人気投票結果発表

「はい、というわけで人気投票結果発表です。司会・進行は主人公だから投票から外れた一ノ瀬夏樹です」

「アシスタントの秋奈でーす！……って、お兄ちゃん。なんで私がアシスタントなの？あれかな、推理物で実は犯人が探偵だったオチみたいな感じに１位である私をアシスタントにしたのかな？」

「お前参加者７人の中で６位だから。ちなみに票数２」

「馬鹿な！？」

orzの形に崩れ落ちる妹。

ブツブツと「何故だ……何故私が１位じゃ……」と呪いの言葉のように呟いてる。

コイツ、この作品のタイトル名の一部でもあり、唯一のお色気である朝の下着シーンも担当したのにな。

やはり貧乳のせいか。

勇者(笑)敗北。

７位？７位なら親父で票数１。

ビリのくせに票が入ると思ってなかったから１票入ってただけなのに妹の隣で神に感謝してるよ。

対照的なリアクションの二人だが、リアクションが似ているのはやはり親子だからだろう。

何度も言うが血は争えないな。

「無視して進もう……。５位は……げっ」

「俺だああああああああああああああああっ！」

爆発、そこからのライトアップでの登場という５位だというのに身の程をわきまえない奴が現れた。

マッドサイエンティストにして四天王、三沢だ。

「やはり男である俺が１位になるのは厳しかったか。だがまあ、ベスト８に入っただけでも良しとしよう」

「７人しかいないっつってんだろ」

票数は３。

マニアックな人がいるものだ。

「はい、じゃあ続いて４位は……まあ、納得かな？」

「……それ、どういう意味かな？」

いつの間にか呼称がおっぱいになってしまった我らが担任、美羽先生。

票数は４。俺に投票権があったら５票になっていただろう。

ぶっちゃけその票数はそのおっぱいのおかげで獲得したといっても過言絵はないだろう。

さあ、叫ぼう同志達よ。

「( ゜∀゜)o彡°おっぱい！おっぱい！」

「……一ノ瀬君は発表が終わったら指導室にこよっか」

淫らな担任のおっぱい教師との放課後イベントですね、わかります。

終わった後の楽しみが増えたところで俺は３位の下に向かう。

「ｋｔｋｒ」

「ぬおっ！？お、おふくろ！？」

「私が第三位よ」

言われて慌てて確認する。

そこには確かに票数７票を獲得して３位と書かれたおふくろの名前が。

「これは私の妹達(シスターズ)と呼ばれるクローンが２万体ぐらい造られるフラグね」

「ねえよ！？てか怖いわ！？」

「ナツは学園でラストオーダーと呼ばれてるみたいね。なんというシンクロ率。確かに私のDNAを受け継いでるしね」

「生々しい発言は自重して！？」

……と、というわけで、一ノ瀬家負け組二人とは差をつけての３位。

世の中分からないものだ。

「そんで惜しくも２位は……って、いきなり票数上がるな」

第２位は票数１０票。

ある程度は誰だか予測はついていると思う。

「け、計画通りです……あうっ」

「仔猫ちゃん・嫁などの愛称で呼ばれるようになった八神レナです。はっきり言ってここまで人気が集まるのは作者自身も予想外らしいです」

「み、皆さんに投票していただいて、め、めちゃ嬉しいわー……ううっ」

「……で、八神はさっきからどうしたの？」

「み、三沢さんが２位になったからにはこうしないといけないって……」

「あと一つ残っているぞ八神。ほれ、『わ、私の未元〈ピー〉には常識は通用しない』と！」

「帰れ」

さっきから色々とブッ込み過ぎだ。

本編とは関係ない話だからって、これはアウトだろ。

「はい、じゃあ特別ストーリーが約束された栄光ある第１位は……っつても、もうあの人しかいないよな」

高嶺の花・虚空の女・生徒会の懐刀・ツンデレ・ぼっち・魔王(笑)・魔王(泣)・魔王(萌)と本編内で最多の愛称を持つ人物。

「第１位！二階堂・・二階堂……えっと……二階堂さんです！」

「今なんで言葉に詰まったの？ねえ、ちょっと」

やはり魔王(笑)さんと呼ぶのが一番しっくりくる。

票数は他の追随を許さない１６票。

完膚無きにまでライバルであった勇者(笑)を凌駕した。

「次回からタイトルが『目を覚ましたお嬢様は魔王になったようだ』になります」

「馬鹿な！？」

少なくとも妹をヒロインの座から落とさなければならないかもしれない。

「はい、じゃあ優勝インタビュー」

「え？い、いきなり渡されても……こ、これマイク入ってるの？……おほん。皆さん投票ありがとうございます。ここまでたくさんの方々から投票していただけるとは感謝してもしきれません。それだけでなく、私に投票していただいてくれて、その、ありがとうございます。べ、別に特別ストーリー権を手に入れて嬉しいとかありませんからっ！」

……長いと思った人は挙手ー。