99.アリアケの支援を受けたブリギッテ教徒は無双する(フェンリル視点)
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99.アリアケの支援を受けたブリギッテ教徒は無双する(フェンリル視点)
~フェンリル視点~
「白狼様!? 早すぎますよ!?」
「賢狼様!? ちょっとだけスピードダウン出来ませんか!? 息が出来ませんよ!!!」
「フェンリル様ぁ!!」
ブリギッテ教徒たちの悲鳴を背後で聞いて、我は速度を緩めた。ドラゴンたちからも距離をとる。
「甘えん坊たちよのう。主様のスキルによって、人外レベルに強化されておるのであるから、これくらい付いて来れるであろうに?」
「も、申し訳ありません、フェンリル様……」
「私たちがふがいないばっかりにご迷惑を……」
我がしっとりとたしなめると、彼らは素直に謝り、シュンとなった。
我は逆に「フフフ」と微笑んだ。
我が率いる数十名のブリギッテ教徒たちは、『脚力』にこそ自信のある者たちである。
彼らは教会学校の初等部の頃、足が速かったらしい。
そして、不思議なことに人の仔というのは、小さい頃は足が速いと異性にモテるらしく、彼らはその成功体験を得て以降、ずっと、脚力のトレーニングを続けた素直な者たちである。
そんな素直な仔たちであるので、たしなめるとすぐに落ち込んだり、シュンとなる。
本当に手間のかかる仔たちである。
「大丈夫、そなたたちなら出来る。クラスで一番足が早かったのであろう?」
「で、でも……。あんなのはずっと昔の話で……。わかってるんです。足を鍛えてきたのも、過去の栄光をひきずった情けない話で」
そう落ち込んだ様子で言うが、
「情けなくなどないぞえ」
我が少し厳しく言う。たしなめる。
すると、彼らは驚いたように目を丸くした。
我は口調を柔らかくして、
「誇ることがあることは素晴らしいことであるぞ? 卑下することなぞない。馬鹿にするものがおれば、このフェンリルが反論してやろう。そなたらは立派な脚力を持つ武士であるとな」
そう言ってから、
「ふふふ。それに大丈夫だ。心配なぞするでない。そなたらはこのフェンリルについてくるだけで良い。そうようなぁ、赤子のように、我だけを目で追い、我だけ追って来ると良い。どうだ? そなたらならきっと出来るであろ?」
そう言ってから『赤子のように』は、少し小ばかにしたように聞こえてしまったであろうか?
と少し心配になったが、
「フェ、フェンリル様! お、俺、ついていきます!」
「お、俺もです! ていうか一生ついて行きます!」
「頑張ります。頑張るので終わったら褒めて下さい! 赤子のように褒めて下さい!」
「ん? お、おう。いいぞえ?」
予想以上に元気になった。
というか、赤ちゃん扱いされるのをむしろ歓迎しているように聞こえたのだが、気のせいであろうか?
まぁ良いか。
「ふふ、では勝ったら褒めてやろう。さあ、このフェンリルについてくるがよいぞ」
「はい! フェンリル様! うおおおおおおおおおおおおおお! お前ら続けえええええええええええ! フェンリル様にいいところを見せるんだぁあああああああああ!」
「そうだ! 俺たちはこの時のために足ばっかり鍛えてきたんだ!」
「俺がクラスで一番うまく足を使えるんだ!」
う、ううむ。
一声かけただけなのであるが、どうしてこ奴らは一瞬でここまで元気になったのであろうか?
よく分からぬが、彼らの動きは先ほどまでとはうってかわって、凄まじい速度に達した。
神速の域にある。
何せゲシュペント・ドラゴンどもが、
「GIGYAGYAGAYGYAGYA!?!?!?!?!」
「GIGYAGYAGYAGYA!」
「GYAGYAGYAAAAAAAAAAAAAAAAA!!」
そんな風に、慌てふためいているのだから。
ふふふ。
「愉快であるな! 空のワルツというものは! さあ、ドラゴンたちよ、我はこっちであるぞえ!」
「GYA!?」
「遅い遅い! 遅すぎてあくびが出るのう!」
ガシュ!!
「GYYAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA!?!?!??!?!?」
我の爪に片翼をもがれたドラゴンが姿勢を崩す。
「GUOOOOOOOOOOOOOOOOOOOO!!」
だが、落下する前に我に向かって至近距離でブレスを放とうとした。
しかし、
「ドラゴンよ。我は独りで戦っているわけではないぞえ?」
「GYA!?」
その言葉に、我の意図に気づいたがもう遅い。
「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!」
「俺たちのフェンリル様に何すんじゃあああああああああああああ!」
「落ちろぉおおお! フェンリル様を守れええええええええええええええええええええ!」
我に気を取られていたドラゴンを、他のブリギッテ教徒たちが複数人で攻撃した。
(さっきから掛け声に若干の違和感があるのだが、我はなにかやったであろうか?)
まぁ、そんな違和感はともかく、教徒たちの結束力と速度は凄まじく、ゲシュペント・ドラゴンを翻弄しつつ攻撃し、ついに空から打ち落とすことに成功したのである。
「GYAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA!?!!?!」
悲鳴を上げながらドラゴンが地上へと落下していく。
「よくやったのう、お前たち。助かったぞえ?」
そう言って微笑みかけた。
すると、
「は、はい、フェンリル様!」
「フェンリル様には指一本触れさせません!」
「これからも俺たちを使って下さい!」
妙に熱量を帯びた返事がかえってきた。
「お、おう。そうであるな」
若干、元気すぎるのでちょっとびっくりした。
だが、士気は高くて大いに結構。
ドラゴンはまだまだ、空を埋め尽くすほどにおる。
だが、それらは全て我らの獲物でしかない。
「では次の獲物を喰らうとしようか、お前たち。さあ、我に遅れずついてくるのじゃぞ?」
「「「「「YES,My Mother!!!」」」」」
My Mother?
良く分からず首をかしげるが、今はそれどころではないの。
我らは次の瞬間にはその場から消え失せている。
そして、数百メートル先のドラゴンとの戦闘に移行しておった。
光のように移動しつつ戦うその姿は、後に『閃光のフェンリル軍』と言われるほどの活躍ぶりだったらしいのう。
ともかく、我らはこうして、凄まじい速度で敵たちを駆逐していったのだった。
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第2巻5/7発売決定です! 表紙とキャラデザを下の方に置いておきますね。超かわいいですね!
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