22. 先代領主と形状記憶の小箱
戦争と関わるだなど面倒だ。
貴族と関わるだなど面倒だ。
これらは間違いなくアケィラの本心である。
だがそれが彼の全てというわけではない。
大切なものを傷つけられた時、アケィラの心に激情という名の熱が宿る。
関わりたくないという気持ちなど消え去った。
「絶対に許さない!」
「待ってアケィラちゃん!」
姉の静止を振り切り店を飛び出したアケィラ。
「!?」
しかし店を出た所で急に立ち止まった。
「ふぉっふぉっふぉっ、おでかけですかな?」
領主の傍仕えの老紳士が、見知らぬ男性と共に店前に立っていたのだ。
男性は白髪混じりで身なりが良く、いかにも貴族と言わんばかりの風体をしていた。
「悪いが今日は臨時休業だ」
たとえ老紳士が居ようとも、男が何者であろうとも知ったものではない。
今のアケィラはコゥカ伯爵への怒りに支配されており、雑な対応が今後面倒事につながろうが構わない。
「ふぉっふぉっふぉっ、そうはいきませんな」
「何のつもりだ?」
アケィラが彼らを無視して移動しようとしたら、老紳士が彼の行く道を塞いだ。
「どうしても話を聞いてもらいますぞ」
「断る。どけ」
「契約に関わる話だとしても?」
「なら契約は解除だ」
「主を敵に回すとおっしゃりますか」
「ごちゃごちゃうるせえんだよ!敵対したけりゃ勝手にやれ!俺の邪魔をしようってんなら、ぶっ潰してやる!」
「ほう」
スッ、と老紳士の目が細くなった。
これまでの友好的な態度が消滅し、アケィラを明確に敵視する。
「これが最後だ。どけ」
「思い上がりも甚だしい。少々痛い目を見て貰いましょうか」
その瞬間、老紳士の体内から大量の魔力が……
「ぬ!?」
発生するはずだったのだが、何故か全く身体から出て来ず、魔法を使えない。
「なるほどこれが魔力封じのからくりでございますか。これは中々に厄介でございますな」
どうやら老紳士は自分に起きた魔力不具合の理由を突き止めたようだ。単に力があるだけでなく、魔法に関する知識も深いのかもしれない。
「それならばこちらはいかがですかな」
魔力が封じられたのであれば、力を使えば良い。
金庫を開けた時のように、老紳士の身体が一気に膨れ上がり筋骨隆々の大男へと変貌した。
「いかに精密な魔力操作が得意であっても、純粋な力には敵いますまい」
攻撃魔法を使われても受け止める。あるいは魔法を使われる前に倒してしまえば良い。脳筋戦法は魔法使い相手に特攻となりえる。
「ふん」
だがアケィラは老紳士を無視して歩き出し、横を通り抜けようとするではないか。
間近を通るだなど捕まえてくれと言ってるようなものだ。
「舐め……ぬ!?」
しかし老紳士はアケィラを見送った。
見送ることしか出来なかった。
「動かない!?何故!?」
どれだけ力を振り絞っても体が動いてはくれない。
魔力を封じられたように、力までも封じられている。
「これほどまでとは……」
何をされたか全く分からず、苦悶の表情を浮かべる老紳士。
魔法はともかく、得意の力で負けるだなど全く思っていなかったのだろう。
「じゃあな」
アケィラはそんな老紳士を置き去りにし、何処かへ行こうとする。
「まだですぞ!」
「ん?」
しかし老紳士もこのまま諦める訳には行かない。
アケィラを止めろと指示を受けているのだ。雇われ人として指示を守ることは絶対であり失敗は許されない。
「ぬおおおおおおおお!」
これまで以上に筋肉が膨れ上がり、動かないはずの身体を強引に動かして振り返り、アケィラを視界に捉える。
「化け物かよ」
「ぬぅ!?」
しかし異常に気付いたアケィラが振り返ると、それだけで老紳士の動きがまた止まってしまった。
