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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

その孤児は魔術の真理を知っている

孤児の青年、カイルは何も持っていない。
学歴なし、貯金なし、親もなし。
特別な特技を持っているわけでもなく、体を鍛えているわけでもなければ魔術が得意というわけでもない。
唯一使える魔術は、毎日の家事で火起こしに使う種火の魔術くらいだが、これを武器に魔術師を名乗るなど到底無理だ。
魔術師として魔物と戦い、一攫千金なんて夢のまた夢。
彼は至って平凡な孤児の一人として、同じ孤児院で暮らす子供達と母親代わりの先生と共に慎ましく暮らしていた。

そんなカイルにも人生設計というものがある。
貧乏生活から脱却するため、まだ小さな弟妹の将来を明るく照らすため、とにかく安定した給与が得られる職に就くという堅実な人生設計だ。
実現には冒険者ギルドの職員がぴったりと考え、日々睡眠時間を削りながら勉強に勤しんでいた。

職員採用試験が来週に迫る中、近所に住む老人に割の良い仕事を紹介される。
魔物の死体を焼く仕事だと説明され、彼はいつものように種火を使って火を起こそうとしたところ――

「お主、今何をした!?」

目を血走らせながら彼に声を掛けてきたのは謎ののじゃロリエルフ。
彼女はカイルの魔術に驚きの声を上げるが、当の本人は首を傾げてしまう。

「普通の種火ですけど?」

「いや、そっちじゃない!」

この出会いから、孤児カイルの人生は一変する。

「お主、真理を知っておるな!?」

これは冒険者ギルド職員を目指していたはずの孤児が、その名を歴史に刻む物語。
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