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 キャンプ地を出ていつもと同じ場所を進むのですが日が落ちてからだと景色は全く違うもので、正直言って雰囲気が別物に。


「ついさっきここを通っていたハズなんですけど、場所が違うぐらいに空気も違いますね」

「まあ、夜になると夜にしか活動しない動物もいるからな」

「それを狙う獲物もね」


 その言葉に頷きながら、丘を進むのですがいつもだとそのまま通り過ぎる場所が少しだけ光っているのを見つけます。


「アレって」

「夜にしかない採取スポットだな。昼と一緒で薬草やキノコが採れるんだが、ある程度とると光も消えるから光が弱くなったらそれ以上とらない様にすればそう時間が掛からないうちにまたとれるようになるさ」

「昼間に見る薄く光る虫とは違うんですね?」

「ああ。アレとはまた違うな。っていうか、そうかアイツを何度か見ているのか?」

「ええ。撫子がたまに気になっているみたいで」

「アレは単体だとそう怖くはないが、数が集まると結構やっかいだから気を付けた方がいいからな?」

「そうなんです?」

「ああ」


 薄く光る虫も何やら危ない部分があるみたいですが、そんな会話をしながらも夜の採取を続けながら先へ進みます。

 因みに今は自分が一人採取していて、撫子が周りを警戒してくれていてカップルのハンターさん達がゆっくりと先を進みながら歩いてくれている形。

 そして採取をしながらも先へ先へと進んで初めの時に謎石があった場所へ着きます。


「ここに謎石があったんだっけ?」

「ええ。今日はやっぱりないですね」

「まあ、あったらあったで困るが、それでも壊せないわけでもないから最悪破壊するけどな」

「そんな力技も?」

「その位のことが出来ないようだったら、今日の獲物は狩れないからな?こっちが簡単に狩られる」


 少しずつですが二人の緊張感も増している感じがあって、その言葉からも今日の相手は今までのような簡単にどうにかできる相手ではなさそうな空気があって。


 そして謎石の先へ向かうわけですが、こっちのルートは実は初めて行くので地図が自分の頭の中にはないハズなのですが、遠い昔の記憶的なものがこっちの先は崖があったことを思い出させてくれます。


「この先って崖か何かがありませんでしたか?」

「おう、よく知ってるな?その通りだ。で、その崖の手前に巣があるんだ」

「巣ですか」

「そう。そして今回獲物が居るはずの場所はそこだな」

「では、自分は手前から見ているのがいい感じですかね?」

「そうなるな。崖側だと落ちる危険もあるしな」


 そんな場所で戦わなければいいんじゃないかと言いたい部分はあるのですが、巣であるという事はそこを私達人間が荒らす形で戦うというのも分かるわけで。


「ハンターの仕事って言うのは狩られる方からすれば恨まれるようなことをしなきゃならないから、相手も必至だ。ただこっちとしてもこの辺りにどんどん無秩序に増えられても困るから、仕方ないと思ってくれ」

「あ、いえ。そういう風には思っていませんよ」

「そういってくれると私達としてはありがたいわ。まあ、生きるって少なからず人に迷惑というか人以外にも迷惑をかけないと生きられないから。だからこそ無駄に戦って色々と無駄にするつもりもないわ」


 居るから倒すではなく、居ては困るから倒す。そして倒した以上は少なからず何かしらの活用法を見出しているみたいで、そういう気持ちをハンターは忘れてはいけないと暗に二人が伝えてくれているように思える会話で。


「さ、後はこの先の洞窟みたいなところを確認したいわけだけど……」

「運がいいんだろうな?」

「そうみたいね」


 二人がすぐに武器を取り出して、いきなり走り出します。


「今から後ろに下がれって言われても難しいのは分かるが、そのまま下がってくれ」

「とりあえず巣に押し込める事が大事だけど、まだ気がついていないうちにダメージを与えてさっさとどうにかしたいわねっ」


 言葉を喋りながらもまずは一撃と女性は大剣を走っている勢いを乗せて大振りの一撃。

 そしてその動きに合わせて盾を前に構えた男性は腰を落として大きな声をあげると右手に槍を持って、そのまま猛ダッシュ。

 先に一度槍の穂先が当たると盾を使った横殴り。その後一度後ろに下がるともう一度槍で突き刺す動き。

 殴る、刺すのコンボを数回決めるとモンスターの視線は男性にしっかりと釘付けになるので、女性の方に背中を晒す形になるわけですが、コレはチャンスとばかりに力を最大まで溜めた後に大きく振りかぶった一撃を背中に食らわせます。


 いきなりの事に驚いているモンスターは二人の言っていた通り、今までの比ではない程に大きく、二人が縦に並んでも全長は足りない程。

 そしてどういう原理か分からないぐらい薄い羽を使って空を飛び、二人に目をぎゅるんと向けると、今までとは違う予備動作のない動き。


 声を出さないで遠くから見るというのが今回の約束なのですが、思わず避けてと言いたくなるような状況で、そこにいるモンスターは口から火の玉を吐き出しその火の玉は男性の方に向かって行きます。



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