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 ロボットの顔はのっぺらぼうで何もなく、つるんとしている状態。

 見方を変えればマネキンの頭部に近い気もするのですが、考えてみるとマネキンにも一応の凹凸はあって、ここまで何もないのは正直気持ちが悪いぐらい。


「あれ?でも、そう考えると……」


 このロープって何処に引っかかっているんだろう?という、当たり前の疑問が。


「え?え?もしかして……気がつかない方がよかった……やつ?」


 気がついて、さらに言葉に出してしまった後なので引くに引けない状態。

 ただ、この疑問に関して何かしら答えが欲しい気持ちもあって、正直に言えばこれ以上上がろうとは思っていなかったのですが、怖さの方が強くなってもう少しと上がれる限界まで上がってみる事に。


 一番上まで上がるのは頭のてっぺんにくる事だと思っていたのですが、上を見ると何故か頭よりも上にロープが伸びている状態。


「え?」


 このロボットにくっつくようにロープは伸びていて、そして縄梯子も同じようになっているのでてっきりどうにか頭の部分にロープを括っていると勝手に思っていたのですが、そうではなかった模様。


 そして少しだけ冷静に考えてみると、上からのライトがあるのですから、何かしらの部分があってもおかしくないような気もしてくるのですが、上を見上げてもそこにライトはあるモノの体育館の天井のような感じに鉄骨むき出しなロープを掛けられる様なものが見つかる感じはなく。


「身体強化って、目も良くなるのかな?」


 今更ながらにレベッカさん達が凄い事を再認識することに。


 とりあえず、ロープはつるんとした頭部にかかってはいない事が分かったので今度は来た道を戻るがごとくゆっくりと下へ降りるのですが、ふと思い出すのはゲームなどのキャラクターが凄い速さで梯子を下りる姿。

 両手で梯子の横を抑えて、両足を梯子から外し、しゅるしゅるとある程度降りるとブレーキ……って、真面目にアレを考えると手の平がやけどしそうな気がして、まあ自分のこのお腹もあって体重をかけたスピードを自分が止められる未来が無い事も分かっているのでゆっくりと降りる事に。


 一番にロープを掛けたのがレベッカさんで、それの補強をヒックスさんとウェージさんがしてくれて、全員一度は顔まで見ている状態なのですが、ロープのくくり先が上の方だというのは聞いていなかったので、それを確認する感じで今回一緒に来ているレベッカさんに確認をしてみるのですが、その返事はちょっと自分の思っていたものとは違って。


「え?私はとりあえず初めての時に肩のあたりの出っ張りにかけたから、顔は見ていないわよ?」

「あれ?今顔を見て来たんですけど、凹凸も何もない状態で」

「それってちょっと怖いけど、普通なの?」


 そんな普通あってたまるかという感じで首を強く左右に振ります。


「撫子ちゃんは、何か気がついた?」


 ぺちぺち


「別に……じゃなくて、何もなかったみたいです」

「今言った通り、私がロープを掛けた時は肩まで上がったけど……そういえば顔は気にしなかったわね」

「じゃあ、天井というか上の方にロープを掛けてくれたのはヒックスさんかウェージさんですかね?」

「私じゃない以上、そうだと思うわ?」


 それだったら後で村に戻ってからお二人にお礼をという事になったのですが、伝えるべき話はそれとは別で。

 当たりをつけていた頭部、そして胸部のあたりに入り口らしきものが無かったと話をするのですが、やっぱりという感じの反応。


「ロープを掛けながら色々な場所をチラチラと見たけど、それらしい場所って言うのが全くなかったのよね。だから今回確認をしてもらったわけだけど、そうなって来るとこのロボット?動かないの?」

「あー、動くかどうかは動力の話なのでまた別ですけど、その動力も含めてどこかしらに入り口があるはずなのでそれを調べないと何ともですね」

「入口って、入り口とわかるような感じ?」

「それは……作った人しかわからないと思いますが」

「自分が作るのを想定すると、どう?」

「出来るだけパッと見ては分からないように隠しますね」

「って事は、隠されているものを探さないといけない訳ね?」


 現状、そういう事になります。と、話をすると何度かレベッカさんも頷くのですが、何か思いついたみたいで、笑顔になるレベッカさん。


「ねぇ、ちょっと顔を見て来てもいい?」

「あ、はい。どうぞ」


 レベッカさんはさっきも言っていたように顔は見ていないと言っていたのでどうぞと伝えると、縄梯子を器用に数段飛びでタタタっと自分の時とは全然違うスピードで上に上にと駆けあがります。

 一応腰ぐらいまでは見ていられるのですが、それ以上は流石に真上ということもあってほとんど見えないわけですが、少しだけ待っていると上がる時と同じようなスピードでロープを伝ってレベッカさんが戻ります。


「なーんにも顔って感じじゃないのね?」

「ですよね」

「ちょっとだけ気持ち悪い感じだったわ」

「分かります。凹凸の一つぐらいあった方がよかったですよね」


 うんうんと頷くような返事がレベッカさんからあったのですが、とりあえずまた一つロボットの事が分かった気がします。



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