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 忘却の魔法の薬、お酒を使った!

 だが、誰も悪酔いせず効果は無かった!!!


 自分の頭の上にテロップが出たとしたらこんな感じだったのですが、ハンターという仕事をしている人達はかなりお酒に強く、酔わないみたいで逆に自分の方が酔う事になってしまったのですが、それでもお酒の効果というのはあったみたいで自分が今聞きたかった魔法について少しだけ聞ける事があって。


「そのミミがあると魔法が使えるの?」

「あー、おじさんはミミがないから?」

「違うのか?」

「違うわよー?っていうか、本当に習っていないのね?」

「習っていないというよりは、自分が居た世界に魔法なんて無かったから?まあ、可能性とか世界線が違えばあったとか色々と言う事は出来るけど」

「そういう世界だったのね?」

「だから、魔法が使えるなら使いたいんだが、そもそもみんなは魔法を使っているの?」


 自分の想像する魔法というのはどうしても火をおこしたり、水を呼び出してみたり、変化を感じるものを想像するわけですが、そんなものはこっちの世界に来てから正直見たことが無く。


「身体強化って言われるものが魔法で、他にも色々と魔法自体はあるのだけど……こっちではあまり見かけないわね」

「こっちではって事は、皆さんが来た前の場所とかだと魔法も色々とあったんですか?」

「あるにはあるわよ。でも、そこまで大したものでもないし、身体強化が大事ではあったから、あまりみんなそっちの方は気にしていなかったわね」


 どうやら、自分の思うような魔法もこの世界にはある可能性が出てきましたが、それ以上に身体強化が大事みたいで。

 というかその大事な魔法を何で誰も教えてくれなかったんだ?という考えになるわけですが、それは教えてと言っていない事と、知らないとは思っていないことが多分原因に違いなく。


「身体強化って自分も出来るんですかね?」

「魔力10だとどうなんでしょうね?」

「あー、やっぱり少なすぎますか?」

「いや、多いか少ないかで言うときつそうだが、そもそもの器官がないだろう?」

「ここでミミの話になるわけですね?」

「そそ。音を聞く為の耳と魔力の為のミミ。同じように見えてやっていることは全く別の器官だから、無いとどうしようもないのかもしれないのよね」

「え、でもレベッカさんもそこまで自分と……あ、いえ、体型とかの話じゃなくて顔かたちで、ええ、耳です耳。違いはあまりないですよね?」


 レベッカさんは比較的自分と同じような人間にしか見えず、一応じっくりと見れば耳の形がエルフ耳な気もしますが、そこまで自分の耳と違いがあるかと言われるとあまりそんな感じは無い気がします。


「私は誇り高い龍神族だからねぇ。パッと見るとただの人と変わらないかもしれないけど、この耳でありミミだから見た目以上に凄いのよー?」


 龍神族って、その響きだけで何か結構凄そうですがどうやら本当に凄いみたいで門番の二人とカップルハンターの二人がギョッとした顔になって、レベッカさんの所に詰め寄ります。


「おまっ!」

「まじかっ!?」

「え、本当?」

「こりゃぁ、本当か?あ、痛いから本当か」


 思っている以上に凄い事みたいで、話題は一気に身体強化からレベッカさんの方に。



 掻い摘んで言うと、今は幻みたいな凄い種族らしくその殆どが自称の龍神族らしく、本物は本当に少ないのよー、との事。

 そして本物だと何が凄いの?って当たり前のように聞いてみたところ、世のハンターの大元は龍神族で、分かりやすく言うと祖に当たるみたいな位置の種族。

 その為、とても力などは強くモンスター達と渡り合えるような強さを持っているらしいのですが、逆にそれは大きな力を持っているともとられ、今はあまり集まらないようにしている模様。

 それでもとても強いモンスターなどが現れた時は龍神族が集まって討伐をするらしいのですが、そんなことは殆どないので気にしても仕方がないと笑い話に。


「そんな人がこんな村に来ちゃって問題ないんです?」

「問題ないですよー?」


 この村に来るキッカケになる話はちょこちょこと聞いていたのもあって、一応確認という感じで聞いてみたのですが、大丈夫らしくとりあえずはお酒を更に飲ませてもう一度忘却の為のお酒を注ぐことに。


 結局、誰一人酒に負けることは無くむしろ自分の方が酒に負けそうになることになったのですが、ここまで盛大な感じの飲み会はかなり久しぶりだったので個人的には凄く楽しい時間を過ごせる形に。


「とりあえず自分は身体強化が使えないという事ですね?」

「まあ、その耳だけじゃな。ただ、魔力は生まれた時点でみんな持っているから、それが表示されたって事だな」

「自分の居た星に魔法なんて無かったんですけどね?」

「あったかもしれないだろう?すべての人が使えるモノじゃなかったんだから」

「それを言われてしまうと、そうですね」

「まあ、魔法はおじさんには無理って事だね」

「火とか風とか手のひらから出したかったんですけどね」

「そりゃどんな世界だ」


 どうやらこの世界、魔法はあるけど身体強化ばっかりで自分の想像している魔法とは違うみたいですが、それでも折角なので一縷の望みぐらいは残してこれから過ごして行こうかと思いました。






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