ぬえの新しい『あれ』を作ろう!
どうも、東方転妹録最新話です!!
いやぁ、久しぶりのギャグ回なんですが…………うん、リハビリが必要ですね。
しばらくシリアスばっか書いていたせいで気を抜けばシリアス調になってしまうという…………!
それでは久々のギャグ回、楽しんでいってください!
ゆっくりしていってね♪
ーーーーー2日後の昼、紅魔館テラス。
ーーーーside フラン
「へぇ、フランの紅茶って案外甘くないんだ」
「あっ、ぬえって甘い方が良かった?」
「うぅん、ただ意外だなって思っただけだから……んっ、美味しい!」
こんにちは! 只今ぬえと一緒にお茶会をしてるフランドール・スカーレットだよ!
……うん、この挨拶が懐かしすぎてちょっとだけ感動しちゃった。
それにしても、もしかしてぬえって甘党なのかな?
今度は砂糖を多目に入れてあげよっと……!
「そういやフランの相棒のレーヴァテインって魔剣だったよね?」
「うん! よく棒と間違えられるけどちゃんと名のある魔剣だよ!!」
「棒に間違えられること、結構気にしてるのね……」
私がおもいっきり握りしめた拳を見てぬえは苦笑いしてるけど、そこは大切だよ!
妖夢に間違えられた時の虚しさは半端じゃなかったもん!!
……なんて言うか、そういう仲間が欲しいなぁ…………。
「あっ、そうだ!」
「ん? どうしたのフラン?」
「えっと、あのね? 私、前にぬえの槍を壊しちゃったよね……」
「あぁあれね! 別にフランが気にする必要ないし、また作れば良いから心配しないでよ!!」
私が槍を壊したことを心配そうに尋ねてみれば、手をプラプラと振りながら笑い飛ばすぬえ。
……でも、ぬえは笑い飛ばしてくれてるけど、流石にそれじゃあ悪いよね……。
それに、私も仲間を手に入れたいし…………!
「で、でもそれは流石に悪いと思うんだ! だからお詫びに私がぬえの新しい槍を作ってあげようと思うんだけど……どうかな?」
「…………フランが、私に新しい、槍を……?」
ぬえと向かい合って座っていた状態からおもいっきり身を乗り出して提案してみる私。
……えっと、なんだかぬえが固まっちゃったよ……?
あー、やっぱり素人の私が作るより専門の人が作った槍の方が良いよね……。
「えっと、やっぱり私が作ったのより専「欲しい!! フランが作った奴が欲しい!!!!」も、ん……って、えっ?」
私が引き下がろうとした時、今度はぬえがおもいっきり身を乗り出してきて私の両手を握ってきた。
最早顔と顔の距離に至っては5センチもない。
「だーかーら、私はフランが作った槍が欲しいのよ!! フランから言い出したんだからもちろん断らないわよね!?」
「う、うん!」
そりゃあ断りはしないけど、ここまで喜ばれると少し不安になるなぁ。
元々ちょっとした悪巧みから考えついたのに……。
……私、きっと上手に出来るよね?
「う、上手く出来るか分からないけど、私、ぬえのために頑張ってみるね!」
「うん、本当に楽しみにしてるわ! あっ、そうだ!!」
――……チュッ!
「えっ!? ど、どうして……!?」
「アハッ! お礼の前払いよ、次はもっと良いことしてあげる!!」
突然のキスに思わず身を引く私に対し、ぬえは心底嬉しそうに笑い続ける。
……あぅぅ……もっと良いことって、やっぱりディープキスなのかな?