「ま……まだ……まだですぞ……!」
それならば更に力を籠めれば良い。
老紳士は全身全霊の力を籠めて体を動かそうとする。
するとわずかに動かせたのだが。
「ぐう!?」
しかしまたすぐに全身が硬直し、動かなくなってしまう。
「ならぬ……ならぬならぬならぬならぬ!主様を守護する者として、このような体たらくなどあってはならぬ!」
アケィラは領主との契約を破棄すると言った。
更には老紳士が彼の壁となったことで、領主が敵として認識された可能性がある。
もしも彼がこれから領主の元へと向かい、怒りのままに行動したらどうなるだろうか。この場所に縫い付けられたことで主を守れず、傷つけられ、あるいは失われてしまうかもしれない。
絶対にここで止めなければならない。
「ぬおおおおおおおお!」
だが、どれほど強い想いがあろうとも体は決して動いてくれない。
目の前にどれほどの絶望があろうともただ見ていることしか出来ない。
それでも諦めきれず、叫ぶだけの動かぬ人形と化した哀れな存在。
「わっはっはっはっ! これは傑作だ! もう良い、お前が敵う相手ではない。諦めろ」
二人の攻防に突然割って入った男がいた。
老紳士が連れて来た貴族風の初老の男だ
「ですが!」
「オレが良いって言ってんだ。抵抗するな」
「…………かしこまりました」
老紳士の身体が元に戻った。
全身から力を抜き、抵抗を止めたのだ。
「…………」
老紳士に背を向けてアケィラは今度こそ移動しようとする。
「別に行っても構わんが、絶対に会えないぞ」
しかし貴族らしき男のその言葉を受けて再び足が止まった。
「どれだけ厳しく守られてようが、俺は行く」
貴族らしき男の言葉の意味を、伯爵の守備が固いという意味だと解釈したアケィラは、それでも構わないと答えた。だがそれはアケィラの勘違いだった。
「違うそうじゃない。もうあの馬鹿はこの世界の何処にも居ないって言ってるんだよ」
「…………本当か?」
伯爵領を隅々まで探しても、絶対に会うことは出来ない。
何故なら伯爵はもうこの世に居ないのだから。
「ああ本当だ。断言しよう。何しろ……」
貴族らしき男はニヤリと笑い、宣言する。
「この俺が直々に殺したからな」
ーーーーーーーー
憎き存在がすでに死んでいるとなればアケィラがやることは何も無い。
彼らはひとまず店の中に入り話をすることにした。
「わっはっはっはっ!それにしても先ほどの魔力操作はすさまじかったな!まさかこいつを完封するとは!」
「ふん」
「…………」
憮然とした態度を崩さないアケィラと、複雑そうな表情で悔しがる老紳士。この場に勝者などどこにもいなかったかのようだ。
ちなみにエィビィだけは一人超ご機嫌でアケィラの後ろから抱き着いている。
「そんな顔をするな。お前との相性が最悪だっただけだ」
「精進致します」
「はぁ……真面目すぎんだよ。そんなんだから完封されるんだよ」
「先代は先ほどの現象の理由にお気づきになられたのですか?」
先代。
現領主に仕える老紳士がそう呼ぶ相手ということは、初老の男は先代当主ということなのだろう。
アケィラの眉が少しだけ動いたが、大きな変化は起きなかった。予想していたのかもしれない。
「当然だ。自分が考案した魔法を見て分からないわけないだろ」
「先代の魔法ですか!?」
「おうよ。例の箱をこいつに見せたんだろ。その時にパクられたんだ」
例の箱とは老紳士がオープナー・フルヤに持ち込んだ箱のこと。
アケィラはそれを参考にした魔力操作で老紳士の動きを封じたのだった。
「だよな」
「…………」
答え合わせを求められたアケィラだが答えようとしない。
