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竜に生まれまして  作者: 雷帝
人竜戦争編
157/211

変わる世界2

 「「「「「……………………」」」」」


 部屋は沈痛な雰囲気に包まれていた。

 ここにいるのは全員が祖霊、それも人の社会で大きな影響力を持つ者ばかりだった。

 全員集まればもっと数は増えるが、立場上、全員集まるというのは難しい。なので今回は代表という形でこの場にいる五体が集まっていた。しかし……。


 「どうしますか?」

 「……どうと言われても」


 『あいつらぶっ殺す!』

 『やめなさい!!君達も余計な事するんじゃないよ!!』


 今も脳裏に時折、こんな声が届く。

 ルナとテンペスタ。

 この遥か古代から生き続ける偉大な竜王と竜神に今彼らはひどく頭を悩ませていた。


 竜としての力で言えば、竜神たるテンペスタの方が圧倒的に上である。それは今、竜王ルナを瞬時に空間を飛び越えて手元に引き寄せて、押さえつけている事からも分かる。

 が、問題なのはルナの人の世界での影響力だ。こちらに関してはルナの圧勝……というより表立っては竜神は人の世界にはノータッチなのだから当然だ。


 「……報復されないよな?」

 「……いつもなら『する訳ないだろ』と笑う所なんだが……」

 「今回食だからなあ……」

 「何で、よりによってあそこに落ちる!!」

 「少し詳細に調べてみたんだが、迎撃に不完全に成功した結果らしい」


 つまり、迎撃ミサイルを飛ばした結果、完全に撃墜はされなかったもののジャイロに損傷が発生、変な方向へ飛んで着弾した結果、本来は攻撃する意味がないとして無視されていた場所へと着弾したという次第だった訳だが……。

 どうせ壊れるなら、完全に壊れてくれりゃ良かったのに。

 これが祖霊達全員の偽りなき感想だった。

 放射性物質がまき散らされた程度なら即効で無力化して大きな影響なく終わらせる事が出来た。しかし、現実はそう上手くはいかず……。


 「これそうなるとどっちにも責任があるって事になるか……」

 「開戦の責は……どっちもどっちだしな」


 『え?本当に?……そう。兄さん大好き!!』

 「「「「「!?」」」」」


 突如響いた新たな声に全員が驚愕の表情を浮かべた。


 (((((一体何が起きたんだ?……不安しかないのはなぜだ?)))))


 残念ながらその勘は当たっていた。


 『とりあえず両方にお仕置きする事になったから。後はこっちに任せて解散しておいてくれ』


 そんなテンペスタの声が脳裏に響いたからだ。


 「っていや!竜神様!!一体何する気ですか!!」

 「お仕置きって何!?」

 「解散なんかできる訳ないでしょう!?」


 哀しい事に、竜神はおろか竜王ですらない彼ら祖霊では中央大陸まで念話を届かせる力はなかった。

 かといって通信機を用いようにも竜神テンペスタにも竜王ルナにも現状つなげる事は出来ない。彼らに出来る事と言えば急いで仲間の祖霊や部下達に情報を収集するよう命じる事であり、それに何かしらの情報が引っかかるまで待つしかなかった。 

 そして、それは黄金に輝く巨竜とそれすら上回る赤みがかった水晶の竜が現在絶賛戦争中の両国国境に出現、双方の国へとそれぞれが侵攻を開始したという情報が入った事で悟らざるをえなかった。


 「もうダメだー」

 「戦争終わるの!?おい、急いで商売畳め!!大損になるぞ!!」


 政治担当か経済担当かで多少違いはあれど、彼らは一つだけは確信していた。

 絶対、戦争は終結すると。

 

前回書いた塩キウイ飴

発売してる会社に聞いたら、まだ生産してるし扱ってる模様

問題は近場で扱ってる所がない事ですね……まとめ買いも出来るそうですが、20個からというのは個人では……ちょっと……

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