私としては別のが良いし、元々私が壊しちゃったんだからお礼なんて必要ないのになぁ……。
「よし、どうせなら私も手伝うわ! フラン1人にさせるのも申し訳ないし、何より心配だしね」
「えっ!? でもそれじゃあお詫びに……!」
「良いの良いの、私が好きで手伝うだけなんだから! じゃあまずはフランの姉さんの所に行こっか。 あの人も槍を使ってるんだし!」
「あっ、ちょっ、待っ……!?」
何故か俄然やる気になったぬえに手を引かれ、ティーセットもそのままに私は引きずられるようにテラスを去ることになった。
……御姉様、確か今は仕事中だったよね。
でも今のぬえは止められないし…………あぁ、色々とごめんなさい御姉様……。
ーーーーー数分後、紅魔館書斎。
ーーーーside レミリア
……あら、もうすぐ封獣が来るようね。
休憩もかねて、一度仕事を中断しましょうか。
「……レミリア、メイド達の新しい配置についての案件がこいしから上がってきました」
「ありがとうさとり、申し訳ないけれど後で見るからそこに置いててもらえるかしら? さとりも休憩して良いわよ」
「分かりました…………成る程、もうすぐ封獣が飛び込んで来るんですね?」
私が見た運命を読み取り、私が頼むまでもなく書類などを片付け始めるさとり。
……流石はさとりね、本当に良く気をきかせてくれるからありがたいわ。
まぁ、敵に回したら一番恐ろしい相手でもあるけれど。
「……ふふっ、なんならチェスというものでもしてみますか?」
「してもいいけど、その時は全力で能力を使うわよ。 そうじゃないと後が怖いもの」
私が能力を全力で使えば、流石のさとりもあまりの情報の多さに考えがまとまらなくなるのは承知済み。
それなら勝つことが出来るし、何より負けてしまえばさとりから何をされるか分からないわ……。
「……何って、レミリアを(色々と)美味しく頂くだけですが?」
「だからそれが怖いのよ!? その何か含んでそうな言い回しはやめてちょうだい!」
本当に油断も隙もあったもんじゃないわ!
もしこの流れが続けば…………また、またさとりに襲われる……!!
「……ふむ、では単刀直入に言いましょうか、レミリアの体を舐めまわ「ストォォォォォップ!!!!!!」してから可愛い反応を楽しむだけですよ!」
「ってなんで止まらないのよ!?」
「レミリアへの愛を語っているのに止まるはずがないでしょう?」
「あぁぁぁぁぁぁぁもぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!? どうしてそうなるの、って、手をワキワキさせながら近寄らないで!!!?」
あぁもうどうしてどの運命を見てもさとりに襲われない運命が無いのよ!?
どれを見たって封獣が来る頃には私は……!!!!
「あっ、ちょっ、翼に触手を絡ませて来ないで!!」
「……フフフフッ、どうせどの運命もレミリアは私から逃げられないのですから!」
「い、いやぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!?」
第三の目とさとりを繋ぐ触手が私の両翼を絡めとり、触手を振り払おうとした私の両手をさとりの手が掴んできた。
このままでは…………また、またさとりに食われる……!!
「あぁ……フ、フラァァァァァァァン!!!!!!」
「叫んだってむ「ぬえ! 御姉様とさとりの邪魔をしちゃいけないから美鈴の所に行こっ!!」「う、うん!」……どうやら、本当に無駄でしたね」
「えっ!? ま、待ってフラン、封獣!! ま、待って私を助けてぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!!」
まるでこの世の癒しを全て集めたような声がした扉の方を振り向けば、そこにはいつの間にか封獣と一緒にフランがいた。
……しかし現実は無情で、何故か変な気をきかせたフランは、そのまま封獣を連れて書斎から出ていってしまった。
……あぁ、そういえばフランの運命は見れないんだったわ。
……私の可愛い天使よ、カムバァァァァァァァァァック!!!!!!!!
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以上、ぬえフラ回と見せかけたさとレミ回でした!!
うん、この小説で一番濃いカプはさとレミですね。
フラン系カプも癒されるんですが、あまりにもさとレミが濃すぎました(笑)
……あれ、咲夜さん出てないのにレミリアがカリスマブレイクしまくってる……?
ま、まぁ気にしない方向でお願いします!
それではまた次回にてお会いしましょう!!