それはまだ不機嫌だからというわけではなく、別の理由があり老紳士の方をチラっと見た。
「ああ、こいつはまだ気付いてない」
「なら正しいとだけ答えておく」
例の箱の仕組みは老紳士が宿題として持ち帰った。
その宿題が解けていないのにこの場で答えを言ってしまうのは問題だと思い、先代領主にどう答えて良いか分からなかったのだ。
「使ったのは問題だったか?」
「わっはっはっはっ!問題なんてねぇよ!好きに使えば良いさ!こういう力馬鹿を相手にする時は便利だからな!」
「そうだな」
力がある相手に効果がある方法。
例の箱は形状記憶の魔法とは別にもう一つの仕掛けが為されていた。
力を入れれば入れる程に動かなくなる魔法。
しかもそれは先代領主が考案したオリジナル魔法だったらしい。
アケィラはそれを箱を調べることなく再現してみせたのだ。
ゆえに老紳士が力を入れようとすればするほど動かない。
あまりにも力を入れすぎて強引に魔法を突破しそうだったけれど、重ね掛けすることで抑え込んだのだ。
「魔力封じの方もおもしれえやり方だったし、聞いてた通りにとんでもねぇ奴だなお前」
「そんなことより奴がどうなったのか知りたいんだが」
落ち着いてはいるが、アケィラの中では未だに怒りの炎は消えていない。
何がどうなったのかを具体的に確認するまでは不機嫌なままだろう。
「いいぜ。オレの華麗なる活躍を教えてやるよ」
まるで少年のような笑みを浮かべ、先代領主は裏で起きていたことを教えてくれた。
「そもそもあの馬鹿が俺の領地と公爵の地位を狙っていることは周知の事実だった」
他の貴族も、国も、彼の野心に気付いていた。
「権力を得るために裏で汚いことをやっているだなんて噂もあったが、奴は狡猾で尻尾を全く見せない」
もしも少しでも隙を見せたのであれば、とっくに処罰されていただろう。
「そんな時、魔族がここらをターゲットにしているって話が入って来た」
魔族から狙われ、内側からも狙われ、領主としての判断は非常に難しいものだったであろう。
「最前線からそこそこ近いここら辺に攻めてくることはおかしくはない。だが、他にも侵攻先があり、しかもあの馬鹿に狙われているタイミングで攻めてくることに、オレはキナ臭さを感じた」
伯爵と魔族に繋がりがあるのではないか、そう疑ったのだ。
しかしもちろん狡猾な伯爵がそのような証拠を残す筈が無い。
「そこで俺は領主を辞めて、伯爵領に潜んで情報収集することにした」
「は?」
途中までは普通の話なのだが、いきなりぶっ飛んだ展開になり呆けるアケィラ。
不機嫌さが消えるくらいに衝撃的だったのだ。
「細かい調整とかは倅の方が得意だったからな。それに俺は隠密が得意なんだ」
「いやいやいや。得意だからってそういうのは部下の役目だろ」
「普通はそう思うところ、オレが直々に動くから裏をかけるんだよ」
「なんて無茶苦茶な……」
そしてその策は成功し、先代領主は敵の懐に潜り込むことが出来た。
「いやぁ大変だったんだぜ。あいつマジで警戒心の塊みたいな奴で、全然証拠を残さないでやんの。それでも頑張ってどうにか突き止められそうってなったタイミングで決戦だぜ。あんときは流石に絶望したな」
「どうしてだ?」
「決戦ともなれば、俺も参加しなきゃマズイからさ。大軍が攻めて来るってのに先代領主で、しかもかなりの実力者が参加しないなんてありえないだろ」
実力者だなどと自分で言うなとツッコミを入れたかったがぐっと堪えた。
「だがお前のおかげで助かったぜ」
「俺?」
「ああ、お前が戦力を補充し、兵糧を整え、作戦を準備してくれたおかげで、俺が参加しなくても大きな被害なく勝てる見込みが出たんだよ」
