく、セカンドバイで意表をついて数ラウンド取ることに成功するも、逆転はできなかった。

ラウンド数4:11でチーム流れ星がファーストマップを取得した。

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