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 ロボットにロープを掛けてしまえば後はサクサクと進むかと思ったのですが、ヒックスさんやウェージさんがレベッカさんと同じように探索をしても結局何も見つからず、一月ほど経って、やっと縄梯子を掛ける事が出来、そしてやっと自分の目で足より上を見る事が出来るようになるわけですが、ちょっとだけ困る事があって。


「撫子、やっぱりそこがいいの?」


 すりすり


 困ったことと言うのは撫子が頭から動かない事で、縄梯子を上ってみるとわかるかもしれませんが、元々自分だけでもバランスはそこまでよくない……のは自分の体型のせいでもあるわけですが、結構こっちの世界に来て時間は経っているし食生活も改善しているにもかかわらず全くへっこま無い自分のお腹をちょっと恨みたくなる程……ではなく、まあとにかくバランスが悪い状態の頭の上に撫子が居るというのは結構厳しいわけでして。


「どうにかできない?」


 すりすり


 一応確認するように撫子に聞いてみると、いつものように呆れるような溜息をついたような表情になりながらも頭の上から降りてくれます。


「え、え?」


 頭の上から降りたのでついてこないのかと思ったのですが、どうやらそういう訳でもなく首に今回は巻きつく形に。


「本気?」


 すりすり


「首、締まらないよね?」


 すりすり


 撫子の返事を信じるしかないのですが、首に体を巻いている状態なのでちょっと怖いのですが、縄梯子を上がり始めてみるとなぜ首だったのかが分かる事に。


「あ、なるほど……サポートするためにも首に引っ掛けていたのね?」


 すりすり


 自分の腕の力で上がるだけだとどうしても弱い部分があって、首から尻尾の方を撫子が上手く使ってロープをギュッと支えてくれるので体が後ろにそり切らず、次の手が出しやすいようにサポートをしてくれて。


 撫子のサポートのお陰もあって色々と余計な事を考えずに梯子をいいペースで登って行ったのですが、多分腰の辺りまで登ると結構疲れてくるわけで。


「ちょっとだけ、休憩ね」


 ぺちぺち


 否定の合図が撫子から帰ってきますが、息も上がってしまっていて今すぐには動けない状態。

 そのまま両手を梯子に、両足も同じく梯子の状態で体を前に倒して梯子に寄りかかるような感じでただ息を吸って吐いて呼吸を整えるのですが、よくない好奇心が今までは前や上しか向いていなかったのに下を覗くように唆し、その誘惑に負けて下をちらっと見てしまうと、思わず体が硬直。

 腰の辺りと言っても普通にビルで言うと三、四階ぐらいの高さでそこに自分は命綱も無い状態で登っているという事実を思い出すわけで。


 初めに思ったのは当たり前ですが、見なきゃよかったという後悔。

 そして、その後に来るのはただただ単純に高いのが怖いという事実。


「……まずいなぁ」


 怖さが一気に色々と突破してしまったみたいで少しだけ息が上がっていることが分かります。

 そしてこのままだと自分が全く動けない状態になってしまっていることを自覚するわけですが、動けないというのは何もできない状態なのでせめて下に降りるぐらいの動きをするべきなのですが、それも出来ずにいると今までかなり力強く首の辺りを支えてくれていた撫子の力がフッと弱まるのが分かります。


「撫子?」


 すりすり


 返事はするのですが、サポートの力はどんどん弱くなってなぜかそのまま撫子は首からいつもの頭の上に移動を始めます。


「撫子?ねぇ、なんで動くの?撫子?」


 縄梯子を掴む力がさらに強くなるのですが、撫子は返事をするようにすりすりという動きはするのですが、こちらの言葉に反応をしているというよりは普通に気にしていない感じで、いつものように頭の上に移動します。


「えーっと、撫子も疲れちゃった?」


 すりすり


「サポートはここまでって言いたいの?」


 すりすり


 そうなって来るとここから先は自分の力で……って、意識が出てくるわけですがずっと撫子が移動していた間は上を向いていて、下を気にする余裕がなくなっている自分に気がつきます。


「もしかして?」


 こうなるのを予想して撫子が移動してくれた可能性を考えてみると、何も言っていないはずなのですが頬の辺りを撫子がすりすりと尻尾を器用に降ろしながら返事をしてくれます。


「わかった。ありがとう」


 もう一度すりすりという返事が来てそのまま上に進むことに。


 ここからは半分意地みたいな感じで登っていくのですが、予想としては胸の辺りにあると想像していたコクピットはなく、そのまま上に上にと進んでやっと首のあたりまで来ると、流石にこっちの疲れを察したのか撫子がペチペチと今までと違う動き。

 とりあえず止まっていると、登り始めの時と同じように首のあたりに移動してくれて少し引っ張ってくれるような感じでラストスパート。


「はあ、はあ、はあ。やっと……ついたかな」


 ついにロボットの顔面の前に到着。

 やっとこのロボットの顔を見る事が出来た訳ですが、正直言って完全に予想外の状態。


「マジか」


 すりすり


 自分の言葉に撫子が反応をしてくれるのですが、その意味はなんとなく分かる感じ。


 自分の目の前にロボットの顔がある……ハズなのですが、そこにあったのは凹凸の全くないのっぺらぼうの状態の顔面。

 凹凸の一つぐらいあると思っていたので、ちょっとこれは完全に予想外です。





やっと、やっと、やっとロボットの色々が書ける所まで。。。


ここまで長かった…………いや、作者が悪いのですが(笑)

色々とゆっくりですがしっかり進むはずです

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