ござる侍を参加させ、滋養強壮スープを大量に準備可能にし、大混乱の魔導書を使えるようにした。
アケィラの行動が先代領主にも影響を及ぼしていた。
「決戦ほどの大きな動きとなれば、証拠を消しきるのは難しいはずだ。それに倅が決戦の準備に追われているからと油断したんだろうな。魔族と繋がっている証拠をがっぽがっぽ入手出来た。流石にこの街を襲おうとしているのは予想外すぎて焦ったがな。それもお前が止めてくれたんだろ、やるじゃねーか」
襲うとしたら領主が住む街だろうと思っていたので、その隣街が襲われるというのは先代領主や現領主にとっても大きな予想外だった。
「そんで決戦が終わって悪事の証拠を揃えて国に報告し、国賊として奴を捕らえられると思ったら姿をくらましやがってな。先日ようやく見つけてぶった斬ったところよ」
本来であれば捕らえて情報を吐かせて処刑という流れになるところ、抵抗が激しくて殺すしか無かったらしい。
「だからもうお前が狙われることは無いから安心しな。いや、それよりもそっちの別嬪さんが無茶しなくなるから安心しろ、と言った方が良いのかな?」
「姉さんやっぱり……」
「だって~心配だったんだも~ん」
そう言われては文句は言えない。
自分だって姉が傷つけられたことで激怒して乗り込もうとしたのだから。
「姉さんが本気で俺を止めなかったのも、この結果を知ってたからなのか」
「うん、今日聞いたの。これでアケィラちゃんにバレずに終わったかなって思ったのに、最後の最後でバレちゃった」
店を飛び出した時に先代領主の姿が目に入ったエィビィは、アケィラが何処にも行かない今の流れを予測し、アケィラが姉を思って行動する姿を存分に堪能していたのだった。
「でもアケィラちゃんが私の事をとっても心配してくれて怒ってくれてお姉ちゃんとっても嬉しかったよ!」
「…………家族なんだから当然だろ」
「照れるアケィラちゃんか~わい~!」
「うっせ」
アケィラを知る面々が今の彼の姿を見たら、顎が外れるくらい驚いていたかもしれない。
それくらい、本気で照れる今の表情はレアだった。
「にしても、逃げるなら逃げるのに集中しろよ。俺に構ってる暇なんて無かっただろ」
「わっはっはっはっ!逃げきれないと分かっていたのだろう。それで、一番腹が立った相手を道連れにしようとでも考えたのさ」
「めんどくせえ!」
あらゆる策を潰されたことがそれほど腹に据えかねたということなのだろうか。
「にしても、それならそれで普通に教えてくれれば良いだろ。何でそいつと戦わせたんだ?」
「ほう。気付いてたか」
「そりゃここまで話を聞けば気付くだろ」
アケィラを止めるだけなら、最初に敵が死んでいることを伝えれば良かった。
わざわざ老紳士を使って力づくで止めさせる必要はない。
「そりゃあもちろん契約のためさ」
「契約?」
領主とアケィラがオープナーとしての専属契約を結ぶ代わりに、領主がアケィラの盾となり他の貴族からのアプローチを防ぐ。
契約といえばこのことだろうが、それがどう関わってくるのか分からずアケィラは首を捻った。
「倅が止めているから直接お前にちょっかいを出してくる奴は居ないが、お前に興味を抱いている奴は山ほどいる」
「だろうな」
流石に何もしてこないで自然に観察することまで防げるとはアケィラも思っていなかった。向こうから関わろうとしてこないのであれば十分だと割り切っていた。
「今頃奴らは大慌てだろうな」
「どうしてだ?」
「そりゃあお前、『伝説の鬼神』を完封した奴になんか怖くて手を出せないだろ」
「は?」
伝説の鬼神。
それが一体何を指すのか。
