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トカゲと散歩、私も一緒  作者: *ファタル*
トカゲの一族
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12

次は6日の14時ごろに投稿します。

「…お初にお目にかかります。ハルカ様。(わたくし)、ガルンパと申します。本日は珍しい菓子をごちそう頂き、まことにありがとうございます。」



 いつの間にか大きな濃いビリジアンの男性が目の前に来ていた。黒に近い程の濃い色。

 要注意な相手のお出ましだ。慌てて笑顔で対応する。



「ありがとうございます。お口に合ったでしょうか?」



「ええ。甘いものは苦手なのですが、これならば食せます。次代様のお相手が料理上手でうらやましいですな。」



「ええ。幸運でした。彼女の作ってくれるものは何でも美味しいんですよ。」



「おおっ。これはこれは。仲睦まじくてうらやましい。はっはっはっ。」



 …怖いなあ。朗らかに話してるんだけど、ガルンパさんって妙に怖い。威圧感っていうのかな。

 ウソついてるかどうか、これくらい色の濃い実力者だとわからないし。



 クルビスさんが緊張してるように感じるから、一族の上位にいるひとかもしれない。

 対応には気をつけないと。



「そういえば、あの…水菓子でしたかな?あれはハルカ様の故郷のものだとか。」



「はい。そうです。」



「…元からあのような色だったのでしょうか。」



「…いいえ。こちらとは手に入る材料が違いますので。北の方はもっと暗い色のものが多いんです。」



 ウソじゃないので、正直に答える。

 こっちの世界では、寒い気候では採れる食べ物の色が暗めになる傾向がある。



 ルシェモモで食べた料理があまりにカラフルだったので、早いうちにメルバさんに確認を取っておいた。

 だから、こっちの派手目な料理にビビっても大丈夫なんだよね。



「そうですか。北には見たことのない物がたくさんあるのでしょうな。」



「そうですね。雪も降りますし。」



「ゆき?とは?」



「雨が氷ったものです。白くてふわふわしてて冷たいですね。」



「ほお。では、かなり寒いのでしょうな?」



「ええ。だから、ほとんど建物の中ですごします。」



 北に興味があるのかな?

 さっきから質問攻めだ。



「ふむ。ハルカさま。こちらでのお仕事はお決まりですかな?」



「…え。いえ。決まってませんけど。」



 その前に婚約しちゃいましたから。

 今は式の準備に追われてるし。



 仕事は得ないといけないことになってるけど、探すのは式の後に決めてる。

 とにかく雇ってもらえるなら文句はない。



「では、転移局はいかがでしょう?」



 転移局?って何?

 私はガルンパさんの言葉に首を傾げるしかなかった。

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