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トカゲと散歩、私も一緒  作者: *ファタル*
スタグノ族・黄の一族
80/360

遅れてすみません。

疲れた脳で打ってたら、こんなにかかってしまいました。

しかも、活動報告で遅れるお知らせも忘れてしまいました。反省しきりです。

「祝いの言葉ありがとうございます。初めてにお目にかかります。シーリード族トカゲの一族の次代の長クルビスです。こちらは私の伴侶です。」



「初めまして。里見遥加と申します。どうぞ遥加とお呼び下さい。素敵なお祝いの言葉をありがとうございます。」



 緊張しながらも、心を込めて名乗る。

 こっちの挨拶はお披露目以外はシンプルなものだから助かる。



 名乗るのがメインだもんね。

 気持ちは魔素で追加するから、余計な表現が必要ない。



 私が名乗り終ると席を勧められてお茶が始まった。

 座った時に手土産をテーブルの上に乗せる。



 私が水菓子を持っていくのはかなり知れ渡っているので、お皿はすでに人数分用意されていて、私たちへのもてなし用と思われるカスタードどら焼きが別に置いてあった。

 エルフ考案の焼き菓子はスタグノ族で大人気らしいけど、和菓子は受けるだろうか。



「まあ、綺麗。」



「ほお。まるで、水を固めたようですな。中の色が透けて、まるでジャライカの花のようだ。」



 見た目は好評だ。

 味はどうだろう?食感は今まで好評だったからイケると思うんだけど。



「っ。」



「ん~。」



 ひと口食べると、ラズベリーさんは目を見開いて驚き、グレゴリーさんはうっとりと目を閉じて唸っている。

 どうだろう?ドキドキ。



「はあ。素敵なお菓子ですね。」



「まったく。このように美味なもの、食したことがない。」



 良かった。好評かな?

 きな粉も勧めてみよう。きな粉を入れた瓶のふたを開け、豆を炒ったものを粉にしたものであること、蜜とかけてもきな粉だけかけても良いことを伝える。



 もちろん、粉の感触が少しざらつくので、苦手なひともいることもきちんと伝えた。

 でも、ラズベリーさんもグレゴリーさんもきな粉の香りに興味深々のようで、いくつかに切り分けた水菓子にきな粉だけ、蜜だけ、蜜ときな粉とトッピングを変えて食べ比べることにしたようだ。



「あら。またお味が変わりますね。」



「ふむむ。蜜だけより粉をかけた方がまとまりが良いですな。」



 うんうんと頷きながら、次々と食べていく。

 グレゴリーさんもさっきまでの嫌な視線はなくなって、今は水菓子に夢中だ。



 キーファさんの言った通りになった。



「スタグノ族は好奇心旺盛で知られる種族です。特に美しい物と美食に関しては並々ならぬ情熱を注ぎます。だからこそ、珍しいものを手土産にするのが交渉の糸口になるんですよ。」



 そういって、きな粉は持っていくべきだと押してくれたんだよね。

 他でも紹介したおかげで、今は豆類の価値が見直されてきてる。



 野菜がスイーツになるって斬新な発想なんだそうだ。

 私にとっては餡子やきな粉は別なんだけど、材料だけ見たらたしかに野菜だもんね。



 当たり前だと思ってたことがそうじゃないってことだ。

 これもカルチャーショックになるのかな。

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