第177話
最強の女傭兵 近未来でスポーツ美少女となる
2025/12/17㈬ コミックス第3巻発売予定です!
紙媒体・電子書籍どっちもありますので、よろしければお手に取って頂けると幸いです。
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■side:とあるテレビ
「さあ、やってまいりました。―――勝てば日本との決勝、負ければスペインとの3位決定戦という大一番。U-18世界女子LEGEND大会準決勝第2試合」
VR全盛期に会場は満員。
どちらの観客も既に自国が勝利したかのような盛り上がり方をしている。
「ゲートが解放され、両チームの選手が見えてまいりました。ここで合わせて両チームのスターティングメンバーの紹介です」
「中国側の選手達は、やる気十分ですね~」
解説の声と共に中国側が映し出される。
「洪明明と蒋語汐が仲良く談笑していますね。」
「周若汐の姿も見えます」
「そしてひと際歓声があがりました、リーダーの王 蘭玲。今大会では迫撃砲で5キルをとってる安定感のある選手です」
「扱いが難しい迫撃砲ですが、最近では使い手が増えてきていますね」
「何よりこの選手を忘れてはならないでしょう、黄 若晴。その手に持つ大剣で多くの選手達を倒してきた大会屈指の選手です」
「試合のたびに強くなる、そんな彼女が今回どれほどの実力を見せてくれるのか?」
「おっと、アメリカ側も姿が見えてきましたね」
「クイーン・ホーラー、ダーラ・モラレス、トリーナ・ベイツ、アレーン・リーディングとアメリカ国内では次世代選手として有名な選手達が次々と出てきます」
「おや? ジゼル・ブレイトンが居ません……ねぇ?」
「やはり直前の検査で発覚した右手首の負傷が原因でしょうか?」
「そうだとすると、本人は悔しいでしょうね」
「おっとやはりこちらでも歓声があがったー!!」
「今大会、常に最前線に居ながら12キル0デスという奇跡的な戦績を維持し続ける、アメリカのリーダーと言えば彼女! ジェシカ・ラングフォードッ!!!」
「ストライカーであるという点を踏まえても、素晴らしい戦績です」
「そして忘れてはならないもう1人―――シャーロット・ヴァレリー・オルコットッ!!!」
「アメリカの切り込み隊長でありながら15キル0デスという大会でも上位の戦績を叩き出す、まさにアメリカ攻撃の要ッ!!」
「リーダーのジェシカと共に『アメリカ優勝』を期待されている選手です」
「さあ、そろそろゲーム開始の時刻になりました」
―――試合開始
「準決勝が、今はじまり―――」
「え?あれ?」
「会場が騒然として―――」
■side:霧島 アリス
「これは面白いことになったわね」
テレビ中継を眺めていると、開幕から面白いことになっていた。
「あ~、これは酷い」
「狙ってやったのかな?」
「偶然って感じではないでしょ」
「たまにあるよね、こういうの」
同じくテレビを見ていたチームメイト達も、好き放題な感想を述べている。
『まさかこの大一番の決戦でッ! アメリカVS中国でッ!! 一騎打ちの成立だぁーーーッ!!!』
映像には下段通路に両チームから1人ずつ、相手の正面に立っていた。
『黄 若晴』と『シャーロット・ヴァレリー・オルコット』
黄は、ブレイカー装備の大型ブレードを中段に構えて様子見。
シャーリーは、ストライカー用の大型ブレードを手にブースターをチャージしていた。
片方は、ブレイカーという動きやすい装甲での柔軟な攻め。
もう片方は、ストライカーというブースター等を使用した人間離れした速度やパワーによる攻め。
どちらも一長一短ある。
両チームとも、この一騎打ちを邪魔する気など無いらしく、残りの場所での撃ち合いを開始していた。
「シャーリーだ!」
「懐かしいなあ」
等と琵琶湖女子のメンバーからは、そんな声も聞こえてくる。
あれからどれだけ強くなったのか、見させてもらいましょうか。
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