アケィラは老紳士をチラっと見た。
「ふぉっふぉっふぉっ」
もしも老紳士が全力で戦場を暴れ回ったら。
尋常ではない程の力で敵を容赦なく潰し回ったら。
一体世の中からどう思われるだろうか。
そしてそんな人物を完封した人物のことをどう思うだろうか。
「完全に手のひらの上じゃねーか!」
全てはアケィラの実力を貴族連中に知らしめ、余計な手出しをしたら潰されるぞと脅すための茶番だったのだ。
「ふぉっふぉっふぉっ、どうやら私も店主殿と一緒に乗せられていたようですな」
「鬼神の本気を止める姿ってのを見せれば効果的だと思ってな」
「俺が止められなかったらどうするつもりだったんだよ」
「その時はその時だ。弱くてもやりようはある。まぁ話を聞いている限りでは心配はしてなかったがな」
「そんな無茶苦茶な……」
結果としてうまくいったものの、下手したらより面倒なことになっていた可能性も否定できない。
ブチ切れて本気で対応して良かったと内心冷や汗がとまらないアケィラであった。
「あれ、でも姉さんが傷ついてなければ俺が飛び出すことは無かったぞ。まさか姉さんの傷も演技なのか?」
「ううん、あれは本物だよ」
「本来は別の方法でお前を怒らせるつもりだったんだよ」
「別の方法?」
「これだよ」
先代領主が懐から取り出したのは一つの小箱。
「オレの魔法が付与された箱だ。こういうのが好きだって話だから、これを開けてみろって挑戦しに来る予定だったんだ」
「…………開けても良いか?」
「もちろんだ。といっても、俺の魔法を再現した今のお前なら簡単だろうがな」
箱には前回のものより強力な形状記憶の魔法がかけられていて、簡単には開きそうにない。
「ああ、確かにこれならもう簡単に開くな」
アケィラは魔力を箱にそっと滑り込ませ、形状記憶の記憶を書き換えた。
「わっはっはっはっ!他人が付与した魔力の効果を変化させるとか、なんじゃその人外染みたやり方は」
「そうか? こんな面白い魔法を生み出せるくらいだ。あんたでも出来ると思うぜ」
「なら後で教えてもらおうか」
そんな話をしている間に小箱の蓋がゆっくりと開いた。
その中には一通の書状が入っていた。
「げ!」
その書状の封に使われていた蜜印には王家の紋章が使われていた。
「国王がお前と話をしたがっている。そんな書状を渡されたらどう思う?」
「そりゃ約束が違うぞって怒りに行くだろうな」
王族を貴族と同列に扱うことはおかしいが、文句の一つでも言いたくなるものだ。
偽の書状で煽って店を飛び出させて、そこを止めるつもりだった。
「はぁ……面倒なことばっかりおきやがって」
そう不満をもらすアケィラの顔は、言葉とは裏腹に落ち着いたものだった。
自分を狙う貴族は死に、他の貴族からは領主が守ってくれる。
平穏な日常が戻ってきそうだったからだ。
「いや待て。そういやさっき契約を破棄って言ったが、あれはどうなった?」
本当に破棄されたら、面倒どころではない日々が戻って来てしまう。
「わっはっはっはっ!あんなの無効に決まってるだろ!こんなおいしい契約を逃すものか!」
「そ、そうか」
おいしい契約、という表現が気にならなくはないが、破棄にならなかったことにほっとするアケィラ。
だがしかし。
「ちなみに気付いてないようだから言っておくが、王家の紋章を勝手に利用したら処刑だぞ」
「ふ~ん…………え゛」
箱の中の書状には王家の紋章の蜜印が押されていた。
それはアケィラを騙すための偽物だと思っていたのだが、偽の蜜印は使えない。
つまりそれは本物ということになる。
「ぬおおおおおおおお!」
どうやらアケィラにまだまだ平穏は訪れないようだ。




