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東方転妹録〜悪魔なんて言わせない!!〜  作者: 愛式未来
第4章 ~フラン包囲網、拡散~
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力加減は大切に!

どうも、東方転妹録最新話です!



さーて、今回は完璧なるもこフラ回ですよ!

……後半書いてて思った、これどこのバカップルだ。




それでは楽しんでいってください!

ゆっくりしていってね♪

ーーーーー数分後。

ーーーーside フラン



「……んで、どーして私はいきなり背骨を粉砕されないといけなかったんだ? ってかもこたんって何なんだ」


「あぅ、その、えっと…………」



皆さんこんにちは! 只今リザレクションしたもこたんから説教され始めたフランドール・スカーレットだよ!

……うん、死に物狂いの全力で飛び続けて竹林まで来て、いきなりもこたんを見つけることが出来た喜びに背骨粉砕って洒落にならないよね。

とりあえず謝らないと…………。



「せ、背骨を粉砕しちゃってごめんなさい! その、もこたんに会えたことが本当に嬉しかったから、おもわず…………あっ! それともこたんっていうのは、もこたんの名前が藤原妹紅だから名前の頭から二文字貰ってもこたんなんだよ!」


「それなら後の『たん』の部分は何なんだか…………まぁいい、私の背骨を粉砕した理由も変な呼び方の理由もとりあえず分かった。 じゃあ次の質問だ、どうして私が不老不死であることを知ってる? リザレクションっていう言葉だって、大陸から流れてきた珍しい本に載ってた奴をなんとか知り合いを頼りに解読してようやく意味と発音を知ったってのに、お前はどこで知ったんだ?」


「えっと、それはねーーーー」



一つ前置きをして、私はゆっくりと全部話した。

私の今の名前と種族。

私の前世のこと。

生まれ変わってから色んな所を旅したこと。

御姉様が追い掛けてきてくれて、再び紅魔館に戻ったこと。

オーエンになって、とっても酷いことをしたのに皆が笑って許してくれたこと、

御姉様の観察日記が主な原因で、再び旅に出たこと。

そして2度目の旅の先で前世の友人にあったこと。

紅魔館に戻って、地霊殿を作ったこと。

地霊殿が完成して、『ある目的』が出来たからまた旅に出ようとしていること。

そのためにもこたんの力が必要なこと。

…………最後に、前世の記憶の中ではもこたんがゲームに出てたこと。

時折相づちをしてくれながら、その全てをもこたんは静かに聞いてくれた。

普通なら途中で呆れてどっかに行きそうな話なのに、やはり不老不死になってからの経験で色んなことに寛容になっているのだろう。

今はその事に感謝しながら、私は一刻くらいの時間を掛けて話を終えたのだった。



「ーーーーだから、私はもこたんのことを知ってるんだよ。 もちろん、この世界に生きているもこたんが私の知ってるもこたんと同じって確証はなかったんだけどね」


「……そっか、まぁなんて言うんだ? こう、世の中ってのは摩訶不思議なことだらけなんだし、不老不死だってあるくらいだしな。 フランのその話を疑うことはしない…………ただ、一つ聞いていいか?」


「うん! 何でも聞いていいよ!」



意外にもあっさりと私の話を信じてくれたもこたん。

その顔を覗き込んでも一切疑念の表情はなく、その瞳は真っ直ぐ私に向けられていた。

そんなもこたんの真っ直ぐな視線を受けながら、もこたんの口がゆっくりと開かれる。



「どうしてこうやって話している間ずっと私に抱き着いてるんだ? 腰回りに抱き着かれてる訳じゃないから辛くはないが……ってかいつまで抱き着いてるんだよ?」


「だってもこたんの側なら安心できるもん! もこたんに用心棒して欲しいってさっき話したでしょ? それに、出来れば…………(追っ手が来ない安全な所に行くまで)このままが、良いな……?」


「っ!?…………フラン、お前はどこでそんなことを覚えた?」


「へっ? そんなこと?」



ほんの少し頬を染めて私から顔をそらし、訝しげな声色で訪ねてくるもこたん。

むぅ、ただ首に手を回して抱き着いたままお願いしただけなんだけどなぁ?

