表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
77/162

77


 昨日はあんなことがあったにもかかわらず、疲れもあったみたいですぐにぐっすり寝てしまい、気がつけば朝というかなり気持ちのいい睡眠が出来たのですがそれは多分お腹の上の撫子のお陰。

 いつも通りおへその真ん中あたりにとぐろを巻いているのですが、ズレたり動くと少しヒンヤリとしていて、そのままだとぼわっとした柔らかい温かさがあって、布団をかけ忘れていてもいつも暖かく寝られているわけですが、何というか今日はいつもと違い、寝ている間に撫子と話をしていたような夢を見ていた気もしていて。

 その時にどんな話をしていたかを全く覚えてはいないのですが、何故かやる気というかやらないといけない事は分かっているような感じがあって。

それは今までの人生でも数回しかない何かを決めるときの様な思い付き。


「ロボット動かそう」


 自分が操縦者に成れるとは思っていないし、そもそも動かす事のキッカケも何もないまま結構な時間は過ぎているわけですが、何となく色々とピースは集まっている気がして。

 操縦席どころか動力もなにも分かっていないわけですが、何となくただ今までの様に生きてきていたという所にしないといけない事が生まれたような感じに。


「そういえば、そんな事もあったか」


 遠い昔、行ってみたい所があって。

 何か良く分からない勢いで仕事を辞めて、そして行きたかった場所へ行ったことがあるのですが、自分が心から求めている事というのは凄く活力を得られるもので。

 あの時は……そう、自分の人生にこんなことがあるのかと思う様な事が少しあって、普通に毎日生きていること自体がかなり素晴らしい事だというのを理解するような事があって、そう言った勢いとかもあって、やっと踏み出せた一歩だったことを思い出します。


 それからの人生、いい事も悪い事も普通にあって。

 叶えたい夢もあって、しっかりとその夢が叶ったかと言われると胸を張ってイエスとは言えませんが、それでも欠片ぐらいは叶った気はしていて。

 そんな感じに思考がぐるぐると変な方向に行きそうになっていたのですが、それを止めるような動きが一つ。


 すりすり


 朝からベッドの上でゆっくりとしている所ですが、体を起こせば必然的に撫子も起こしてしまう事になるわけで、当たり前のように夢の中ではないので喋ってはくれません。


「おはよう。撫子」


 すりすり


 挨拶をしたら、少しだけいつもよりはゆっくりのスピードで撫子も頭の上に移動をします。


「じゃ、朝ご飯と今日の予定を確認しに行こうか」


 撫子と二人、いつもの所に向かうとレベッカさんと昨日一緒に丘へ火竜討伐を見せてくれていたカップルハンターの二人が。


「無事帰ってきたんですね」

「勿論。いやぁ、今回の高さはよかったよ。崖から落ちるって言うのも悪くないけど、さらにその上の高さっていうのが……もう、たまらんよね」

「私が先に捕まったのにわざわざ足元の方に来て一緒に捕まりに行こうとするとは私も思わなかったわ。でもまあ、この通り無事よ」

「ええ、二人とも無事でよかったです。えーっと、あの火竜は倒せたんですか?」

「勿論。しっかりと討伐しておいたよ」

「まあ、あの時期の火竜にしては大きめだったけど、あのぐらいだったらまだ余裕ね」

「そういえば、火の玉を吐くところは見えたと思うが、魔法っぽかっただろ?」

「ええ。色々と見えましたよ。ただ、自分が魔法を放つきっかけの一つになっているかと言われると、そういう感じではなかったんですけどね」

「まあ、それは仕方ないな」


 そんな会話を少しだけして、自分は朝食をとりながらレベッカさんと今日の相談をし、カップルハンターの二人は食事がほとんど終わっている感じに見えたので、もしかしたら自分が起きるのを待ってくれていたような感じにも思えたので、一応確認をしてみたのですが、どうやらそういうわけではなかったみたいで、食事が終わったらゆっくり休むんだとそのまますぐにここを離れます。


「で、今日はいつも通り?」

「ですね。丘へ行っていつもの薬草採取ですね」

「昨日、少し怖い思いをしたのは問題ないって意味で聞いたんだけど?」

「あー、それは大丈夫ですね。多少追われたと言われるとその通りですけど、本当に多少で、そこまでトラウマになるようなことは無かったので」

「それはよかった……でいいのかしら?」

「ですね。あ、あとちょっとだけ今日からやる気が出てきた感じなので、ロボットを動かす為にもカップルハンターの二人みたいな感じに身軽に色々と出来る人にロボットの上まで登って貰う事って出来ますかね?」

「あー、アレだけの身体能力を見たら私達の言葉の安全の意味も分かってくれた?」

「ええ。あの高さから落ちて……さらに崖の分もあるほどの場所から落ちても問題が無いのであれば、あのロボットも結構な高さですけど、落ちても大丈夫な気がしてきました」

「そうね。私もあのロボットが動くところを見てみたいと思っていたから、やっぱりヒックスやウェージのどっちかになると思うけど……って、私がやってもいいのかしら?」

「それは、構いませんけど?大丈夫ですか?」

「ふふん。私、こう見えてもかなり動きはいいのよ?」

「力強い事は知っていますが、動きも俊敏なんです?」

「そうなの!」


 とりあえずこんな感じに次回の個人依頼の話をしつつ、今日はいつも通りの丘の探索へ行くとしましょう。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