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第32話 3rdダンジョン Ⅳ

イケおじジャーニー:【彼氏とのラブラブ配信おめでとう♪ やっぱり裏で男とイチャイチャして遊んでたんだね。しかもよりによってこんなガキ臭い野郎と。正直かなり悔しい。彼氏がいるキミの配信にもう価値は見い出せないよ。これからは彼氏の存在を隠す必要もなくなったね? 存分にラブラブな生活を楽しんでください。さようなら、愛しのワデアよ】


「・・・イケおじジャーニーさん。いつもスパチャありがとう存じますわ。今回もコメントをお読みしたいところですが・・・。さすがにこれはないですわ」


 ワデアさんはふぅとため息をつくと。

 静かに首を横に振る。


「わたくしに文句を言うのはぜんぜん構いません。ですが、エデンさまを傷付けたり、貶めたりするような発言はやめてくださる? 気分が悪いですわ。エデンさまに謝ってほしいですわ」


:それはそう

:面白くないネタやな

:またこのジジイww

:これはひどい

:コーンお気持ち表明ww

:赤スパで言う内容じゃねぇ

:どうせこどおじなんだろ?

:愛しのワデアよwwwきつww

:さすがに失礼

:クズww

:ひでぇ

:オヤジ構文w

:金払ってまでやることか?

:ダサすぎ

:厄介すぎるw

:彼氏じゃないってワデア嬢言ってるじゃん

:距離感バグの手本のようなスパチャやなw


「あの、僕なら全然気にしてないんで」


 小声でそう伝えるも。

 

「いえ。そういうわけにはいきませんわ。こういうのはきちんと言っておきませんと」


 怒りはなかなか収まらない様子。


「わたくしたちも血の通った人間ですわ。汚い言葉を投げかけられたら、ショックだって受けますのよ? なんでも好き勝手言っていいわけじゃないんですの。そこは勘違いしないでほしいですわ」


 きっぱりと言い切るワデアさん。

 相当怒ってるなぁ・・・。


「それに、わたくしはおコラボを事務所から禁じられていたわけではありませんの。殿方と接する機会がこれまでたまたまなかっただけですわ。悪意あるコメントを送ってくる残念な人は、これからも遠慮なくブロックさせていただきますので。ご承知おきくださいね」


:アナウンス助かる

:正論すぎるな

:ワデア嬢きちんと言えて偉い

:ダンチューバーの鏡だね

:わかってるよワデア

:人としてってやつやな

:不愉快なスパチャだったわ

:ワデアちゃんの言うとおり

:みんなわかってるよ


 荒れてたコメント欄も。

 徐々に元どおりに戻っていく。


 さすがワデアさん。

 これが登録者200万人の一流ダンチューバーの対応なんだ。


「というわけですので、ワデアストの皆さん。今後ともどうぞよろしくお願いいたしますわ♪」


:はーい

:もちろん

:どこまでもワデアについて行くよ

:はぁーいw

:ういっす!

:了解


「さて。そろそろダンジョン探索をはじめましょうか。エデンさま?」


「あ、はい。皆さん。どうぞよろしくお願いします」


:よろしくー

:よろ

:エデンさん。ワデア嬢をよろしくお願いします。

:コラボ配信楽しみ

:見てるぞ

:行くぜ!

:がんばってー

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