他にしたことって言えばお願いするときに首を傾げたくらいだし。

そんなことって言われるようなことって……なんだろう?



「あー……成る程、さっきの背骨のことといい今の仕草といい…………フラン、お前って天然というか、あれだろ? ガキだろう」


「むっ!? 私はガキじゃないよ! これでも150年は生きてるもん!」


「150年なんざ私の生きた年からしたらガキもガキ、赤ん坊みたいなもんだよ。 ってかそこでムキになってる時点で子供じゃないか」


「もぉぉぉぉぉ!!!! 私は子供じゃないもん! 確かに知り合いの中では2番目に身長低いけど、色んなことを1人で出来るもん!」


「分かった分かった。 そうだな、フランは何でも出来るんだよな。 それなら私は必要ない「やだっ! (追っ手は怖いし)一緒が良いの!!」……はいはい、分かったからどこまで着いて行けばいいんだ?」


「(追っ手が来なくなるまで)ずっと! ずっとだからね!!」


「りょーかい、じゃあとりあえずぼちぼち歩きますか」



そう言って、今まで話している間は飛びながら私からもこたんの首に抱き着いてるだけだったけど、今度はもこたんから私の腰に片手を回して抱っこしてくれた。

そのまま空いたもう一方の手を自分の腰に当てながらもこたんは歩き始める。

その様子を見て私は妙な満足感に満たされて、微笑みながらもこたんの首元に顔を擦り付けていた。



「あっ、そーいやさっき話してた時にあの糞野郎の話が出てたよな? フランはあの馬鹿女と知り合いなのか?」


「もしかして輝夜さんのこと? うん! 前に御姉様と一緒にこの竹林で迷子になった時にてゐと鈴仙さんに助けてもらって、その時に輝夜さんとも会ったんだよ!」


「あー……まぁフランみたいなやつなら、そうだよなぁ……」



そう言って考え事を始めるもこたん。

んー、やっぱり輝夜のことが気になるのかなぁ?

もし輝夜の知り合いだからって用心棒を断られたりしたら、どうしよう…………?

その時は……むぅ、無理矢理頼み込む訳にもいかないし……。



「……まっ、フランも知り合いから逃げてるみたいだし永遠亭(あそこ)に行く必要もないよな。 いっちょ久々に竹林の外に出てみるか」


「うん! 一緒に(追っ手が来ないくらい)遠いところまで行こっ!!」


「あー、ふぅ…………こりゃ勘違いしないように気を付けないとな……」


「ん? 何か言ったもこたん?」


「いいや、何でもないさ。 よし、ちゃっちゃっと行くぞ」



そう言うと少しだけ歩く方向を変えて、そのまま歩き出すもこたん。

きっとこの方向が竹林の外に出る方向なのだろう。

輝夜と知り合いだからって拒絶したりしない、そんな優しいもこたんを頼もしく思いながら、私はもこたんが一緒に来てくれる嬉しさに身を任せて、もこたんの首に回している手にほんの少しだけ力を籠めたのだった。
































































「ちょっ!!!? フランお前手に力入れすぎだ!!!!!! お、折れる!!!!!!!」


「えっ!? ご、ごめんなさい!!!!」



まず私は、興奮した時の力加減を覚えないといけないみたい…………。




ーーーーー

以上、さっぱりバカップルもこフラ回でした!



……あー、暫くこの二人でストーリー進めるとなると、毎回作者は執筆しながら砂糖を吐く羽目になりそうです(笑)


さとレミとはまた違って…………ってか最早誰がメインヒロインかも分からなくなり始めたぞこれorz



それではまた次回にてお会いしましょう!

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